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SDGs時代の問題解決アプローチ2

今回のキーワードは、ベストプラクティスの「技術的問題アプローチ」ではなく、PDとしての「適応課題アプローチ」


事例1

成田悠輔氏(イエール大学助教授)の事例

 「若者の選挙率を上げるためには」の問いに対し、「若者は選挙に行くより独立国を作るべし」と回答。まさに、ポジティブデビアンスな主張である。現在の日本の選挙制度では、若者は数的にマイノリティであるから、「技術的問題アプローチ」で若者の選挙率を少し上げてもあまり意味がない。であれば、小さな村の村長選挙において、その村に大人数の若者が移住し、若者でマジョリティを確保しなさい、という「適応課題アプローチ」である。 

事例2

ブラッドピッド主演の映画『マネー・ボール』の事例

 映画『マネー・ボール』でブラッドピッド演じるGMが所属するオークランド・アスレチックスにおいて、コーチ陣のアプローチは「チームの打率を上げること」であり、選手の打率を上げるための育成や打率の高い選手をリクルートするという、いわゆる「技術的問題アプローチ」を継続していた。しかし、ブラッドピッド演じるGMは、MLB(メジャーリーグベースボール)では 財力のある球団とそうでない球団の格差が広がり、財力のない球団では勝利に貢献できる 大物選手を抱えることが出来ず、自力でそのようなスター選手を育てたとしてもことごとく財力のある 他球団に引き抜かれてしまうという中、当時の常識である「打率」 ではなく「出塁率」を重視して過小評価されている選手をリクルートするなどをして、 2002年には年俸総額1位のニューヨーク・ヤンキースの1/3程度の年俸総額ながらも 全30球団中最高勝率・最多勝利数を記録したのである。 これは「適応課題アプローチ」である。

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