ラグビーワールドカップ2023 決勝戦 ニュージーランド対南アフリカ プレビューその4

 ラグビーワールドカップ2023 決勝戦 ニュージーランド対南アフリカ プレビューその4。その3でラグビー5大強豪国の決勝トーナメントの数字から、ニュージーランドと南アフリカがいかに強いかを示した。今回、さらに決勝戦だけの数字で比較を行う。

 左から試合数(G)、勝敗、平均得点、平均失点、平均得トライ(+)、平均失トライ(▲)、平均得PG+DG(+)、平均失PG+DG(▲)

ニュージーランド 4-3-1 +20.8 / ▲12.0 / +1.8 / ▲1.0 / +3.8 / ▲1.8
オーストラリア  4-2-2 +20.3 / ▲18.0 / +1.5 / ▲1.0 / +3.5 / ▲4.0
イングランド   4-1-3 +11.0 / ▲19.0 / +0.3 / ▲1.0 / +3.3 / ▲4.3
フランス     3-0-3 +  9.3 / ▲24.0 / +0.7 / ▲2.0 / +1.7 / ▲4.3
南アフリカ    3-3-0 +20.7 / ▲10.0 / +0.7 /  0.0 / +5.3 / ▲3.3

 決勝戦だけの数字を取り出したので、決勝に進出した5カ国間(他に決勝進出した国はない)での対戦による数字の集計になる。いずれの国も得点、トライ数の数字が決勝トーナメント全体での数字より低下している。決勝に進出した経験のある国とない国で一番差があるのがディフェンス力であることを考えると、得点、トライ数が減少しているのは当然の結果。
 しかしその中にあって、南アフリカは得トライ数は減少しているものの、いまだに決勝戦でトライを取られていない。加えてPG+DGの収支も改善している。南アフリカの手堅い、つまり堅いディフェンスとこつこつとPGを積み重ねる試合運びは決勝戦という緊迫した試合でさらにその威力を発揮する。ゆえに決勝戦は3戦全勝と相性が良い。

 過去のニュージーランドと南アフリカの決勝戦の試合。
以下T:トライ、C:コンバージョン・ゴール、PG:ペナルティ・ゴール、DG:ドロップ・ゴール

ニュージーランド
 第1回(1987年)〇(T3C1PG4DG1)29- 9(T1C1PG1) フランス
 第3回(1995年)▲(PG3DG1)   12-15(PG3DG2)   南アフリカ
 第7回(2011年)〇(T1PG1)    8- 7(T1C1)   フランス
 第8回(2015年)〇(T3C2PG4DG1)34-17(T2C2PG1) オーストラリア

南アフリカ
 第3回(1995年)〇(PG3DG2) 15-12(PG3DG1)ニュージーランド
 第6回(2007年)〇(PG5)   15- 6(PG2)  イングランド
 第9回(2019年)〇(T2C2PG6) 32-12(PG4)  イングランド

 繰り返しになるが、南アフリカはいまだに決勝戦でトライを取られたことがない。しかし自分たちが挙げたトライ数も少ない。一方のニュージーランドは、南アフリカとの決勝戦を除いて、すべての試合で両チームともトライを挙げている。第3回大会決勝戦は南アフリカに負けているが、南アフリカペースとなったことが敗因。

 ちなみに決勝戦でのノートライは7回。内訳はイングランド3回、南アフリカ2回、ニュージーランド・フランスが各1回。逆にノートライに抑えたのは、南アフリカ3回、オーストラリア2回、ニュージーランド・イングランド各1回。
 一方、決勝戦での最多トライ数はニュージーランドの3個で、2試合で記録している。他、複数トライはオーストラリア2回、南アフリカ1回の計6回のみ。
 

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