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【数学】五条先生は最強なのか?(呪術廻戦)

みなさんこんにちは!
Light up your TORCHのノスケです。前回は、数学が嫌いな人や苦手な人に向けに向けた勉強法をお話させていただきました。
今回からは、数学を用いて、何か面白いことをやってみようと思いました。そこで第1弾として五条先生は最強なのかを数学的に考えていきます。まだ、前回の記事をご覧になっていない方はぜひ読んでみてください。


背景と問題提起


呪術廻戦において、現代最強術師と呼ばれているのが五条悟です。五条悟が最強と呼ばれている一つの要因は「無下限呪術」という術式にある。無下限呪術とは日常のいたるところにある無限を具現化する術式です。特に私が、「これ強すぎるだろ~」と考えたのは、無限によるバリアです。しかし、無限に近づく速さというものがあり、五条の無下限呪術によって作られるバリア(以下無下限バリア)より発散が速い無限の威力を持った攻撃だった場合、その攻撃を防げないのではないか?と疑問に思いました。そこで今回はこの無下限バリアについて、すべての攻撃を防ぐことができるのかを考えていきます。


用語説明と定義



・用語説明


呪術とは人間の負のエネルギー。
術式とは呪力を使って様々な様々な能力を発動すること。

・定義


今回の検証において最強とはすべての攻撃を無力化できることができることとします。
攻撃=エネルギーの塊 と定義します。
五条悟は人間とします。

無下限バリアについてとその仕組み

・無下限呪術のチート性能について


無下限呪術とは漫画「呪術廻戦」において主人公、虎杖悠二の所属する呪術高専東京校1年生の担任五条悟が用いる術式の一つです。
無下限呪術は攻守に万能で、特に、守りでは相手の放った攻撃と自分の距離が近づくほど攻撃が減速し、最終的に相手の攻撃が届く前に、攻撃のエネルギーがなくなってしまい、五条悟に攻撃が当たらないというとんでもない能力です。
また、作中で、五条は以下のように説明しています
「無限。アキレスと亀だよ。勉強は大事って話。」
アニメ第2期懐玉・玉折 第26話 懐玉ー弐ー(Amazon prime video)より引用

・アキレスと亀とは


数学の授業とかで一度は「アキレスと亀」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、いったい何のことを言っているのでしょうか?
古代ギリシャの哲学者ゼノンは以下のように考えました。
アキレスが走っています。すると前方に歩いている亀を見つけたとします。
この時のアキレスの位置を地点A0、この時の亀の地点をA1とします。また、アキレスの速度は亀が歩くスピードより速いものとします。亀がいた地点A1にアキレスが到達したとき、亀はアキレスが走っていた間も歩いているので、地点A1よりさらに進んだ地点A2に移動します。さらに亀がいた地点A2にアキレスが到達したとき、亀は地点A2より進んだ地点A3にいどうしています。
(以下略)
このようにアキレスがどれだけ早かったとしても、亀には追い付けません。この原理が五条の無下限バリアに応用されているのなら、この問題の亀が五条であり、アキレスが攻撃となります。

アキレスと亀の矛盾

・亀には一生追いつけない


先ほどの話では、アキレスは一生、亀に追いつけませんでした。しかし、そんなことが現実的に起きるのでしょうか?あなたが、亀と追いかけっこをしたとして、亀に追いつけない人はいないでしょう。
この話の矛盾点は「以下略」の部分にあります。以下略とはこの操作を無限に繰り返すから省略するといった意味ですが、この無限に繰り返すので、アキレスは亀に追いつけないという部分に間違いがあります。
今回はこの問題をアキレスを秒速10m 亀を秒速1mとして考えていきましょう。

・アキレスと亀の概要


はじめにアキレスがいる地点A0から亀のいる地点A1の距離を適当に10mと置きます。アキレスは秒速10mなのでこの距離を1秒で走ります。また、この時、亀は地点A1から1m離れた地点A2に移動します。つぎにアキレスは0.1秒後に地点A1から地点A2に到達します。また、亀は地点A2から0.1m離れた地点A3に移動します。次にアキレスは0.01秒後に地点A2から地点A3に到着します。またこの時、亀は地点A3から0.01m離れた地点A4に移動しています。……
つまり
スタートから1秒後 アキレス:1m(A1)地点 亀 1.1m(A2)地点
スタートから1.1秒後 アキレス:1.1m(A2)地点 亀1.11m(A3)地点 …①
スタートから1.11秒後 アキレス:1.11m(A3)地点 亀1.111m(A4)地点…②
という感じになっています。

・アキレスは亀に追いつけるのか


この問題ではアキレスが亀に追いつくまでの時間は1.1111…と無限に1が続きます。しかし、仮に1.2秒後のことを考えると、アキレスは12m地点にいて、亀は11.2m地点にいることになります。つまりアキレスは1.2秒後までには少なくとも亀に追いついているということになります。つまりアキレスが亀に追いつく時間をTとすると、1.1<T<1.2がなりたつため時間は有限ということが言えます。この話は1.1111111…秒後と1を無限に繰り返して並べています(回数の無限)しかし、実際には、1.1<T<1.2のため時間は有限です(時間の無限)。この回数の無限と時間の無限を同じものとしてみなしてしまっていることが一番の問題だったわけです。
そのため、無下限バリアがこの仕組みを応用したものだとすると、アキレスは亀に追いつくので、成り立たないということになります。

無下限バリアを成り立たせるには


前までの話で、もし、無下限バリアがアキレスと亀を応用したものなら、無下限バリアは成り立たないと話てきました。しかし、これを成り立たせる方法はあります。それは、亀がアキレスより早いもしくは同じ速度で移動するという方法になります。すべての攻撃を無効化するということになると、レーザー攻撃のように光を用いた攻撃も防がないといけないと考えると、五条は少なくとも光と同じ、約30万(km/s)の速さで動かないといけません。地球の赤道近くの円周は約40000kmなので、五条は地球を1秒間で、7.5周回る速さで、移動しなけらばなりません。オリンピック金メダリストのウサイン・ボルト選手と比較すると、ボルト選手は100mを9秒58で走り切りました。この速度を計算すると約10.4(m/s)です。この結果は、いまだに塗り替えられていないので、人類の出せる限界の速度を11m/sと高く見積もっても、五条の30万(km/s)には大きく及ばないということがわかります。このことから数学っぽく言うと、五条悟は人間ではないという結論が導かれます。しかし、五条悟は人間と最初に定義しているので、このことに矛盾します。よって無下限バリアは五条悟が人間ならあり得ないということになります。

まとめ


今回は五条悟の無下限呪術によるバリアが実際に成り立つのかを数学っぽく考えていきました。これからも、数学を使った何か面白いことができたらいいなと考えているので、皆さんがやってみてほしいことをシェアしてただけるとありがたいです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。次回の投稿も楽しみにしていただくさい!

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