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【クラウドファンディングに挑戦しています!】セーフティネットからこぼれる移民・難民の子育て世帯を支えたい


※こちらのnote記事は以下のクラウドファンディング、ホームページからの転載となっております。興味をお持ちいただけた方、ご支援を検討いただける方は、以下のページより詳細をご確認お願いいたします!

新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化するなか、従来よりさまざまな不安を抱えて日本で生活していた多くの「移民・難民の子育て世帯」が、さらなる困窮に追い込まれています。
なかには、在留資格によって公的支援が受けられない、または諸般の事情で公的支援に容易にアクセスできない世帯も少なくありません。
そんな外国籍の子育て世帯を支えるために。
どうか皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

◎コロナ長期化の影響で
「外国籍の子育て世帯」の生活が困窮している

新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、日本に暮らす移民・難民の方々の置かれた状況は、ますます深刻になりつつあります

日本に暮らす外国籍の方には不安定な雇用形態の方も多く、コロナ禍で真っ先に解雇の対象となってしまったことや、勤務時間の短縮により収入が激減したことにより、「家賃や生活費の捻出が厳しい」という方が増えているのです。

加えて、再就職しようにも「言語の壁に阻まれて難しい」という方も少なくありません。

また、公的支援に頼ろうにも、在留資格によっては「最後のセーフティネット」といわれる生活保護制度からもこぼれ落ちてしまっている、外的要因により事実上アクセスできない実態があります(詳細後述)。

そして、そのしわ寄せが向かう先は、いまの社会でとりわけ弱い立場にある子どもたちです。

外国籍の親を持つ子どもの貧困割合に関する具体的な実態調査はほとんどありません。しかし、ただでさえ「子どもの7人に1人が貧困状態」といわれる日本で、こうした子どもたちが困難な生活環境に置かれていることは想像に難くないでしょう。

そのため私たちは、外国籍の子育て世帯に支援が必要だと考えました。


◎第1弾 移民・難民の子どものいのちを守る基金
支援の中で聞こえてきた「子どもを想う親の声」

今回のクラウドファンディングに先だち、私たちは2021年3月初旬に「第1弾 移民・難民の子どものいのちを守る基金」として、59名の子ども(34世帯 胎児含む)を対象とした現金給付を実施しました。

第1弾の取り組みを通じて私たちが目にしたのは、長引く新型コロナウイルス感染症の影響で想定以上に移民・難民の方々の生活困窮が進んでいるという現実です。そして、その中から聞こえてきた声には、自分のこと以上に子どもたちのことで思い悩む親の声が少なくありませんでした。

『食べ盛りの子どもたちに十分食べさせることもできなくて心苦しい……』

『家賃の安い家への引っ越しを検討しているが、子どもが学校から遠くなるので申し訳ない……』

第1弾「移民・難民の子どものいのちを守る基金」
困窮する家庭にできるだけ早く現金を給付するため、第1弾「移民・難民の子どものいのちを守る基金」は団体の予算より資金を捻出し、複数の支援団体様を通じて2月8日〜21日に募集を行いました。48世帯に申請いただき、一定の審査のもと、3月初旬に34世帯(子ども59名 胎児含む)を対象に150万円の現金給付を行っています。

第1弾には感謝の声が数多く寄せられています。しかし第1弾で支援できたのは、ほんの一握りです。また、いつまで続くかわからない現在の状況は、一度きりの支援で改善できるものではありません。日々成長する子どもを守り、育てていくことに不安を感じている子育て世帯には、さらなる支援が必要です。

そこで、引き続き外国籍の子どもたちへの支援を拡大するため、第2弾「移民・難民の子どものいのちを守る基金」を立ち上げることにしました。

◎皆様からのご支援で実現できること

第2弾「移民・難民の子どものいのちを守る基金」では、クラウドファンディングを通じて250万円を集め、移民・難民の子育て世帯を対象とした現金給付の実現を目指します。

