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140字小説『life in cigaret』

彼女は孤高の人だった。

「いい?酒と煙草を楽しむには人生が必要なの。愛する人に心を踏みにじられた思い出がね」
そんな嫌な経験を、思い出と言った。
「私なら立ち直れない」
「あんたはまだ本気じゃないのよ、人生に」
ウイスキーを口に含み、煙草を吸う横顔。

ねえ。

私の父親が、美しいあなたを捨てたの?

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