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1000字以内で解く学校の課題シリーズ 不登校はなぜ増えたか

いろんな原因が指摘されています。
先生の不適切な関わり、保護者の教育力不足、いじめ、などなど。

でも、それらは結局「きっかけ」でしかありません。
大元の原因は、学校の制度疲労です。

若者は時代の最先端にいます。
だから、社会の変化の影響を最も大きく受けます。
世の中が、「個」を大切にし、「個性」を重視しています。
それは、自分で選択できる自由に支えられています。

ところが学校は理屈のつかない制約や拘束にあふれています。
それが、教育にとって大切なことだといくら叫んでも、世の中の価値観の最先端にいる子どもには通じません。

社会(インターネットやSNSを含む)でありえないことが学校では普通にある。そのことに対する拒否反応として不登校は考えるべきです。

だから、多くの不登校の子どもたちはなぜ自分が学校に行けないのかを言葉で表すことができません。
頭で、「こうこう、こういう理由だから学校に行けない」とは言わないのです。頭で(理屈で)考えるより先に体が反応してしまっているのです。

このまま学校に通い続けると、自分が壊れてしまうという自己防衛反応を体が示しているのです。

ここで誤解のないように付け加えておきますが、学校が社会からかけ離れた価値観で動いているからといって、それが、教師の責任だと言うのは間違いです。
確かに、とんでもない教師がいることも事実です。
非違行為や不適切なかかわりによって、あるいはセクハラによってマスコミに取り上げられる教師もいますから、教師にまったく責任がないとは言いませんが、でもそれは多くの不登校の原因ではないのです。

要は、明治からほとんど抜本的なシステム改革が行われていない中で事態は深刻化しているのです。
一教師がどんなに頑張ったって、世の中の流れをとめることはできません、年々学校と実社会のズレは大きくなります。

その矛盾を教師が必死になって繕っているのです。
でも、そろそろそれも限界に達しようとしています。

ここからは、不登校になった子としっかりと向き合い、これからの学校をどう変えていけばいいのかを彼らから学ばなければなりません。
いつまでも対症療法でごまかすことはできないのです。

学校というシステム、学級というシステムを変えない限り、決して不登校はなくならないでしょう。

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