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「繊細さん」の本をよんで①おせっかいだから忙しい

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本(武田友紀・著)という本をよみました。

この本は、繊細で敏感感受性が強いといわれるHSP(エイチ・エス・ピー)のの悩みの対処ために書かれた本です。その過敏さのせいで、疲れやすく生きづらいのが「繊細さん」の悩み。

HSPはHighly Sensitive Personの略にで、5人に1人の割合で存在するともいわれます。病気や障害ではなく、生まれつきの性質と考えられているので、これまで非HSPにとってもHSP自身にも理解や解決がしにくかった問題について役立つヒントがたくさん。

著者の武田さんは、自身もHSP繊細さんで、繊細さんの気持ちが手に取るようにわかると言うカウンセラー。たくさんのクライアントと関わった中で生まれた、繊細さんが元気に楽に生きる技術が詰めこまれている実用書になっています。

私も自称HSP。HSPと一言でいっても中身は同じではなく、それぞれの悩みがあるかと思います。私はどちらかと言えばエンパス体質があったり、自営業でいかに生き残るか?いつも考えるので、支配的で攻撃的な環境があるとして、、、どう自分を守るか?というテーマに興味がいってしまう。

この本には、全体にHSP繊細さんの性質は素晴らしい長所だ!と言う愛情が貫かれている。そして、悩みに対する対処法もどれもわかりやすくて、すぐにできるものばかりでした。

繊細さんにとって、仕事も日常も刺激が多すぎて迷ったり悩んだりは多いかと思います。

私もこの本で、自分が過去に失敗したことの原因がなぜだったのか?今後どうしたら良いのかが分かった。忘れないように、定期的に開いて読みたい本。どんな失敗だったかというと、、、過去、自営業で忙しくなりすぎて、ひとりで勝手にブラックになってしまった。その謎ときがこの本にあった。

今は時間に余裕ができていますが、家族経営で自営業を始めて4年ほどは働いてばかりでした。軌道に乗るまで体をはるなんていうのは別に当たり前の事なんだけど、何人かのスタッフにお手伝いをお願いしている状況に始めは不慣れで本当に気をつかった。

最終的に何が起こったか。

手伝っていただいているというより、私が人を手伝っているし、使われているのは私の方ではないか?と強く感じるようになっていた。自分でも不思議でした。

スタッフの方にとって働きやすい環境を整えたい気持ちがはじめからあって、何か困っていることはないか、不便や不都合はないか、いつも気になっていた。

大変そうな人、不機嫌な人、ストレスを溜めている人、そういった人が同じ空間にいると気になって仕方がなかった。

結果、現場をお任せしていくどころか逆に離れたくても離れにくくなってしまって。経営に関する事務・雑務は営業時間が終わってからか、休憩や食事もとらずやるか、休日にやるか。

状況がよくなることはなかった。いつまでも体力がつづくワケでもないこともわかっているのに。いま振りかえっても情けない。

著者の武田さんは繊細さんが忙しすぎる事についてこんな風に書いていました。

”頼まれていないのに助けていることに気づいていない”

いやー、図星。

繊細さんは、「困ってそうだ」、「大変そうだ」、「このままでは後で苦労するのは私だ「、という他人の状況に気づいてしまう。

自分のことのようにありありと相手の大変さを感じ取ってしまうので、未来もリアルに予測してしまう。

困っている本人が自覚しているよりも先に早く気づいて先回りして助けたくなってしまう。

耳が痛い!

著者の武田さんはこんなこともいっています。

先回りして助ける事は相手を助けているようでかえって同じ問題の繰り返しを助長する


私の母はとても心配性です。いっけんすると、子供のことを思っているようで、私にとっては心配ばかりされることがとても負担でした。

できれば私の考えや行動や選択を信じて安心して見守って欲しかった。

不安や心配ゴトを決めてかかり、そんな目で見られながら干渉されるのは残念だったのです。時には、呪いなのか?と思うほど母の心配していることがそのまま実現してしまうこともあり、困りましたね。

人は、自分で経験していくことが、誰に教えてもらうより見るよりも聞くよりも、自分の成長になるし血になるし肉になっていくと思います。

なのに。仕事の現場でも気づかないうちに私も母と同じように周りの人を心配し先回りして助けてしまっていたなんて。それは多分ご本人の自立、成長を逆に邪魔していたのではないかと今では思う。逆に迷惑かけたんじゃないかな。私の失敗だわ。

感情は人間の尊厳。そのつもりはないのにそれをコントロールしようとしていたっていうことになる。

繊細さんは、なんで頼まれてもいないのに助けてしまうのか?

