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NikonのZ30に別れを告げ、OLYMPUSのOM-5と暮らすことにした日に思うこと。

アナログの制作を始めて、作品の撮影が必要になった。

デジタル作品は、元々データだから、ファイルの書き出しをすれば済むが、アナログはそうはいかない。

制作と並行して、撮影の試行錯誤が始まった。

(今回書くのは、アート作品の撮影について、とりわけ私が撮影する場合についてのカメラの向き不向きの話で、合わないからといってそのカメラがカメラとしてダメなわけではないと思う。)

撮影は、主にオリンパスのコンデジ、STYLUS TG-4を使用していた。
もうずいぶん古いが、大好きでずっと使っている。
顕微鏡モードが特に好き。軽くて長持ち。水や衝撃にも強い。望遠は苦手。

他には、スマホで撮っていた。

色々思うところがあった。

2022年12月の雷擬獣化展をきっかけに、別のカメラを試すことにした。
NikonのZ30。

コマ撮りアニメをつくった。

作品毎の撮影もした。それなりに楽しかった。

けれども、オリンパスのSTYLUS TG-4を併用した。電池の持ちや、他にも色々な理由があった。

当時は、初めてだからまだ慣れていないだけだと思っていた。

その後、断続的に使用し、本日別れを決意した。
半年とちょっと、ありがとう、さようなら。

一番の問題は、重さだった。軽さは、正義。

三脚を使えばいいのかもしれないが、私は三脚なしでバシバシ撮りたいのだとわかった。ストップモーションをつくるとき以外は、三脚を使わないでおきたい。

重さは、Z30そのもののせいではなく、私が重いレンズを選んだせいでもある。もっと軽いのにしておけば、まだ軽かったかもしれない。とはいえSTYLUS TG-4よりは重い。それに、Z30には取り付けられないレンズもある。

当時、私は、明るめのレンズに惹かれていた。そこで、とあるf2.8の通しを試すことにした。このレンズはとても長くて重かった。世の中にはもっと長くて重いレンズはあるだろうけれど、少なくとも私には長時間扱えない長さと重さだった。私は、カタログ値から実際の重さを想像できない。届いてみて、ボディと一緒にしてみて、ようやくわかった。

重い。

重いと、使うのが億劫になる。それに、実際、使い続けられない。

それに長いからかさばった。気軽に持ち歩けない。あわよくば一緒におでかけもと思っていたが、難しそうだった。実際幾度か連れ出したけれど、続かなかった。大切なのは、楽しみながら続けること。

それから、設定画面で混乱した。例えば、ホワイトバランスは、Z30の場合設定画面に辿り着くのが大変だった。しかも、設定画面にはリアルタイムで色の具合が表示されない。撮影できる状態に戻さないと実際どう反映されたのかわからない。これは、経験を積めば確認しなくても設定の段階で何を選べばいいのかわかるようになるのかもしれない。けれども、今の私には向いていなかった。イマイチだったら、また設定画面に辿り着かなくてはならない。設定をしているときに、どんな感じで撮れるのかも見えてほしい。STYLUS TG-4はこれが可能だった(しかし、選択肢が少ないので画面とにらめっこしながらいくつか試し、最も近いであろう設定を選ぶのが常だった)。

基本的に、STYLUS TG-4のメニューに慣れているせいか、Z30とは相容れないものがあった。他にも、アクセスし辛いと思うことがあった。私はわりとこういうのは柔軟に対応できるほうなのだけれど。だから、どうにかこうにか使っていたのだけれど・・・。

それから、パソコンと接続した時、ドライブが表示されないことがあった。私は、記憶媒体をカメラから出すのが面倒で、カメラごと繋ぐことにしている。Z30の場合、言葉にできないけれど何かの拍子に表示されればめっけものくらいの感じだった。電源をオンオフしたり色々した。STYLUS TG-4は、繋ぐとすぐに登場するので、このあたりもなんだか違和感があった。より便利になるのなら歓迎だが、その逆のように私には思えた。アンマウントの方法も最後まで謎だった。取り出しの選択肢に出て来ない。

それから、Z30は繋いだまま中を見た場合、表示がとても遅い。一旦パソコンに移せばそれらの写真はすぐに表示されるようになる。しかし、それはしたくない。撮った写真を確認したい場合かなり不便だ。STYLUS TG-4はそんなにたくさん画像がなければストレスなく閲覧できるくらいの速度で表示される。うんと古い機種なのに。

それから、Z30は充電があっという間になくなる。そして、充電時間が長い。STYLUS TG-4は、驚くほど長時間使えるのでビックリした。短すぎる。

それから、Z30はフリッカーの反映がすごかった。私のスマホと同じくらい。STYLUS TG-4は不思議なことに気にならない。設定でなんとかできるのかもしれなかったが、設定している場合ではなかった。

しかしZ30はマフが可愛かった。それだけは可愛かった。
いや、だけ、ではなかった。ディスプレイもくるくるまわってパタンとなって便利だった。バリアングルというらしい。
他にもきっといいところがあるはずだった。購入前は便利そうだと思った。しかし、実際使ってみて私にはわからなかった。それなりに素敵に撮れている感じはあったけれど。料理とか風景とかを気軽に撮るのには向いているのかもしれない。気軽に撮れない場合は、向いていないのかもしれない。アート作品も、慣れれば素敵に撮れるようになるのかもしれないが、私には途方もない道のりに思えた。

