ラグビー観戦の旅@トゥールーズ🇫🇷 ②
さて、やっと座席にたどり着く。
(あとで見たら腕や脚にあざができていた。笑)
ちょうど直前練習が終わり、キャプテンを先頭に扇形の陣形を作ってロッカールームへ戻るところが見えた。
会場の盛り上がりも一段と増す。いよいよだ。
今回はこちらの↓日本代表のジャージ(幼児サイズ)を連れてきた。
たしか1999年のこと、デザインがリニューアルされたときに弟が息子にプレゼントしてくれたものだ。
まずは君が代の斉唱。
あれだけ盛り上がっていた会場が、ぴたりと静かになった。
その中で君が代が響いたときには涙が出た。
まわりの人たちはみな帽子をとり、静かに聴いてくれていた。
もちろん、そのあとのラ・マルセイエーズは渦のように響いてくるような大音量だったが、もう「完全アウェー」という気はしなかった。
これがラグビーのよさのひとつでもある。
そこには競技自体だけでなく、観戦もフェアなルールのもとに行うのだ、という確固とした共通認識が感じられた。
特にトゥールーズの位置するフランスの南東部はラグビーの盛んな地域。このような土壌が競技を支えているように思う。
さて、日本ボールでキックオフ!
午前中の晴れから一転、試合開始前から時折ぱらぱらと落ち始めていた雨が、ホイッスルと同時に本降りになった。
こういう降りはじめの状態を選手は嫌うという。滑るのではないだろうか……ピッチのコンディションが気になった。
開始数分後。
このあとのスクラムで芝が激しく損傷……
前半、李選手がペナルティキックに向けて集中する静寂の中、少し離れた場所から指笛が聞こえた。
リスペクトに欠ける行為だ。
するとその一帯から「しー…」と大勢の声が上がった。
それはいわゆる「しー!」というときの音ではなく、とても低く深く静かな非難の音だった。
隣に座っている私たちと同年代と思われる男性が「こういうのはよくないよね」と申し訳なさそうに気遣ってくれる。
こうして前半は21:3とリードを許して終了。
後半スタート。
雨は時折強まったが、前半よりは空が若干明るくなった。
日本のチャンスに飛び跳ねる私に、まわりにいる人たちが拍手を送ってくれる。
何度も言うがアウェー感はまったくなく過ごせた。
日本は後半に2つのトライを決めたものの、試合は35:17でフランスの勝利。
フランスはもともとの力と技術の高さに、崩れない慎重さが加わっているように見えた。(よくわかっていませんが私のイメージです)
試合後にフィールドの4つすべての向きに整列してあいさつをする日本代表の選手とフタッフ。
すべての場所で、大きな賞賛の拍手と歓声があがるのを誇らしく思った。
スタジアム・ド・トゥールーズは来年のワールドカップの会場のひとつで、日本代表はここでの試合が決まっているようだ。
応援に来ることはおそらくできないが、この場所でさらにこの大観客を沸かせる活躍をするチームの姿がもう目に浮かぶ。
怪我なく万全の態勢で臨むことができるよう、心から祈っている。
前回から先延ばしにしているビッグサプライズは次回に!
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