武田さんによれば

頼まれてもいないのに助けていると言うことに気づいていない、実際には頼まれていないのに半自動的に助けてしまっている

のだそうですだそうで。私もその通りだった。

なんで気づかないうちにそうしてしまうのかなー、と考えてみました。

多分ですが。自分の自信がない部分をみてそれをダメだと思ってしまっているのではなく、もし私がもっと自分を信じられていて、必ずできる!できて当たり前!なんて思っていれば、他人に迫っている危険や危機に気づいても安心して鈍感でいれるのかも。

本人の問題だから関係ないしね。自分から境界線をおかしていたっていうのに自分で気づいてないんだね。

こういう種類の失敗への予防策として、武田さんは本の中でこんな方法をお勧めしていました。

自分の行動を「気づく」と「対応する」に分けて考える。

1.気づくのはOK
2.対応するかどうかは自分で選ぶ


周りの環境で起きていることに無意識に気づいてしまうのが繊細さんなのですが

この部分にムダがある、こうすればもっと効率化できるんじゃないか?や、次々と改善すべき点に気づく。

どうせ気づいてしまうのでそれはオーケーとするということ。自分にオッケー出せないと、人って前をむくことができない。

対応するかどうかは自分に余裕があるか見ながら判断する。何故かいつも忙しくなる、仕事が溜まっていくそんな時は気づいたこと全てに対応しようとしていないか?を振り返ってみること。

立ち止まってじぶんを観察する瞬間がたいせつ。

さくっと対応できるなら対応してもオーケー。芋づる式にやったほうがいいことが出てきたら一旦手を止めで考える。ときには気づいても対応しないと言う選択も必要。

対応しなくてもいいことがほとんど。

繊細さんの環境の変えかたを考える


細かいことによく気づき、人を助けることができると言う当たり前の行動ができる繊細さんを「利用してくる」人がいるかもしれません。図にのって高圧的になってきたり、無責任に仕事を押し付けてきたりする人が出てくるとすれば、環境を変えることも必要かと思う。

こんな人には今まで出会ったことが私もありました。今40代に入ったところですが、環境だけを変えてみたところで、私自身の考えや行動が変わらず同じままである限り、なぜか同じような人に出会うということが続いた時期があった。

自分自身に原因があればどの環境に行っても同じような人が現れます。

このときの改善策は、断ったり反論したり、負けずに相手を克服する自分になることでした。他人を克服すると言う事は、自分の弱点を克服すると言う事でもあり。

逃げた方が良い時もあるけど、逃げ続けても何の解決にもならないこともあるよね。

私の個人的なオススメの考え方は、周りにいる人達の、危険や危機が「見えた」としても、その人は「それを克服して自力で解決することができる」と信じて見守ることですよね。

そして、できれば繊細さん自身も、その人たちに集中し続けるのではなく、自分がお手本に出来るような人物についてたくさん考えたり情報を集めたり、理想の将来や未来の計画について多く時間を割くこと!!

イチロー選手は、基本的には子供や学生などに野球を教えなかったそうですね。下手な野球(悪い見本)を「見る」だけで、自分のプレーによくない影響があると分かっていたからではないかと思います。

だめな方向、できていない方向に集中するのではなくて、自分の目指したいところ、ありたい姿に集中するということを実践していたんじゃないかな、と思います。

相手ではなく自分をケアする

武田さんはこんなことをも言っています

不機嫌な人は放っておく

繊細さんは、

周りの人の感情に気づくからこそ、明るく声をかけたり不機嫌な相手ほど手厚く対応したり

といった行動をしがちなのだそうです。私も心当たりがある。それが当たり前のこととしてやってきたような気がする。不機嫌な人がいると、自分まで居心地が悪くなるし、ひどい時は体調まで悪くなってしまうから、なんとか変えたいと手を変え品を変え関わってしまうこともあったし。

本当に致命的な暴力・ハラスメントが起きてしまうというのでなければ、放っておいた方が(見守っていたほうが)いいですね。

今では、繊細さんは人の雰囲気や場の雰囲気に「居るだけで」わるい影響を受けてしまうんだから、人のことよりも自分自身を優先してケアするということが大事だ!と心から納得。自分が消耗していると、周りの人の手助けなんてできない。

繊細さと言うのは自分にとっても周りにとっても長所だし価値だというのは間違いない。今後も生かしていきたいものですね。

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