今日、撮った写真を確認しようとして、パソコンでマウントされなくて、もう別れようと思った。試行錯誤したらマウントされたけれど、相変わらず中身の表示も遅かった。もうこれを続けたくないと思った。それから、ホワイトバランスも、今日も難しかった。重いのも。もうこのカメラで撮りたくなかった。

レンズも含め楽しく撮れる軽さのカメラが欲しい。明るいのがいい。ホワイトバランスも設定しやすくて、パソコンでの確認もしやすいのがいい。

次は、オリンパスのOM-5を試すことにした。事前情報は無く、下取りの感じをつかむためにも訪れたカメラ屋さんと相談し、決めた。正解ではないかもしれないけれど、とにかくやってみようと思った。10/14~11/12の個展に向けてベストを尽くそう、と。

軽いのがいいという私の希望を基に、カメラ本体も含め見直した結果、在庫のあるのはオリンパスのOM-5だった(最近はOM SYSTEMだけれど、ついついオリンパスと呼んでしまう)。すぐに使いたかったので、在庫のあるのから選んだ。オリンパスなのは、偶然だった。しかし、なんだか嬉しかった。レンズも細めになった。STYLUS TG-4よりは重いけれど、ギリギリなんとか扱えそうな重さ。

木工のためにも手が鍛えられていいのかもしれないと思った。

明るめのレンズという希望も叶えられた。f1.8。今回も通し。しかも今回は単焦点。どう違うのか楽しみ。

決定的な違いは、ホワイトバランスだった。OM-5は、色温度で細かく設定できる。しかも、設定と同時にどんな感じに変わるのかも見える。それから、設定画面を出すのが簡単。STYLUS TG-4とZ30で困っていたことを両方解決できそうだった。

あとは、デジタルとアナログが融合されているような感じも気に入った。シャッターボタンのそばにくるくる回すところが2つあり、画面を見ながら調整できる。これはZ30にもあったのかもしれないが、私にはよくわからなかった。STYLUS TG-4にはない。

他にも、歪まないかとか色々質問した。感じの良い店員さんだったので、最終的に決めた。

充電完了が待ち遠しい。

もし、色々試して、うまくいかなくても、いつものコンデジがあるから大丈夫。それに、接写はSTYLUS TG-4のほうが得意そうなので、結局は併用することになるかもしれない。私はめんどくさがりなので、撮ったまま(リサイズはしても)使いたいのだ。OM-5ではまだ撮っていないので、早くどんな感じか確認したい。キラキラがどう撮れるのかも気になるところ。

それから、今日OKを出せたのはコンデジで撮った写真だった。
Z30は枚数を撮る前に手が(心も)疲れてしまったので、少ない数で比較するのは不公平かもしれない。けれども、そもそも、ある程度の枚数を楽に撮れるかどうかは重要なので、スタートラインにすら立てていない感じはある。それで、もう無理と思ったのだが・・・。

文句たらたらだけど、Z30も素敵なカメラだと思う。私がもっと屈強だったら、手持ちでも使いこなせていただろうに。
三脚を使ったストップモーションアニメーションの制作はとても楽だった。三脚が、終始カメラを持っていてくれたので・・・。

お別れはとても辛かったけれど、頑張れば仲良くなれるのかもしれないと思ったけれど、これ以上は無理しない方がいいと思った。

カメラを替えたらコンデジより素敵な写真が撮れるのではないか?と思い、始めた探究の旅は、これからもゆっくり進みそう。コンデジにも色々あるのかもしれないが・・・。

STYLUS TG-4は、嫌いじゃないけれど、時々中央部が赤くなるのが嫌だ。中央部ではなくても、赤い丸の集団が発生する時もある。それから、ホワイトバランスが納得いかない。f2.0だけどなんだか暗い。明るくする方法もあるけれど色が薄くなるしエッジが不自然になる。

色々不満はあるけれど、大好きな点も多々あり、これからも使いたいと思っている。けれど、最近、今までと違う挙動をすることがあり、もしかしてそろそろなのかもしれないと思ったりもしている。お別れは、辛すぎる。

平面作品の撮影には、スキャナという手もあるのかもしれないが、私の作品はけっこう凹凸があるのでうまくできない。凹凸ありのにも対応したスキャナはけっこう大変。それに、ゆくゆくはもっと立体もつくりたい。

さしあたって、必要なのは0号とSMの撮影だけれど、今後10号もなんとか撮りたい。8月の半ばには撮りたい(まだ制作していないからまずはつくらなくては)。もしうまくいかなかったら、いつものコンデジで撮ろう。

これを書いているうちに充電が完了したようだけれど、私の電池が切れそうなので、撮影は明日が良さそう。健康第一。

オヤスミナサイ ヨイユメヲ



翌朝、初期設定を終え、記念撮影。記事見出し画像に。

カーテン越しの自然光でカーテンから少し離れて撮った。f2.2。f1.8のもある。そちらのほうが明るい。しかし、総合的にこちらのほうが好きと思ったので選択。ちょっと暗い気がする。けっこう遠くから撮った方が良さそう。0号は大丈夫そうだけどSMはギリギリかも? 仲良くなれますように。


※その後、続きを書きました。


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