便所のくそガキ

便所のくそガキ

最近の記事

今朝

朝、父が仕事に向かう姿をリビングの大窓から覗き込む母がいた。これは見送りの一環であり、我が家では日常風景の一つだ。俺がなんとなしにその様子を見ていると母が言った。 「親父がね、(母は俺との会話で父を呼称する時、そう呼ぶ)いつも自転車乗る時こっち向くから、顔が隠れないように庭の植物少し切ったんだ」 とのこと。これも普段とそう変わらない会話。寂しがりやの親父に面倒くさそうに応える母の日常。俺は苦笑いしながら二階の自室へ向かった。スーツに着替えながら考える。母はいつも仕事に向かう家

    • 春が来るんじゃないか?

      俺は春が嫌いだ。 春の匂いも陽光も嫌いだ。 なにもかもリセットして、 この一年頑張ってきたこと、築き上げてきた関係、全部やり直しになるあの感じが大嫌いだ。 暗い気持ちを無理に明るくさせようとする春の日差しが嫌いだし、すぐに散る桜も嫌いだ。 友達もいる、積み上げてきた関係も消えないそれはわかってる でも、春先、桜が散るまではなぜか自分がどうしようもなく孤独で惨めで矮小であることを実感してしまう

      • LONG SEASON

        LONG SEASON 俺の好きな歌 友人が最後の文化祭で演奏していた曲だ。 緩やかに流れていく美しい時の流れ 俺はこの曲からそれを感じる。 きっと本当の意味や深い解釈など様々あるだろう。 俺はまだこの曲の表層しか理解していないかもしれない。 でも充分だ。 俺がこの曲を好きになるには充分だ。 この曲は俺にとって若者時代の走馬灯だ。 楽しかったことや悲しかったこと、つまらなかったことなど多くあったと思う。大方忘れてしまったが。 美しい記憶を作りたい。 俺が死ぬ間際に思い出

        • 便所の落書き

          今日はは俺の誕生日 俺が22歳になる日 いろんな人間から善意を受けた。 ケーキを買ってもらい、たくさんの人間から祝福の言葉を受け、プレゼントももらった。 人からストレートな善意を受けることに慣れていない。 俺はそれに応えることができただろうか 向こうは望む反応を得られただろうか 彼らを失望させてしまってはいないだろうか 俺はされた恩を返すことがどうにも苦手だ。 おれは恩知らずで自分勝手な醜い豚だ。 人の善意に甘え、人に寄りかかりながら生きていく 本当はそんなの嫌だ そんなのが

          俺は情報収集が下手

          Twitterのやり方がよくわからない、 というよりネット上での情報収集の方法がよくわからない。 気になるコンテンツに関する情報が自分の元に入って来ないのだ。 好きなものはある。 ただ、逐一ホームページを見に行き、最新情報を見に行くほど好きでもない。 そのためTwitterなどの関連する情報があつまる場で好きなものに関する情報が落っこちてくるのを待っているのだが、上手くいかない。 これはひとえに俺の努力不足なのだろうか。 俺のコンテンツへの愛が足りないからこのような事が起こる

          俺は情報収集が下手

          父の実家で親戚の幼子をあやす夢を見た。 幼子特有のミルクのような柔らかい匂いを感じながら幸せな時間を過ごしていた、ように思う。 事態が一変するのはその後である。 幼子が突然空中の「何か」に怯え出すのである。 幼子曰くこの部屋に見えない「何か」がいて、我々を見下ろしている、というのだ。 私含め他の親戚も訳がわからない。 ただひたすらに幼子が怯えるので、私はその子に覆いかぶさるようにして、その「何か」がいなくなるのを待った。 幼子はしばらく怯えていたが、しばらくすると落ち着いた。