【相場まとめ】2024/5/10(1分以内で読めます)
まとめ : 1分以内で読めるように相場まとめを書いてます。
雑感 : 僕の雑なコメントです。
主要ニュース : 重要だと思ったニュース記事リンクたち
今日の予定 : 経済指標・決算発表や中銀関係者発言機会
まとめ
米金利は全体的に低下。前日から続く債券の軟調地合い(金利上昇)は英中銀のハト派な会合を受けて一旦止まり、米新規失業保険申請が昨年の8月以来の大きな増加を見せた事を受けて今度は反転債券買い(金利低下)の流れに。米30年債入札もWIに対して0.7bpのスルーと好調だったことも債券の地合いの強さを支えた。
米主要株価指数は上昇しており、”悪いニュースはいいニュース”的動き。半導体株はNVIDIAなどを筆頭に弱くNASDAQは後れを取ったが、逆にラッセル2000などの小型株が堅調だった。
為替ではドルが主要通貨に対して軟調。今週に入って売られてきた豪ドルが特に恩恵を受けた様子。この日英中銀がハト派な据え置きを行っていた事からポンドは当初弱かったが、結果的にドル売りを材料に下げ分を取り戻し反転上昇。
ドル円は上にいってこい。アジア時間から欧州時間までは円売りが続く中で156円手前までじり高の様相。ただ、米国時間に予想を上回る米新規失業保険申請数を受けてドル売りとなると反落。結局アジア時間の155.40-50レベルまで水準を戻し引けている。
ユーロは1.0720-30レベルまでじり安推移が続いていたが、米国時間の弱い労働指標公表を受けてドル売りが進むと反転。そのまま1.0780台まで上昇すると同水準で引けている。
金やビットコインはドル売りを受けて素直に上昇した一方で、原油は上昇こそしたものの、かなり上値の重さが意識される動き。
雑感
米国の労働市場絡みで昨日はサプライズがありました。今年に入ってから特に大きく水準が変わらなかった米新規失業保険申請件数が突如市場予想を上回りました。
原因はNY市学校職員の大量申請(春休み期間中、NY市公立学校の先生は失業保険申請できるらしいです)だとされていますが、もっと陰謀論めいた話で説明する人たちもいます。
ZeroHedgeの記事では特に前週に比べて大きく増えている州がNYとカリフォルニアなど民主党主流の都市だということから、不法移民による申請を疑ったりしています。
原因は何はともあれ、一過性の要因の可能性が高いと巷では整理されているようです。季節調整なしの数字にほぼ変化が無いのもそれを示唆します。
上記Bloombergの記事から抜粋なんですが、
容易にわかったはずと記事には書いてありますが、じゃあなぜ市場の事前予想の最も極端に多い予想が220kくらいだったのでしょうか。それを加味した上の予測だったんじゃないんでしたっけ?そして、それほど予見できる話なのであれば、”こんなの季節要因でしょ?”で調整するはずですよねその理屈だと。
別にこのエコノミストの方に喧嘩を売りたいわけじゃないですが、米国の労働市場に関する米政府統計は特にパンデミック以降信憑性に欠けるものが多く、民間が発表しているものと感覚的にズレがあります。
具体的なズレあげていく時間がないので、簡単に雰囲気だけ伝えると民間データでは労働市場が政府データより弱く見えるということです。例えば1月以降にかなりの数レイオフが発表されてますが、今年に入ってからの新規失業保険申請件数にはまるで影響がありませんでした。さらに直近の雇用統計、PMIの雇用項目などを考えても弱めの数字を市場が期待していたと考えられます。
今回の新規失業保険申請の数字に市場が過剰に反応するのは、ようやく市場の感覚に沿うような弱い労働市場関連データが出始めたという期待感による部分もあるのでしょう。
ただ、市場が盛り上がった最も大きな理由は、パウエル議長が繰り返し話していたポイントが原因です。物価が低下しない環境下でも利下げが早まる要因として”労働市場の予期せぬ悪化”に議長は複数回言及してきました。今回のデータ発表でそれが連想されたのが市場の過剰反応を生み出したのだと思います。
とはいえ、現時点では一過性の数字の可能性が高いので過剰反応はせず、来週の米物価指標(PPI、CPI)を確認した上でゆっくり反応したいところ。
主要ニュース
経済指標
要人発言・中央銀行
株式市場
地政学・その他
今日の予定
5/10(金)
<経済指標・イベント>
英GDP/英鉱工業生産/英ピル委員/カナダ失業率/ミシガン大調査
<決算>
ホンダ/KDDI/IAG/マツダ/NTT/タタモーターズ
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