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「茶飲友達」超個人的映画レビュー


こんにちは。今日は外山文治監督の「茶飲友達」のレビューをします。と、いうか今回はただ個人の感想を述べるだけです。出演者の中に尊敬する知り合いの俳優さんが居るのもあって、初日に拝見しました。

本作品ポスター

主人公の佐々木マナを筆頭に居場所のない若者たちが「茶飲友達、募集」という名目で新聞に広告を出して、シニア男性をターゲットにした高齢者売春クラブを運営しているという設定での物語です。おにぎりを万引きしようとしていた高齢女性をマナが売春クラブに誘った所から物語は大きく展開していきます。

なんともこれは2013年に実際起こった摘発事件を元にしており、監督はそのクラブを利用していた人の気持ちに寄り添ったと話しています。
高齢者、若者、すべての世代の「孤独」を描いており、人との繋がりとは、お互いがお互いを許し合う覚悟を持つことの難しさを問われている感覚になりますね。


感想

岡本玲さんをはじめ、出演者の皆さんの演技は素晴らしかったです。それぞれの想いが交錯していくからこそ、お芝居自体はストレートな表現が多く、といってもそれはただ単純化している訳ではなくて表面の表現以外の感情がスッとこちら側に入ってくるような感覚でした。


1番初めのシーンから1人で暮らすおばあちゃんを思い出し号泣して始まり、あっという間の2時間半でした。終始主人公の胡散臭い笑顔に違和感を感じつつも、希望とやらを見出していく登場人物達に心を温かくしているのも束の間、あまりに「家族」と「孤独」という対極にある大きすぎるテーマをぶつけられ、家族というものを「居場所」と捉えるのはあまりに浅はかだと気付かされました。
個人的にはiakuの「フタマツヅキ」のセリフにあった、家族とは「単なる箱だ」みたいな答えが1番しっくりきてたけどなんか違う気がしてきたなあ、、
寂しさや孤独感からくる根底の欲求を善意で提供していたつもりがただの悪用だと見られそれを認めなきゃいけないことの屈辱感、人との繋がりを求める上で別にそれが性だって私欲だって寂しさだってなんでもいいじゃないかと抗う気持ちが観た直後は強かったですが、いや誰も咎めてないか?法が許さなかっただけか?分からなくなった。
いつの日か訪れたおばあちゃんが暮らしてた老人ホーム、あまりに暗くて重い空気のあの場所にいた人達の顔、疲れ切った介護士達の笑顔が思い出され、今私たちが何をすればどうすれば、あの時のあの人たちに少しでもプラスになるものを提供できたんだろうと自問自答を繰り返しています。

先日みた映画「人生フルーツ」とのあまりの老後のギャップに頭が大混乱。長く生きれば生きるほど人生は美しいとどこかの誰かのセリフがあるらしいけどそれは絶対結果論な気がしてきた、、

とまだ何も知らない23歳の若者が考えてました。

今回はその時の感想の殴り書きをそのまま載せてみました。文章力、、。

#茶飲友達 #映画レビュー

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