見出し画像

ただの居場所じゃない。好きなことがある人のためのスクール【ラーンネット・エッジ】

久しぶりにスクール訪問をしたので、その様子をnoteにまとめたいと思います。場所は、兵庫県神戸市灘区。六甲駅から徒歩15分くらいのところにある学校です。住所を頼りに行くと、煉瓦造りの建物の一角に、Learnnet Edge(ラーンネット・エッジ)と書いてある看板を見つけることができました。

画像1


ここは、小学校5年生〜中学2年生の10代の人が通うスクールです。フリースクールかと言うと、それとは少し違う感じ。"学校に行けない子どもの居場所”ではありません。このスクールへの入学条件の一つに挙げられているのは、「探究したいテーマが一つ以上あること」なのです。

スクールでは、数学や英語、文学、教養などを学ぶ時間がありますが、午後は「マジ探究」という自分の学びたいことや探究したいことに没頭する時間になっています。好きなことがあるが故、学校の授業を受けているだけでは物足りない子どもが来るようなスクールかもしれません。

私が訪問させてもらったときは、「自由への教養」をテーマにした授業が行われていました。知的好奇心を刺激するような、本当に引き込まれるような授業であったことはもちろん、特に印象的だったのは、その場の雰囲気でした。学校の授業のような緊張感はなく、かと言ってやる気がないようなだらけた感じもない。その場にいる人がみんなリラックスしていて、自然に学びを楽しんでいるように見えました。

トイレに行くのも自由であり、何か別の作業(モノづくり?)をしながら聞いている子もいました。多くの学校では、何かをするのに先生の許可をもらったり、関係がないと思われる物をしまうように注意されたり、姿勢や態度を注意されることが自然に行われています。でもここでは違っていて、誰もそのようなことへの注意はしていませんでした。誰かが何かを言わなくても、みんなが自立してそこに存在し、調和を保ちながら時が流れている感じがしました。

私自身は、発達支援に携わってきた立場として「じっとしていられず落ち着きがないこと」や「特定の行動を繰り返してしまうこと」について保護者から相談を受けることがこれまでに多くありました。そして、学校の先生や支援者においても、その行動をなんとかしなければ、と捉える傾向は強くあったように思います。もちろん、これから生きていく上でその子自身がその場に合わせて行動することも必要かもしれません。でも、私達大人が「この子のこの部分は変えないといけない」と思っていることは、本当に変えないといけないことなのでしょうか。社会や学校が変われば済むことだって、たくさんあるはずです。

子どもが学ぶ場である学校で、何かを強制されたり制限されることで学びを楽しめず、学び自体が苦痛になっているとしたら、その強制や制限は一体なんのためにやっていることなのでしょうか。

子どもが安心して学びに夢中になれる環境があること。それこそが、教育を受ける権利を保障する土台となるのではと思います。

ラーンネット・エッジのカリキュラム・ポリシーは、下の3つ。

「ひたすら」やる
自分を「ひたす」
「ひたし合う」

自分の興味関心のある分野についてとことん探究する。そして、自分自身が満たされていく。そうすることで、一緒に学び合っている仲間同士でもその豊さを共有できる。

ラーンネット・エッジには、学ぶことを楽しみ、その世界にゆっくりと浸る時間と空間があると感じました。

2019年4月にスタートしたまだまだ新しいスクール。代表の駒崎さんに「これからどんなスクールにしていきたいですか?」と訊ねると、「子どもを中心に組み立てていく」と答えてくださいました。明確に先を決めるのではなく、通ってくる子どもを見て変化させていく。開校からこれまでも、そうして今の形が出来上がったのだそう。これらの変化も楽しみです。

ラーンネット・エッジの情報は、こちらのnoteで発信をされています。


最後までお読みいただきありがとうございます(*´-`) また覗きに来てください。