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【読書と私】①舟を編む(再読) :仕事の継承について思った

 読書感想文って小学生の時に書いてからなかなか書いていない。小学校の時の読書感想文はあらすじ8~9割に、ちょこっと思ったことを書いたようなものだった。感想、意見が入っていないと、「それはあらすじでしょ」と先生につっこまれたような…。

 大人になり、こうした媒体で読書感想文を書くとなると、あらすじ=ネタバレ注意でもある。「感想文」とはなかなか書けなさそうな気がしてきて、本の中での記憶に残るシーン、フレーズとか、インスピレーションを受けたことを、つらつらと書いてみようと思う。それでも、あらすじ、ネタバレは出てくるかな…。

さて、本の選択どうしようか

最新の本に手を出す意欲もなく、昔読んだ本を思い起こして再読するところから始めてみよう。

ちなみに、私は本はあまり繰り返し読まない派。同じ本を二回読むなら、違う本を二冊読みたい方で、同じ本を繰り返し読む人に出会った時、かるく驚いてしまった。でも、その時点でも、夏目漱石『こころ』は二度読みしたことあって、一回目と二回目の印象の違いは十分わかっていた。

さて、本の選択…

浮かんできた本は 三浦しをん『舟を編む』


まず、辞書を編集する作業を知れる面白さがあった。出版社に勤めてみたいと、本気ではないモードで思ったこともあり、興味深かった。(結構、校閲力はある方ではないかと思っている。仕事の中で、誤字脱字誤りを見つける方だというだけだけど…)

そして、その中で私がはっとしたところは、
⚠<この辺からネタバレ注意>違う部署から配属されて不安戸惑いもある社員が、前任者の「引継ぎ資料」を機に前向きな気持ちになるところ

最初に読んだ時は、私も仕事を始めて(多分)浅い時期だったことと、自分が職場で一人職種という立場でもあり、日々業務を教えてくれる先輩はなく、前任者の残した記録からやるしかない気持ちでやっていたから、共感、染みるところが強かった。

再読した今、その時の思いからすると、あれ?ここの部分、もっと重厚な気がしたのに、思ってたより軽いテイストだったんだ…と思うのは、ちょっと残念と思うか、自分の成長か。

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他の方の感想文を読んでいると、主人公よりも、この引継ぎ資料に関わる
人の推しが多かった。確かにわかる。私はそこに加えて、定年後も関わっている人の存在も好き。そして、辞書作りにかかる期間の長さ! 
学校に通っている期間よりも、仕事してからの期間の方が人生では長くなる
その中で、一つのことに長いスパンで挑めるって大変だと思うのと、うらやましさもある。

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ちょうど、再読しようと思ったタイミングで、他の方の記事より(読む前に感想文チェックしてみた)NHKでドラマ『舟を編む』が始まることを知り(なんというタイミング!)見て、若干イメージが混ざってしまったところもあるかな

ちなみに、ドラマ自体については、原作がもともと映画にもなっているし、映像ドラマ化しやすいだろうのと、キャストもいい感じで、抵抗なく楽しめている。ただ、10回予定でこの先どう膨らましていくのだろう…。私のこの一番好きな瞬間はもう過ぎてしまったし…

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この本の中で出てきたことばで印象に残ったことば「用例採集」
昆虫採集のように、ことばを捕まえる感じがなんか好き。

ことばとか、面白い表現とか、そうか「採集」していくといいんだ。



ちょっと多忙なこの3月
久しぶりに記事を綴ることが出来て ほっと一息
前向きになれる気がする
さて、投稿してひと眠りしよう。睡眠大事。


追記:ドラマの方は録画でためていたのをGW前半より、少しずつ見ています。紙づくりの話とか、主役が違う部署から配属された女性社員で描かれている中、恋模様があったり、最終回はコロナ渦で生まれたことばのことがあったり、時代に沿っての内容が加わったまた違う『舟を編む』となって楽しめています。
三浦しをんさんの ちょっとユーモアあるような文章や内容が、そうした改編も大きく受け入れられたり、「辞書を作る話」という確固たるベースがあるから成り立つドラマ化の成功例の一つでしょうか


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