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「サザエさんと、鰻と、カラオケ」2019年の、作文練習


「理想のテレビ番組」
 「書ける文章術」、という本を読んだ。このような本を手に取ること自体、文を書くのに相当手間取っていることが窺えて自分でも面白い。ろくでもない内容であったが、一つだけ参考となる箇所があった。文章の「見取り図」というものである。わざわざ図にする必要はないと思うのだが、要は対象・需要・目的・反応・切り口・テイストを大切にせよということである。
 これは文章というより、自分がテレビやラジオ番組に求めていることに繋がる。私は「若者を対象とした、格調高い娯楽番組」が大好きなのだが、高齢化社会の影響で減少傾向にある。だが先週「FNS歌謡祭」や「ザ漫才」といった、私の嗜好に合う番組が放送された。近年若者番組は視聴率が獲りにくい中、十四%という高視聴率を獲得した。毎週の番組でこのような面白いものが少ないのが厳しい所である。「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」位だろうか。                         
「商店街の鰻屋さん」
 二十年以上愛用してきた、西宮中央商店街の鰻屋さんが年内で閉店するという。鰻屋さんと言ってもうちはそこまで金持ちではないので、母が買ってくれるのは専ら焼き鳥。秋は、鮎である。もう八十歳を超えていらっしゃるようで閉店は無理もないが、近所で唯一美味しい物を作って下さるお店だけに閉店はとても辛い。
 それにしても西宮中央商店街、ろくな店が無いのである。失敗は十数年前、アーケードを撤廃したことだと分析する。これでは、雨宿りも出来ない。今年に入り長年愛用のカラオケ屋に、通おうと思っていた古本屋まで潰れてしまった。ついに残ったのは、文房具屋ぐらいである。近くに阪神百貨店ができたことも衰退の原因と考えられるが、商店街の劣化は住民の劣化と相関している気がして悲しい。
「フランクル」
 何週か前、大学院でフランクル哲学を教わった。ノートが汚いので内容が再現できないのが私の悪い所だが、「超越の世界」や「ロゴセラピー」といった言葉に赤線が引いてある。中でも気になったのは、末期がん患者の話である。「わがままで自己中心的振る舞い」は無意味と気づき、最期は家族に感謝したとのことだ。
 それに重ね合わせた、父方の祖母は傍若無人である。長年お年玉稼ぎのために元旦会いに行ってやったが、近ごろ態度が酷いらしい。お金は他の人達にせびるとして、元旦は心身のためにも家で安静にしようと思う今日この頃である。

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