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三菱UFJ銀行の戦略

AIやデジタル技術を活用して、中小向けのネット融資を2026年度に3倍にするという興味深い記事が日経から出ていたので取り上げる。

要約

三菱UFJ銀行は、中小企業向けのネット融資を2026年度までに3倍に増やす計画です。現在の年間融資額は約100億円で、AIとデジタル技術を使ってこれまで接点の少なかった中小企業との関係を強化します。対象は年商30億円未満の中小企業で、AIにより口座の動向や売上のトレンドを分析し、最短で翌営業日に融資を完了します。融資額は最大1000万円で、すべての手続きはオンラインで完結します。

三菱UFJ銀行のこの動きは、フィンテック企業の台頭に対する対応として見られます。また、中小企業との取引減少による将来の成長企業の機会損失を防ぐためです。三菱UFJ銀行は会計ソフト大手とも連携し、企業設立後の法人口座開設を迅速に行える仕組みを導入します。さらに、信用保証協会の保証付き融資もネットで完結させる計画です。

大手銀行が店舗網の再編と収益性を考慮し中小企業融資を縮小している中、三菱UFJ銀行はデジタル技術を活用して成長企業の支援と収益性の確保を目指しています。法人向けカードや売掛債権の現金化など、複合的なサービス提供により収益化の余地を拡大していく方針です。

感想

三菱UFJ銀行のこのような動きは、政府の規制緩和によってニッチな産業で事業を始める人が増えると予想している可能性があります。全てオンラインで申請し、最大1000万円の融資を受けられることは非常に魅力的です。三菱UFJ銀行はネームバリューが大きく、信頼感が高いため、その波及効果は大きいと期待できます。

しかし、企業の設立登記には多くの労力が必要です。そのため、登記プロセスも含めた一貫したサービスの提供が望まれます。

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