六月九日
正午起床、珈琲、個包装の貯古齢糖五つ、ドライアプリコット二つ。きのう湯浅が逆転サヨナラスリーランを打たれたらしい。やはりリリーフ投手がアキレス腱だったか。薄薄気が付いていた。毎度ランナーを出しているので九回を任せるには不安があるとベンチはもうすでに気が付いていただろう。昨夜の敢えての湯浅既用は、岡田流の「ライオンの子落とし」に思えなくもない。ともあれ、スアレスがいれば、と今頃どれだけのファンが思っていることか。
フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』(澤田直・訳 平凡社)を読む。
様々の「異名」で書いたペソア。リスボン在住の簿記補佐だというベルナルド・ソアレスよる散文手記『不穏の書』は、リルケ的内省色が濃く、倦怠臭が半端ない。こういうの好き。ことし最も多く付箋が付いた。訳者が原文でペソアを読みたいばかりにポルトガル語を勉強したというだけあって、その訳文は瑞々しい。きょうは二時には図書館に入る予定だからあまりだらだらと書くわけにはいかない。『不穏の書』の中からいくつか引いて、終わることにする。