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アキーラと油絵具で実験をしました。

今年の個展で、アクリル絵具とアキーラを重ねて引っ掻くのをしたいと思っていました。引っ掻くのは、「熟睡展」や昨年の個展の出展作品でも用いた方法で、なんだか楽しいので今後も折に触れ使いたいと思っています。

画材については、色々試行錯誤中です。
オイルパステルなども以前は使っていました。

2/17から始まる神戸の展覧会の出展作品でも引っ掻きました。

(投稿の後、日程変更となり2/17~3/3です。)

神戸の制作は、個展のためでもありました。
この時は、アクリル絵具の層とアキーラの層を重ね、アキーラの層を引っ掻きましたが、アキーラの層が固まるスピードに私の引っ掻きが追い付かず、後から水で溶かしていくことになりました(アキーラは、水で再溶解できるので嬉しい時と悲しい時があります)。これはこれで楽しかったのですが、とても時間がかかることがわかりました。

そこで、時短の方法を模索しました。

その結果、今度はアキーラを下層にし、油絵具を上層にし引っ掻くことを思いつきました。油絵具は、乾燥にずいぶん時間がかかるというのは知識としては知っていましたが、時間がかかるのは嫌だと思い、避けていました。しかし、なかなか固まらずに私のことを待っていてくれるのであれば、引っ掻く技法についてはむしろ歓迎なのかもしれないと思いました。

油絵具を避けていた理由は、もうひとつあります。臭気です。

事前に、色々調べました。水の代わりに絵具を溶かす油や、筆を綺麗にする時の油が臭いことがわかりました。ということは、チューブから出したまま使えばいいのでは?筆を使わなければいいのでは?と思いました。

無臭のもあるらしいのですが、結局換気が必要ということもわかりました。換気は難しいので、無臭のは気付かないのでむしろ危険だと思い、使わないことにしました。

とにかくやってみようと思いました。

まずは、引っ掻いた時のことを想像しながら、アキーラを塗っていきました。アキーラはアキーラで、独特の臭気があります。しかし、色々好きな点もあります。

油彩紙もまだありましたが、水彩紙にしました。アキーラは油彩の下地に使えるということだったので、油により紙がボロボロになるのを防ぐことが出来るのでは?と。また、どのくらい塗ったらどのくらい防げるのかというのも試したいと思いました。結局油彩紙を使った方がいい、という結論になるかもしれませんでしたが・・・。

使ったのは、アルシュのオレンジです。神戸の制作で、制作と並行して余ったアキーラを塗っていました。そろそろもういいんじゃないかと思い、実験用に転用しました。水を多用していたので、あまりしっかりとした層はできていなくて、今回改めて層をつくることになりました。

それから、水を多用したせいか、ブロックから剥がれかけていました。もしかしたら、私が剥がそうとして途中で忘れてしまった可能性もありますが。私は元々、水の使い過ぎで水彩紙のブロックを壊しがちです。そのうちもっと分厚い紙に描いてみたいです。

今回使用した水彩紙は、水張り用の木製パネルの裏にマスキングテープで固定しました。裏なら、少し奥まるので、乾燥中の画面の保護もできるのではと思いました。

アクリルと違い、アキーラの上にはすぐに油絵具を重ねていいそうです。とはいうものの、水を使ったらそれが飛ぶまではダメなんじゃないかと思い、水は使わずに塗りました。けれど、けっこううねりました。
水張り用のパネルを使ったとはいえ、水張りはしなくて、単に固定しているだけですから・・・。けれども、下ごしらえも何も関係なくとにかくやってみたかったのです。

引っ掻いた時にキラキラの層が見えるかもしれないと思い、下半分にはキラキラの儀もしました。とても楽しかったです。

さて、どうなる!?

この先、ついに、私は人生で初めて油絵具を購入するのですが・・・。

ありがとうございます。それでは、また。


続きです。


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