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空想小説

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思いつくままに書いた空想です。
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記事一覧

三十一文字(字余りあり)

切なさと さよならするのは 嫌いなの だからあなたと 付き合わないの 遠くへと 旅立つあなた…

achi-ko
5日前
18

140字小説『Romance』

「自分と向き合わずに他人のことばかり言ってる人が、どんなに正しいことを主張したって何も伝…

achi-ko
10日前
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140字小説『蕩ける』

あなたの声は私の肌を伸ばす。 どんなに汚く罵りの言葉でも。 「君の腹の中に溜まってる悪意は…

achi-ko
11日前
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140字小説『blue candy』

プールの授業は怠い。 終わってからは、もっと怠い。 「屋上行かない?」 大好きな子が誘って…

achi-ko
12日前
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140字小説『Dive into my eyes』

「あんたって嫌な性格ね」 賢くて明るくて誰にでも好かれる私。 でも一番好きな人に好きになっ…

achi-ko
2週間前
17

140字小説『 Return』

「おお。このくだらない世界に凝りもせず生き続ける我が友のご帰還だ」 「勝手に入るな人ん家…

achi-ko
2週間前
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500字小説『Calpis soda』

雨が降っている。 外に出る用事もない。 「しかしまぁ暑いな」 最近、気が付くと居る。 「日本人は真面目だ。こんな日でも働くんだからな」 「お前、日本人じゃないのか」 「俺は生まれた時から死神さ」 けけっ。 相変わらず、嫌な笑い方をする。 「喉が渇いた。何か飲ませてくれ」 「偉そうだな。もう少し可愛くお願いしろよ」 冷蔵庫からカルピスと炭酸水を持ってきて、適当にグラスに注いで渡した。 「これは何だ」 「カルピスソーダ」 「初めて飲むぞ」 ごく。ごくごくごく。 「美味い…こんな美

140字小説『summer rain』

首筋を流れる汗で目を覚ました。 雨の音がする。 重い体を引きずりながら、アイスコーヒーを作…

achi-ko
1か月前
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140字小説『Where is my princess?』

一年に一度だけの逢瀬なんて。 それも雨なら逢えないなんて。 おまけに、見ず知らずの他人に願…

achi-ko
1か月前
18

140字小説『Present』

起きたら記憶がなくなっていた。 ここは何処。 「お目覚めですか」 「誰」 「あなたは昨夜、記…

achi-ko
1か月前
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140字小説『I forget you』

やっとこの崖に辿り着いた。 これで、あいつを記憶から葬れる。 何の覚えもないことで勝手に恨…

achi-ko
1か月前
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140字小説『blue focus』

何時の間にか青一色の世界に来ていた。 「ようこそ。住むところは決めた?」 「いえ、まだ。こ…

achi-ko
1か月前
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140字小説『lovers』

「浮かない顔」 「当たり前でしょ、失恋したんだから」 こんなことなら告白しなきゃよかった。…

achi-ko
1か月前
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140字小説『forget me not』

「じゃ、そろそろ」 「うん。元気で」 「君も」 夏休み最後の日。 大好きな君が遠くへ行く。 「冬休みに戻ってくるよ」 「うん…待ってる」 ドアが閉まる。 静かに電車が動き出した。 手も繋げなかった。 君の体温を知りたかった。 照りつける太陽が落ち着く頃に、また逢える。 その時まで、どうか。 僕を忘れないで。