皆様からのご支援は、子どもの人数に応じた各世帯への現金給付を通じて、食費や学用品など子どもたちの生活必需品に充てられます(たとえば子ども2人を含む世帯の場合、1人目3万円と2人目2万円の合計5万円を給付予定です)。
このクラウドファンディングを通じて、ひとりでも多くの方と共に草の根的な支援の輪を広げ、移民・難民の方々も含めた誰もが安心して子どもを育てられる社会を作っていきたい。私たちはそう願っています。

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●支援方法 
対象世帯の支援団体からの申請に基づき、現金給付を行います。

●支援対象世帯
以下の要件(1)~(3)をいずれも満たすこと。
(1) 2021年3月末時点で18歳以下の年齢の子ども、または妊娠している者と、日本で生計を共にし同居している
(2) 生活保護世帯と同等に生活困窮度の高い世帯であること
(3) 世帯員が外国籍もしくは無国籍であり、以下のいずれかに該当する世帯であること
  (a)生活保護を受けられない在留資格の場合
  (b)在留資格がない・無国籍の場合
  (c)上記(a)(b)以外で、制度的あるいは外的要因により生活保護が利用できない場合

●支援給付額
以下の基準に沿った金額を、Living in Peaceよりお申し込みいただいた支援団体の口座へお振り込みし、支援団体経由で当事者への現金の給付を行います(後日、給付報告をいたただく予定です)。

世帯あたりの子ども数  給付額
1人目まで        30,000円 /人
2人目以降〜4人目まで  20,000円/人
5人目以降 10,000円/人
※特別手当てとして、妊娠中の方には10,000円を給付


●支援先の決定方法
在留ステータス及び、直近の世帯年収を考慮し決定。対象となる難民・移民と繋がる団体からの申請をもって、支給可否を決定いたします。

●目標金額:250万円

●プロジェクト実施内容:2021年5月31日までに難民・移民の子育て世帯に現金給付を行うこと
※本プロジェクトはAll in形式です。期日までに集まった支援総額に応じて、実行内容の規模を決定します。
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◎子どもたちの「いのち」を守るため

子どもたちの人生は、自分の意志や努力だけではどうにもならない要因に大きく左右されてしまいます。

たとえば外国籍の親を持つ子どものなかには、コロナ以前から経済的事情や、「ヤングケアラー」であること(日本語が不自由な親のサポート等)などを理由に、学校に通えていない子どもが少なくありません。

実際に文科省が2019年に行った調査では、小中学校の就学年齢にある外国籍の子どもの2割弱(約22,000人)が学校に通っているかどうかわからない「就学不明」の状態であることが明らかになっています(文部科学省,2020,外国人の子供の就学状況等調査結果について)。

その他にも、「在留資格の関係で奨学金が借りられない」「来日年齢によっては入学準備金支給の対象外になる」など、外国籍家庭の子どもたちの人生には困難が少なくありません。

そこに追い打ちをかけるように訪れたコロナによる経済的打撃から、子どもたちのいのちと暮らしを守りたい。移民・難民の子育て世帯を対象に現金給付を行うために、ぜひご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

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◎より包括的な移民・難民の子ども支援へ

私たちLiving in Peaceはこれまで、児童福祉施設の建て替え支援や、施設出身者への奨学金給付、難民の日本語習得や就職活動サポートなど、さまざまな形で国内の子どもや難民の課題に取り組んできました。

今回のクラウドファンディングは現金給付を目標としています。しかし、難民・移民の子育て世帯が抱える課題は貧困だけでなく、子どもの教育や親の孤立、メンタルヘルスなど多岐にわたり複雑に絡み合っており、当然ながら現金給付だけで解決できるものではありません。

私たちは経済的支援も一つの選択肢としながら、今後もより包括的に移民・難民の子ども支援に取り組んでいきたいと考えています。誰も取り残さない社会、すべての人にチャンスがある社会を作っていくため、どうか応援いただけますと幸いです。

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◎代表メッセージ

中里 晋三(なかざと しんぞう)
認定NPO法人Living in Peace 代表理事(共同)

