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ラグビー観戦の旅@トゥールーズ🇫🇷 ①

フランクフルト空港は今年初の雪がちらついていた。
3年ぶりの飛行機、トゥールーズ行き21時の便は満席。
ドイツ語に混じって久しぶりのフランス語も聞こえる。旅が始まった。


さて、今回の旅の目的はラグビーの国際試合の観戦。
11月20日(日)リポビタンDツアー2022 フランス代表 vs 日本代表の一戦だ。

フランス代表とは今年に入って2度対戦しており、惜しくも23-42、15-20で敗れている。

現在(2022年11月)、世界ランキング2位、来年開催のラグビーワールドカップ主催国でもあり、勢いにのっているフランス。
さて世界ランキング10位の日本、今年3度めの対戦はどうなるか。

結果を先に書いておくと、健闘はしたものの35-17と今回も及ばなかった。
それでも現地で応援できたことはとても深く心に残っている。

それでは旅のログから。

試合当日、快晴の朝!


キックオフは14時。まだ時間は十分ある。
ということで、街の中心に出てカフェでフランス流の朝食を。

しぼりたてのオレンジジュースがうれしい
クロワッサンは外はサクサク、中はふんわりしっとり



そして日曜日も開いているショコラテリーに寄る。

50種類ほどが並んでいる

おまかせで箱をいくつか用意してもらっているあいだに、ひとつ味見をさせてくれた。
ふわっとほどけて軽やかに香り立つ繊細なチョコレート。幸せな気分になる。


チョコレートを置きにホテルに戻る途中、前方になにやら人だかりが見えた。
パトカーの青い照明も見える。

道路の反対側に渡ったほうがよいか……と思ったとき、人だかりの中にちらっとフランス国旗が見えた。

これはもしかして、と近づくと……

なんと、思いがけないサプライズ!
フランス代表の選手団がホテルから出てバスに乗り込むところだった。


国の代表として試合に向かう姿はなにかとても神聖なものに見えた。
厳格なルールのもとで、互いに積み上げ、磨き上げてきたものを出し切って戦う、これがスポーツの美しさに思える。


さて、私たちがスタジアム(Stadium de Toulouse)に到着したのは13時ごろ。
もう少し早く来たいところだったが仕方がない。

観客席はほとんどがすでに埋まっている。
大階段を上って見渡すと私たちの席はまだ遥か奥だった。

このスタジアムは前の席とのあいだがとても狭く、座っている人のひざの前を通ることはできない。立ち上がって横にずれてもらい、そのスペースを前後に縫って移動するしかない。たどり着けるのか……
「Bon chance=グッドラック」と笑って声をかけてくれる人もいた。

途中、ほとんど「だっこ」の状態で引き上げてもらったりしながら無事に席に着くことができたのは試合開始20分前。

「すみません、ありがとうございます、すみません…」を何度繰り返したことか……そして何度「どういたしまして、かまいませんよ、気をつけて…」を聞いたか。
本当に温かな人たちばかりだ。


実は私、ラグビーにはそれほど詳しくはない。
ごく基本的なルールと、ポジションの役割がざっくりわかっている程度で、たとえばモールとラックの違いなどはまったくわからない。
だから試合中も、今なにやってるの?なんでこうなってるの?状態だ。

それでもずっと前からラグビーにある種の特別な親しみを感じているのは、弟がラガーマンだったせいもある。
高校に入ってからラグビーを始め、2年生の終わりには県大会を勝ち抜き、花園への切符を手に入れた。

弟の通った中学にはラグビー部はなく、サッカー部に所属。
その顧問が、友人であった高校のラグビー部のコーチに「いいキックをするやつがいる」と勧めてくれたことで声がかかったのだった。

ということで、ポジションはスタンドオフ。トライ後のコンバージョンは弟の役目となった。
たまに応援に行っていた両親は、失敗すると「へたくそめ!誰だあれは!」などというやじが耳に入ることもあり、毎回、身の縮む思いだと言っていたものだ。

不運なことに全国大会に行く前にひざを傷めてリザーブにまわり、弟が花園の土を踏むことはなかったのだが、試合では監督の後ろに座っていたのでテレビにはよく映ったと笑った。
ひざはその後手術も受けたものの、結局、ラグビーからは遠ざかってしまった。



余計な話をして長くなってしまいました……スミマセン

試合の様子とさらなるビッグサプライズは次回!

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