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中小企業のIT活用:クラウド会計

当社の会計ソフトはクラウド会計のfreeeを使ってます。起業時にそんなに入念に準備してたわけではないので、何となく「クラウド会計」で目についたfreeeを使い始めました。最初はグダグダで、今思えばよくあのやり方で数字があったなとしみじみ思うくらいに最初は酷かったです。

起業してからしばらくして、税務の不安や社会保険事務所に通って疲れたりしたので、知り合いの方に税理士さんと社労士さんを紹介して頂きました。今回はクラウド会計の話なので税理士さんにフォーカスすると、私の少し上の世代の方で、これまでのキャリアから話に説得力があり、かなりの実力をお持ちの方でした。

当時はよく分からず顧問契約を締結して進めて、お忙しい方なのであまり連絡も取れず、たまにメールでご相談をするくらいで、年度末に決算を一気にお願いする形でした。決算のやり方は、freeeにつけたものを元にやってもらっていたのですが、どうも税理士さんのパソコンにインストールされてる会計ソフトに転記されていたようで、freeeとパソコンの会計ソフトが非同期の状況にあまり問題も感じずに3年程やっていたのですが、毎回決算のたびに時間がかかり始めたのが気になりました(今となっては非同期でつけているため、毎年変な誤差の帳尻を決算のたびに思い出すかのように合わせなければならないため、そりゃそうだよなと思います)。

まずは会計年度に拘りはなかったので、3月末決済から8月末決済に変更して、税理士さんの繁忙期を外しましたが、それでも相変わらず決算に時間がかかると感じて、税理士さんと話した結果は「freeeが使いにくい」でした。ここで初めて聞いたというよりは、これまで度々言われてはいたものです。その後、会計ソフトについて色々と調べて行くと、freeeが使いにくいという税理士さんのコメントをいくつか拝見して、税理士さんの中にはfreeeの会社は請けないという方もおりました。取引登録が「単式簿記」形式であり、複式簿記形式に裏でまとめているけど、触り慣れてない人では分かりにくいみたいな意見があり、素人でソフトに拘りがないため「税理士さんが使いやすい」で会計ソフト変えても良いかなと考え始めて、もう一つの有名なクラウド会計ソフトのマネーフォワードを移行先として比較検討。税理士さんにも使ってもらい、freeeより分かりやすく今の会計ソフトに近いと言うことで、マネーフォワードへ移行する予定でした。会計については、年度の頭に前年度の締め数字を入れて開始して、複式簿記形式の入力方法は、まあこちらの慣れの問題でなんとかなると思いました。freeeに残ったこれまでの履歴は、紙とPDFで総勘定元帳を頂いており、過去はそれで参照するで良いのかなと考えてました(今思えばPDFの領収書を紐づけした経費とかもあるなとか考えると嫌な汗が出ます。。)。

まあ当時は会計についてはそんなに悩みませんでしたが、意外に人事労務のところで壁にぶつかりました。
・固定時間外
当社は固定時間外を設定しており、freeeには固定時間外の設定があり、時間を入れたら自動で月給から計算してくれましたが、マネーフォワードは当時は時間と金額をあらかじめ手計算した結果を入れておかなければならず、時間外の計算はfreeeで自動でやっていたものを根拠にしてたので、freeeの人事労務にある情報を元にマネーフォワードに入力していきました。この時にfreee捨てられない予感が出始めました。

・休暇の管理
freeeは勤務データの有給日数を自動で残りから引いてくれますが、マネーフォワードでは自分で引く必要がありました(freeeも残り0の人でも有給休暇取得でエラー出なかったのは問題でしたが・・)。

・年末調整
プレ実行してみましたが、これは実際やってみないと分からないかなと思いまそたが、やはり新しいものより使い慣れたfreeeがよいなと思いました。

・時間外60時間以上割増未対応
これはブラック企業経営者としては未対応の方がありがたかったですが、やはりfreeeで60時間以上を割りまして支給した実績があると、なぜ急に60時間以上の追加割り増しが受けられないのかと文句が出てしまいます(マネーフォワードは現在は対応されてるようです)。

マネーフォワードに移行すると、上記デメリットがあり人事労務側の負担が相当大きくなると感じて、freeeに踏みとどまりました。会社経営して一番負担が大きいのは「給与計算」周りだと思います。人事労務をfreee、会計をマネーフォワードにというのも出来なくはないですが、給与計算したら自動で会計に連携される便利さを考えると、やはり統一したいと思いました。

このように、会計の問題というよりは人事労務の差でfreeeが使いやすいと思い、数日熟慮を重ねて、最終的にfreeeを残すことにしました。税理士さんがfreeeの操作が出来る方と連携されたらとは思いましたが、それをこちらから言うのはコストもかかる話なので難しいのと、更に知り合いの税理士さんが高齢で廃業するため巻き取る話もされていたため、freeeの操作が苦手な方で決算作業の時間が年々かっていたことに不安があり、勇気を振り絞ってfreeeが使える税理士さんを選ぶことにしました。人を変えることが一番気が重いです。

その後は税理士さんの引継ぎの際に、元税理士さんのパソコンとfreeeが非同期だったのを合わせるため、初台の夏祭り?の笛の音色を事務所で聞きながら3日ほど寝ないで数字合わせをした思い出があります。頂いてた総勘定元帳をにらみ合いながら、今まで自分が適当にやってた部分について、「あーこれが正解なのかー」と学習しながら、freeeの会計を合わせました。前の税理士さんも素人が適当につけた取引をしっかり汲み取ってほぼミスなく吸収されており、よく我慢してお付き合いしてくれてたなと、感謝の思いであります。

今回はfreeeを褒めているような内容ですが、少し時間も経っているためマネーフォワードも使いやすくなっていると思います。もし自分が会計得意ならマネーフォワード選択するかも知れませんし、数人で起業して分業してたらマルチサービスで使いやすいものを選定したかも知れません。

会計・人事労務などの管理系素人が一人で起業した時の苦労話です。

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