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近郊交通も怪しい

定期的にあっと驚く話題を提供してくれるドイツ鉄道。
*記事が増えてリンクが貼りきれないため、興味のある方は拙クリエイターページから「ドイツ鉄道」で検索してみてくださいませ

これは近郊交通でも起こる。
きょうはこの土日に続けて夫に起こったプチ災難の話を。


週末に出勤することはほとんどないが、家では進めにくい仕事があったらしく、土曜日は午後に職場に向かった。
が、バスが時間になっても来ないという。この路線は職場まで乗り換えなしで約15分と便利なのだが30分に1本しかない。
10分待ったところで諦めて最寄りの市電の停留所まで歩き、途中バスに乗り換えて、結局、倍以上の時間がかかった。

あとで運行状況を調べてみた結果がヘッダーの画像だ。
上段が出発、下段が目的地到着時間。なんと5分早く到着して(そのまま行っちゃて)いる。本数が多いならともかく、1時間に2本しかないのだからもう少し配慮してくれてもいいのではないか。

まあこちらはごくマイルドなトラブル。
では次にいってみよう。


明けて日曜日、ここ何週間か山歩きができなかった夫は、「やっと!」といった晴れやかな面持ちで出かけた。猛暑日に迫る暑さだったため、いくら森は涼しいと言われても私は遠慮した。

行きはバスに乗って山の中の停留所で降り、そこから森を歩いてちょうどよい頃合いに最寄りの町へ下りて電車で帰るといった計画。
勝手知ったる森、特に問題はなく20kmほど歩いて山を下り、これから電車に乗ると連絡があった。

ところが、ここで問題が。

「最悪。明日の朝まで電車がない」

メッセージを読んで、思わず大笑いをしてしまった。やるなー。
いや、笑っている場合ではない。
この駅はSバーン=都市近郊鉄道、いわゆるローカル線しか停まらないが、1時間に2本は通るはずなのだ。
それが17時半以降、当日中すべての電車が運休となっている。(赤字のVerbindung fällt ausが「運休」)
ずいぶん思い切った趣向だ。

これ以降もすべて運休
「だから17時には帰途につかないと」
という小言が出かかったがとりあえず飲み込む


さてどうする。
反対側の電車に乗ってもう少し大きな町まで行けば他の路線で帰れるのではないかと思ったが、もちろん反対方面行きも運休。
その駅は明日の朝までおやすみなさい状態なのだった。
google mapsで経路を検索したら「歩きで家まで6時間20分」と出たが(また笑う)言わないでおいた。

幸い、代替バスが走るらしい。そうでしょうね。
「目の前を反対方向にバスが通った」と実況するが、あまり朗報とは思えなかった。それが代替バスなのか、またどこ行きなのかはわからず。というか、それに乗るにはどこで待てばいいのか。

道や食器洗い洗剤の棚の場所は尋ねない男(しょっちゅう道を聞かれはするのだけれど)も仕方なく駅で尋ねたらしい。
聞かなければまったく知り得ないような川沿いの道路の路肩を指定された夫。もちろん何時に通るかは神のみぞ知る。風に任せるしかない。
小さなお子さん2人を連れた家族が一緒に待っているというのが唯一の望みだ。

日暮れの時間(20時ごろ)が近づき、リビングがオレンジ色に染まってきた。
「夕焼けきれいそうね」とメッセージを送ると、
「ここはまったく見えない」と、うっすら不機嫌の混ざる返事が返ってきた。
「特にバスはまったく見えない」ぷ、ぷぷっ

ともあれ、それからまもなくバスは現れ、夫は無事に最寄り駅まで運んでもらえた。

ちなみにこの清々しいまでの運休の理由は「人員の問題による」とあった。よくある「機材の不具合」というのも怖いが、これもなかなか不穏だ。

今回の代替バス、途中で道を間違えて遠回りしたそうだが、いきなり駆り出されたと思われる運転手もまたかわいそうなのだった。おつかれさまです。

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