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息抜き超短編小説

『もうキャバクラには行かない』

「ごめん」
「笑いながら謝らないでよ」
「だって、おかしくて。貸切の遊園地でプロポーズしたんでしょ?それで断られたなんて、笑うしかないよ」
「あの日の為に、色々準備したんだ。遊園地の貸切は高かったし、オーダーメイドのリングだってかなりした」
「相当その子に入れ込んでたんだね」
「ひたすら後悔したよ。こんなにあっさり振られるなんて。今まで費やした時間とお金を返して欲しいね」
「でも彼女キャバ嬢だったんでしょ?本気になったのが間違いだったんだよ」
「そうだね……」
「まあ、元気だしなよ」
「ありがとう……ここに来られてよかった。キャバ嬢にはもう貢がないよ。これからはここに通うから。君のエースになるから期待しててよ。それじゃ、シャンパン追加で」

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