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テクノロジーが拡げる人間の「からだ」、誰もが自分らしく表現できる未来へ #litalico_openlab 第5回講義速報
社会的マイノリティに関する「知」の共有と深化を目的とした、未来構想プログラム「LITALICO研究所 OPEN LAB」、昨日11月27日に第5回講義を実施しました。
ALS啓発活動を行うWITH ALS代表・武藤将胤さんと、触覚技術で身体的経験を伝送・拡張・創造する身体性メディアの研究開発・社会実装を行う慶應義塾大学教授・南澤孝太さんをお迎えし、「『からだ』はどこまで拡がるか - 未来のコミュニケーションを創造する」と題した今回。
詳細のレポート記事・動画は後日公開予定ですが、本日は速報として回の様子をお伝えします。
南澤さんからは、バーチャルリアリティに関心を持ち、ハプティクス(触覚を通じて情報を伝達する技術・学問分野)を専門にするに至った経緯から、現在取り組んでいる研究・開発のプロジェクト事例の紹介、そして、「遠く離れていたりバリアがあったとしても、人と人が繋がり、体験を共有し、心を通わすことができる。最終的には人間の身体の可能性そのものを拡げていく。技術を用いて実生活や社会の価値を作っていこう」という考えを共有いただきました。
事例1)触覚を伝える「テクタイルツールキット」の装置は、片方の入力から得た触った感覚をもう一方へ伝えることができます。声など音の振動も、ビー玉などを入れた感覚も伝えられます。 https://t.co/sMMRySECe5 #litalico_openlab pic.twitter.com/Ctsajxv9VO
— LITALICO研究所 (@litalico_lab) November 27, 2019
外に出られない人のために試したのがHUGプロジェクト。結婚式に行くことができない遠方のおばあちゃんがVRを使い、披露宴会場のロボットの目を通して見て、おばあちゃんが手を振るとロボットが手を振る形で参加しました。 #litalico_openlab pic.twitter.com/orvcCGBQhP
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義手を使って楽器を演奏するのではなく、義手そのものが楽器だったらというプロジェクトでは、トランペットを吹きたい時はトランペットを、ドラムを叩きたい時はドラムでつけることで、障害だと思われていたことが逆に機能拡張になっていく。#litalico_openlab pic.twitter.com/jLo3bov2WT
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武藤さんからは、アイスバケツチャレンジがムーブメントになった頃にALSの宣告をされたという始まりから、比較的最後まで使える眼球活動に着目してメガネ型デバイスJINS MEMEを用いて開発したEVE VDJのアプリケーション、失ってしまう声を残し、希望を失わすに生きて行けるようにOrihimeとコエステーションのコラボで作った合成音声ボイス、全ての筋肉運動が停止し、周囲との意思伝達が奪われてしまうTSL(Totally Locked in State)状態になった時にも使うことができる脳波を用いたコミュニケーションの開発などについて共有いただきました。
2人目、武藤さんは地声に加え、開発されている、今までの音声を集約して作成した合成音声ボイスを使ってプレゼンテーションをしていただきます。広告プランナーとして働いていた2014年に発症し、ALS啓発のWITH ALSを起業されました。 #litalico_openlab pic.twitter.com/NAfAbI1Iv8
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手足の動きや声を徐々に奪われていく中で立ち上げた2つ目のALS SAVE VOICE PROJECTは東芝のコエステーションとOrihimeのコラボ。機能が失われていく中で希望を失わずに生きていけるよう、自分の声を残し、視線で文章を打ち込んで発話を可能にします。#litalico_openlab pic.twitter.com/2lOZADHOYa
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声が出なくても、目が動かなくなったとしても、コミュニケーションを続け、実体験を通して課題解決のために活動を続けていきます。12/22は脳波でのBRAIN RAPも眼球活動で操作するEVE VDJも披露しますので、遊びにいらしてください。 #litalico_openlab pic.twitter.com/FMfZVXIF7Q
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エンターテイメントとテクノロジーを組み合わせることでより多くの人を巻き込み、また体験の共有によってコミュニケーションを取りながら、制約を解除し自由になっていくための身体機能拡張のプロダクト開発を進めるお二人から、「当事者が置き去りにならない」「自己決定を尊重し、表現ができる世界」の可能性をお伝えいただきました。
後半戦はパネルトーク。武藤さん、南澤さんと、OPEN LAB主宰の鈴木による対話で進行していきます。 #litalico_openlab pic.twitter.com/gQ06Era71B
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武藤さん)「マイノリティ支援」というよりも「こんなワクワクする未来を作ろう」と旗を振ることで仲間を集めやすいということが大きい。様々な専門性を持つ人を集める吸引力になる。また、アニメやSF漫画を共通言語にすることで、イメージが共有されたりもする。 #litalico_openlab
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南澤さん、武藤さんを受けて)私たちは呼吸する時と話す時の口を使い分けている。それと同じように意思のある瞬きと生理的な瞬きが別であって、システムもそれを分別している。まさに機能が進化している。脳波という次の取り組みは、今までなかった新しいものになっていくのでは。 #litalico_openlab
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#litalico_openlab 意外と「普通の人」がやってることって「普通」と思ってるだけで、もっと効率的なコミュニケーション方法や体の動かし方があるのだろうなあ、という気もする。(視線で言葉を紡ぐことについての感想)
— くらげ@耳の悪いADHDのオッサン (@kurage313book) November 27, 2019
Q:「尊厳」というキーワードがありました。使う本人が何を望んで、どう使っていきたいのかという自己決定を尊重し、それを周りが先回りしすぎず担保していくことが大事だと考えています。当事者が置き去りにならず自ら選択していける生き方のためには何が必要ですか? #litalico_openlab
— LITALICO研究所 (@litalico_lab) November 27, 2019
南澤さん)武藤さんのプレゼンにあった「自由」が大事なのでは。基本的には技術は自由を拡げていくために存在するべきだと考えていて、今まで自由を制約していたものを突破し、自由を手に入れるのが研究・開発が目指すべきものなのではないかと思っている。 #litalico_openlab
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武藤さん)プロジェクトの立ち上げ段階で当事者が意思を持ってスタートし、アップデートしていくことが大事。本人が大事にしていること、何を表現したいのかを根源にして進めていく必要があるのかもしれません。 #litalico_openlab
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子育ても障害も介護も 何にせよ
— 高沖清乃 (@kiyono_t) November 27, 2019
たしかに、外野にいると「どうにか補おう」とかしがちだけど、当事者は、マイナスをゼロに補われたいわけじゃなくて。
おいしいもの食べたいなあとか、背中が痒いなあとか つまり、、、生きたい それは贅沢ではない。のだとしみじみ。#litalico_openlab
次回、第6回は「障害者雇用の現在と未来」と題して、12/16(月)に開催予定です。グリービジネスオペレーションズ代表取締役社長の福田智史さん、セールスフォース・ドットコムの松浦杢太郎さん、LITALICOの昆野祐太が登壇予定となっております。お楽しみに!
第5回のゲスト講師、武藤将胤さんがプロデュースするALS啓発音楽フェス「MOVE FES. 2019」が12月22日に開催されます。
武藤さんは、視線操作によるEYE VDJプレイや、世界初の脳波でのBRAIN RAPを披露されます。ご興味のある方はぜひお越しください。
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