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(連載小説) 小さな世界の片隅で。

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創作中の連載小説(2022/10/9より連載開始):”小さな世界の片隅で。”の全号が入っています。地方の川辺(土手沿いの道)を行き交う人を中心に、社会の主人公となりえない、名もな… もっと読む
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記事一覧

(連載小説:第18話)小さな世界の片隅で。

”はい…。お願いできますか…?” ”分かりました…。” 歩は、主婦の方を見て、言った。 …

徒歩
2か月前
4

(連載小説:第17話)小さな世界の片隅で。

歩は、泣きながら食べている、ハンバーガーをみて思った。 やっぱり今日は、車じゃなくて、歩…

徒歩
3か月前
5

(連載小説:第16話)小さな世界の片隅で。

小玉さんがまた付け加え、放送は再びCMに入った。 歩は、車の中で、聞くことの無かった放送を…

徒歩
8か月前
4

(連載小説:第15話)小さな世界の片隅で。

歩は、自宅へ向けて、自転車をこぎだした。明日は休日だ。大切な事に時間を使いたい。まだ明る…

徒歩
8か月前
4

(連載小説:第14話)小さな世界の片隅で。

歩は、覚悟を決めた。これから先は、予測不能な未来になるだろう。 杉山さんと、科長の待つ、4…

徒歩
10か月前
6

(連載小説:第13話) 小さな世界の片隅で。

歩は、杉山さんに声をかけ、軽く会釈をし、スタッフルームを後にした。 デイサービスから病院…

徒歩
11か月前
4

(連載小説:第12話)小さな世界の片隅で。

その日、歩は、祖母の夢を見た。 それは、遠い遠い、昔の記憶と、亡くなる数日前、ばあちゃんに会った時の記憶。 夢の中でも、ばあちゃんは微笑んでいた。 歩に心配をかけない様にクシャっと微笑むその顔は、今でも、決して色あせ ることはなく、その笑顔と一緒に、皺の刻み込まれた手の暖かさや、ばあちゃん家の匂いが、歩の傍で、ふっとしたような気がした。 (Xー6日) 歩は、薄明かりの中、浅い眠りから眼を覚ました。眼を覚ました後で、携帯のアラーム音が鳴った。日を間違わなければ、今日が、1週

(連載小説:第11話)小さな世界の片隅で。

自転車の鍵穴に、赤茶けた鍵を差し込む。朝と同様に2回、回すと”ガチャリ”と鍵が上がった。…

徒歩
1年前
6

(連載小説:第10話)小さな世界の片隅で。

午後の病棟でのリハビリまでの間は、お昼休憩だ。 病棟の職員食堂へ向かう為、歩はデイサービ…

徒歩
1年前
3

(連載小説:第9話)小さな世界の片隅で。

複雑な気持ちで、あまり、気持ちの良いものではなかったが、 歩の中で、今後起こりうるであろ…

徒歩
1年前
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(連載小説:第8話)小さな世界の片隅で。

自動扉が開き、歩が入ってきた事が分かると、 杉山さんはゆっくり顔を上げた。 歩と目があっ…

徒歩
1年前
5

(連載小説:第7話)小さな世界の片隅で。

といえるのも、歩はいわゆる転職組だからだ。 歩には、一般企業に勤めていた過去がある。 過…

徒歩
1年前
5

(連載小説:第6話)小さな世界の片隅で。

ドアの先に、いつもの職場の仲間が、待っていた。 眼があい、軽く会釈する。 ”おはようござい…

徒歩
1年前
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(連載小説:第5話)小さな世界の片隅で。

時計を見ると、もう8:00になっていた。 そろそろ歩が、家を出る時間である。 歩は、一旦考えるのをやめた。 軽く身支度をし、重い足、疲れた体を引きずりながら、家を出て、 通勤に使ういつもの自転車に、情けない自分を乗せた。 ”会社、行きたくねぇなぁ…。” ふと、一週間前と同じセリフを言ってみた。 雰囲気を出そうと思って、ちょっと言ってみたかったのである。 悪くはなかった。 歩は、自転車をこぎ出した。 10月の朝は、空気が澄み、風も静かで、空が高かった。 ”おじいさん、い