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スー・ヒーリー 『ON VIEW:Panorama』映像と生のダンサーたちによるダンス公演

「横浜ダンスコレクション」2020年のオープニング・プログラム。世界初演。

昨年(2019年)、日本で、振付家・映像作家のスー・ヒーリーと日本のダンサーたちによる映像作品が制作、発表された。ヒーリー氏は数カ国で『ON VIEW』のプロジェクトを行ってきた。

今回の公演は、プロジェクトに参加したダンサーから、日本、香港、オーストラリアのダンサーたち数人が選ばれ、彼らが映った映像と生身の彼らとを舞台で組み合わせた作品。

▼2019年の『ON VIEW』の映像や関連イベントについて↓

観客たちは開演直前までロビーで待機し、ロビーに1人のダンサーが現れて、その後、ヒーリー氏が登場し、あいさつの言葉を述べるところから始まる。

話が終わると、ホールに入るが、ホールのあちこちにダンサーたちがいて、最初の10分くらいは、観客は自由に歩き回って、ダンサーたちを鑑賞する。

それから、観客が席に着いて、舞台に数枚設置されたスクリーンで映像インスタレーションが流れ、ダンサーたちが映像と呼応するようにライブ・パフォーマンスを行った。

映像はどれも美しく、引き付けられた。

全体の印象としては、ヒーリー氏がオープニングで述べた「ポートレート・ギャラリー(肖像美術館)」というコンセプト通りだった。ダンサーたちが肖像画や肖像彫刻のように現れ、動き、消える。

そういうコンセプトだからと言えばそれまでだが、せっかくライブ・パフォーマンスなのだから、ダンサーたちの生き生きとした姿をもっと見たかった。体が石のように冷たく、水のように流れてきれいだけれども、火のような熱さも欲しかった。

公演情報

1.31 [fri] 19:00 2.1 [sat] 14:00 2.2 [sun] 14:00

@横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール

振付・演出・映像:スー・ヒーリー

出演:浅井信好、湯浅永麻(日本)、ジョゼフ・リー、ムイ・チャック-イン(香港)、ナリーナ・ウェイト、ベンジャミン・ハンコック(オーストラリア)

委嘱製作:愛知県芸術劇場、Freespace West Kowloon Cultural District(香港)

共同製作:横浜赤レンガ倉庫1号館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

Performance Space in association with Sue Healey(オーストラリア)

協力:城崎国際アートセンター、名古屋学芸大学映像メディア学科

協賛:一般財団法人セガサミー文化芸術財団

助成:在日オーストラリア大使館、NSW GOVERNMENT、豪日交流基金、Australia Council for the Arts

▼ダンス関連の公演レビューや情報は「ダンス評.com」にもまとめています↓


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