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新型コロナに社会が翻弄されて一年が経ちました。二度の緊急事態宣言を受け、とりわけ困難な状況にいる人々から、無数の痛切な声が聞こえてきます。外国籍世帯のみが苦境なわけではなく、その声々の尊さに優劣はありません。しかし、まさに優劣がないからこそ、降り続く雨でぬかるんだ足元のその先に「底」があるか否かが、決定的な違いになるのです。

どんな社会制度も万全でない。それがこの緊急的事態下でいっそう明らかになりました。ならば私たちは多くの手を互いに交叉させて、その綻びを縫い合わせていきましょう。同じ地域社会を生きる他のいのちに心を寄せ、自らも倚って立つ足元をみなの重さで踏み固めて参りましょう。今回のチャレンジは、その一里塚です。

龔 軼群(きょう いぐん)
認定NPO法人Living in Peace 代表理事(共同)

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「私は上海に生まれて、日本で育った。だから、学校にいる友達とは違う人間なんだ」
自ら選んだわけではない生い立ちに劣等感を抱きながら毎日を過ごしていた、そんな子ども時代でした。
移民という立場ではありましたが、経済的に苦労することはなく、好きなことを自由に選べる環境で育ってきたことは親に感謝していますし、幸運だったと思います。
当事者である私自身、移民・難民の子どもたちを"支援対象者"として捉え"支援する"ということへのなんとも言えない歯痒さを感じつつも、生まれる場所も親も選べない子どもたちが、社会から取り残され困窮し、生きていくことがままならない状況に追い込まれてしまうことを見過ごすことはできない。
その想いだけで、この基金を立ち上げました。
未来を担っていく日本に生きる子どもたちを一緒に支えてくださる皆さまに、ひとりでも多く出会えることを心から願っております。


◎第1弾協力団体様からの応援メッセージ

-社会福祉法人さぽうと21様 より

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社会福祉法人さぽうと21の事務局です。 私たちは日本で生活する難民や、中国帰国者、日系定住者とその家族の定住と自立に向けた支援を行う団体です。
コロナ禍で、親が職を失い、とくに高校生たちにそのしわ寄せがきています。家庭内で最も読み書きができる彼らは、アルバイトを増やし、役所に各種支援金の相談や手続きのために出向き、学業は後回しとなっています。誰一人、文句も言わず、家族のためにがんばっています。
このような状況下で、同じ地域社会を生きる難民の方々などに心を寄せ、生活を支えるアクションを起こすという理念に非常に共感しています。今回のプロジェクトが成功しますよう、事務局一同心より祈念しております!

-(特活)コリアNGOセンター事務局長Minamiこども教室実行委員長
 金光敏様 より

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「18歳になったら自分の携帯を持ちたい」。高校2年生の生徒が語った言葉です。もはや生活必需品となった携帯電話(スマホ)も、困窮により自身にはないことを悔しそうに語った言葉です。
この生徒はフィリピンルーツ。コロナ不況が日本全体を覆いつくすその前に、真っ先にこの家庭にその兆候が現れました。外国人家庭が常に不況の先端に立たされる現実はコロナ禍においても同じ。
一方、言葉の壁に阻まれて生活支援にたどり着くには遠回りさせられます。放置すると容易に弾き飛ばされやすいのが外国人家庭。そこに目を向けた Living in Peaceの活動は、現場に携わる私たちにとっても心の強み。
ぜひこのネットワークを広げ、困難なときほど子どもたちの側に立てる社会をともにつくりましょう!


◎もっと詳しく知りたい方へ:
なぜ在留資格によって「最後のセーフティネット」へのアクセスに壁があるのか

外国籍の方々の生活保護利用には、大きく分類して2種類の壁があります。

①申請する資格自体がない
②申請する資格はあるが、日本で今後も生活していくことを考えると事実上申請できない

そもそも外国籍の方々に対して、生活保護の利用は「権利」として認められていません。これは生活保護が日本国民を対象とした制度だからです。

そのため、近年ニュースでも耳にする機会が増えた「技能実習生」や「特定技能」の方々、「難民申請者」や「家族滞在」(在留外国人が扶養する配偶者・子)については申請の資格自体がありません。

