500字小説『Calpis soda』
雨が降っている。
外に出る用事もない。
「しかしまぁ暑いな」
最近、気が付くと居る。
「日本人は真面目だ。こんな日でも働くんだからな」
「お前、日本人じゃないのか」
「俺は生まれた時から死神さ」
けけっ。
相変わらず、嫌な笑い方をする。
「喉が渇いた。何か飲ませてくれ」
「偉そうだな。もう少し可愛くお願いしろよ」
冷蔵庫からカルピスと炭酸水を持ってきて、適当にグラスに注いで渡した。
「これは何だ」
「カルピスソーダ」
「初めて飲むぞ」
ごく。ごくごくごく。
「美味い…こんな美