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難民ルーツの学生の就活レポートvol.1

こんにちは! 認定NPO法人 Living in Peace (以下LIP)難民プロジェクトです。
今回、現在社会人2年目で、LIPが就職活動サポートを行ったMさんに当時どんな就職活動をしていたかインタビューしました!
Mさんはミャンマーにルーツを持つ現在社会人2年目です!


◆Mさんプロフィールと現在の仕事について

-出身はどこですか
東京です。
-Mさんはどんな仕事をしているのですか?
会社員です。普通列車でアテンダントをしています。

-そうなんですね。どんな仕事内容ですか?
主に車内改札です。また、普通列車、グリーン車で販売の仕事をしています。

-そういった業種だと、新型コロナの影響はあるんでしょうか?
そうですね。ありました。しばらくソフトドリンクだけの販売をしていたのですが、昨年の9月からはアルコールも再開しました。



◆就活について

-就活をしていた時どんな仕事に就きたいと思っていましたか?

自分のルーツがミャンマーなので、ルーツを生かして漠然と、海外の人との関わりを大切にしていきたいと思ってました!
また、高校の英語の先生が元CAで話を聞いたことがあり、興味を持ちました。大学1年生の時の職業体験セミナーで、CAの仕事について聞いてからCAを目指すようになりました。

また色々な人と関わることが好きなので、サービス業を主に見てましたね。
電車のアテンダントもその関連で選びました。

-では、本格的に就職活動をはじめたのはいつですか?
大学3年生になる時の春休みです。

-早めにスタートしたのですね。エントリーシートは何社書きましたか?
行きたい業界が決まっていたので、たくさん受けても仕方ないと思って、実際、エントリーしたのは10社以内でした。
ただ、第1志望だった航空系業界が、コロナの影響を大きく受けて、採用停止になってしまいました。学校の授業もなくなって友達にも会えなくて、少し精神的にも苦しかった時期はありましたね。

-それは大変でしたね。
そうですね、ただ、受けることができないとなると逆にスッキリしました。(笑)

-では、エントリーシートを書くときに気をつけていた事はありましたか?
「学生時代に力を入れたこと」でゼミで沢山活動していたので、ゼミついて書きました。 
ゼミで大学対抗の経済学試験を受け、日本一をとったことがあるので、それを書き、私は、経済学が得意ではなかったのですが、分からないところを同期に教えてもらいながら努力し、ゼミのチームに貢献することができた。とか、そういう事を書きました。

-活発な大学生活を送っていたのですね。なぜMさんは学生時代、活動的になることができたのですか?
私の友達で部活やそれ以外にもプレゼンが3個ある人や、さまざまな活動をしている人が多くいました。
なので、頑張ってる友達を見ると自分も何かやらないと!という気持ちになって頑張れました。

Mさんが就活で行っていたライフチャート。自分の人生を時系列で追う事で人生で、何を大切に生きているかを見える化する事ができます。以下の記事からシートをダウンロードできます。


-面接で気をつけていたことは?

イメージトレーニングはしていましたが、やっぱり面接の場数は踏んだほうが良いと感じました。同じ志望業界の友人と面接練習をして、少しでも面接に慣れるようにしました。
また、自信をもって答えることを意識していて、面接官の反応を意識しすぎないようにしていましたね。

-就活で困った、大変だったことはありますか?
困ったことはエントリーシートを書くことが苦手だったことです。

面接を受ける時も志望動機に困ったら、会社のビジョンに近いことを言うようにしていました。

-会社選びで気をつけていたことはありましたか?
軸をぶれずに就活できていたことです。

-どんな軸で会社を探していましたか?
 人と関わることが好きなので接客業などを主に見てましたね。
 ただ、働き始めてギャップを感じることは多いですね。(笑)

-就職活動でやってよかったことはありますか?
同期と一緒に面接対策を沢山できたことです。
キャリアセンターは自分の学校のサポートが充実していたので、利用しました。
-就職活動でやっておけばよかったと思うことはありますか?
色々な会社受けてても良かったのになあ、と思うことがありました。

エントリーシートを書くのは大変ですが、色々な会社に熱を入れてエントリーすれば良かったと思います。


◆外国ルーツと就活


-親御さんは就活を理解してくれましたか?

 私の親は日本で就活をしたことがないので、就活を知らなかったです。
 LIPや、学校の同期しか頼れる人はいなかったです。
 両親もサービス業をしていたからこそ、大変さを知っていて、サービス業を志望していることを心配していました。
 そんな時は「私の人生だから。親が歩むわけではない。」と思って、納得させてましたね。

-外国ルーツだから困るとかそういうことはありましたか?
少しは気になっていました。
会社側に質問するときに、外国籍がいるかどうかは聞いていました。
気持ち的にその会社に外国籍が、いるかいないかが大事だと思っていました。会社側が表面だけで外国籍である事を受け入れてないか、柔軟性があるかを気にしていました。

まあでも、差別されることもありませんでしたね。

「出身はどこか?」などは聞かれましたが、日本人と同じように就活していたと思います。

仕事をしていく中でも、特にルーツで困ったことはないですが、それ以外では勤務時間などで大変な面があります。
出勤時間もバラバラで生活が不規則です。
週に二、三回は泊まり勤務なので、、、涙

-仕事が忙しいんですね。ではこれから描きたいキャリアパスはありますか?

無事に帰化することができたので、これから自分の成長のためにもいろんなことに挑戦したいです。
例えば留学とか、将来別の仕事に挑戦したりとか。これからじっくり考えてみます!
(帰化する前は、パスポートがないので自由に行ける場所が限られますが、帰化すれば日本のパスポートを持つことになるので、自由に海外に行けます。)

ー同じような立場の学生へのアドバイスがあれば
私は、希望の業界に行けてよかったと思っています。
大変なことがあっても「こういう仕事なんだ」といろんな意味で理解することができています。(笑)
様々な会社があるので、働いてから分かる、合う合わないなどそれぞれあると思いますので、就活のことは重く考えないほうがいいかなと思います。
就活のやり方は人それぞれで、迷ってるなら幅広く見ればよいかなと思います。

Mさんのように自己分析を行い、自分のルーツや経験から、どんな事を大切に仕事をしたいか考えて企業を探してみることで、志望動機に深みを持たせることができます。
また、就職した後でも仕事から学んだ考えを生かして、色々な選択をすることができると考えてポジティブに就職活動を行うことが大切だと言えます。

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執筆:里見 春佳(Living in Peace)

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