「永住者」「定住者」「特別永住者」等、定住性のある身分に基づく在留資格を持つ方々であれば利用することもできます。しかしそれも、あくまで生活保護を「準用」するという形式が取られており、権利として認められているわけではないのです。

また、その「準用」にすら事実上アクセスできない方がいらっしゃいます。たとえば「定住者」在留資格の方などです。

定住者在留資格の期間は最長5年。その後も引き続き定住するには更新が必要です。そのため多くの定住者は、更新の必要がなく安心して住み続けられる「永住者」への切り替えを希望しています。

しかし、生活保護利用者には「永住者」への切り替えが認められません。これは「日常生活において公共の負担にならず、将来において安定した生活が見込まれる」ことが永住許可の要件となっているためです(利用から数年がたっている場合も同様です)。

そのため、どれだけ困窮していても今後のことや子どもの将来を考えて申請ができない定住者世帯が少なくないのです。

◎寄附金控除について

「Living in Peace」は国税庁より認定を受けた認定NPO法人のため、寄附金控除等の税の優遇措置(減税)を受けることができます
(詳細はこちらもご覧ください)。

《個人の場合》
■所得税の寄附金控除
個人が各年において支出した認定NPO法人に対する寄附金で、その寄附総額が2,000円を超える場合には、確定申告の際に所得税の寄附金控除として「税額控除」または「所得控除」のいずれかが選択適用できます。
※年間寄附額や所得税率などによって有利な選択が異なります。詳しくは税務署等にご確認ください。

■住民税の寄附金控除
寄附者がお住まいの都道府県または市区町村が条例で指定した認定NPO法人等に寄附した場合に適用されます。※お住まいの都道府県または市区町村にご確認ください。

《法人の場合》
一般のNPO法人等に寄附した場合の「一般損金算入限度額」とは別枠の「特別損金算入限度額」が適用されます。なお、寄附総額が「特別損金算入限度額」を超える場合には、その超える部分の金額を「一般損金算入限度額」に算入することができます。

※備考
・寄附金受領日は、2021年6月10日付け(READYFORからLiving in Peaceへの入金日)となります。
・寄附金受領後、Living in Peaceより「寄附金受領書」を発行いたします。
・Living in Peaceのプラバシーポリシーについてはこちらをご覧ください。

◎団体概要

認定特定非営利活動法人 Living in Peace

メンバー全員が本業を別に持つ「全員プロボノ(ボランティア)のNPO」として2007年に結成。「すべての人にチャンスを。」の理念のもと、現在は国内・国外を問わず3つの支援領域(難民支援/国内、子ども支援/国内、マイクロファイナンス支援/途上国)で活動を行なっている。

※詳しくは公式ホームページアニュアルレポートをご覧ください。

<活動実績例>
こどもプロジェクト
・施設小規模化建て替え支援:3施設 1施設あたり300~6000万円
・施設退所者向け奨学金支援:16名  1人当たり最大200万円
・子育て世帯を対象とした食品配布:803名
マイクロファイナンスプロジェクト
・MFフォーラム合計動員数:1,000名以上
・マイクロファイナンス投資ファンド数:7件 
・合計調達金額:258,730,000円
難民プロジェクト
・就職活動の伴走型支援を行った難民の方々:5名
・語学学習プログラムの提供:累計23名

<メディア掲載例>
(2011) CS朝日:ニュースの深層「児童養護施設での虐待を無くすために」
(2013) テレビ朝日:朝まで生テレビ!「激論! ネット世代が日本を変える?!」
(2018) 毎日新聞地方版:やまと人模様 「子供の施設開設、大和高田市職員 伊勢巧馬さん 機会の不平等、衝撃受け」
(2020) 毎日新聞地方版:新型コロナ 「お昼の弁当あるよ」 こども食堂、平日に毎日無償で 大和高田・24日まで
その他:東京新聞/日経新聞/朝日新聞/プレジデント/夕刊フジ/その他多数

<団体概要>
名称:特定非営利活動法人 Living in Peace
団体所在地:〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町 5-1
代表理事:中里晋三、龔軼群
メンバー:126 名(2020年12月現在)
E-mail:inquiry@living-in-peace.org

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