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毎年が勝負


毎年選手が入れ替わるユース年代、公立の中学や高校となればその年の選手の力量に波があるのは当たり前。上級生よりも下級生に能力や技術に優れた選手がいてもおかしくない。
そんな時にコーチの哲学が現れる。
翌年の主力となる力のある下級生をどんどん試合に使って経験を積ませるのか、上級生と下級生関係なく、その年のベストチームを作るのか?
私は迷わず、毎年のベストチームを目指す。
誤解してほしくないのが、「上級生優先」ではない。
当たり前だと思うが、「実力優先(実力主義)」でチームを作る。
ただし、バスケットはスキルの見せ合いではなく、闘争型のスポーツだ。
リングは305センチの高さにある。
したがって、
「高いボールを奪えるスキル」
「高いゴールにシュートを決めるスキル」
「相手を守るスキル」
「ボールを奪われずに運ぶスキル」などなど
を総合して判断し、選手を組み合わせてチームを創る。
時間と点差によっても変わる、疲労度によっても変わる、相手のサイズ(身長)によっても変わる。
だから、それぞれが自分の特徴(長所、売り)をこれらのスキルにはめ込んで磨けばその選手は試合に必要な選手になる。
一芸を買われて試合に出る下級生もいれば、成長して総合力を身につけ試合に出る上級生もいる。試合に必要ならば練習にも熱が入る。出番がある、期待を感じる選手は成長する。
2019年秋、地区リーグ戦を行った時、部員数の多いチームは2ndチームも参加できたので、私のチームは2ndチームも参加した。
いつもはある程度得点差がついてから出番をもらっていた選手たちが、0対0から勝っても負けても自分たち次第の試合を重ねることで、当事者意識が高くなり、チーム全体の練習の質が上がったことを思い出す。

だから毎年毎年、選手全員が戦力に育つことを期待し、観察し、問いかけ、チャンスを用意する。


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