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早期退職 第20話 会社の同期と先輩

 事情があり、退職の挨拶もまともにできなかった。お世話になった人には本当に申し訳ないと今でも思っている。最後にゆっくり話がしたかった人達の顔が思い浮かぶと残念な気持ちになる。
 
そんな退職後の不安定な時期に会社の同期と先輩からもらったメールは非常にありがたかった。急な退職だった為、その同期には各所からいろいろ問い合わせがあったらしく、本当に迷惑をかけてしまった。
 
退職後、会社を離れると、やはり社会とのつながりが希薄になり、自分だけ蚊帳の外にいるような気がして、不安になることがあった。
そんな時、同期や先輩からのメールは本当にありがたかった。
 
 皆さん、いろいろと情報を教えてくれた。面白かったのが、私が地方の取引があった会社に転職するのではないか?といった噂があったこと。
どこから出てきた話かわからないが、そんな噂があったようだ。そんな根も葉もない噂があったとは…。噂とは、いい加減なものだとつくづく思った。
 
 その同期と先輩も既に還暦を過ぎている。同期の方は相変わらず同じ職場で働いている。そのまま六十五歳まで働くつもりだそうだ。
先輩の方は転籍先で再雇用として働いている。こちらも、働けるだけ、働くそうだ。人それぞれである。
 
 働く、働かない、どちらが良いとか悪いとかではなく、みんなそれぞれ違う道を歩んでいる。


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