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本場!ヴィーナーシュニッツェル

旅先のポーランドから息子が合流。

出発前から「これはとりあえず食べたいっしょ」と言っていたヴィーナーシュニッツェルの有名店「Figlmüller(フィグルミュラー)」へ。
ウィーンといえば、のひと品だ。(ウィーンの人はあまり食べないのかもしれないけど)

この路地を入った奥に入り口がある


普段、旅先ではほとんど有名どころは行かず、街角で地元の人に混じって食べることが多いのだが、ここには思いがけないご縁があった。

じつはウィーンには26年前にも来たことがある。たしか夫の仕事も兼ねてリンツに行ったあとに、一泊で立ち寄ったのだった。
当時はレストランをスマホで検索、ということはない。お昼をだいぶ過ぎて小雨の降るなか、早くどこかに入ろうとなんとなく立ち寄ったのがこの店だった。

今回、息子の言っていた店をホテルの近くに見つけたとき、「あれはここだったのか!」と驚いた。まさかこんな有名店になっていたとは!当時もガイドブックなどには載っていたのかな。


観光シーズンということもあってか、残念ながら写真の本店は予約がいっぱい。でもすぐ近くの2号店で開店時間の11:30に席が取れた。ランチには早いがまあいいか。

11:30にはすでに店の前に行列ができている。
アジア人、アメリカ人あたりが多いように見える。スーツケースを引いているグループも。意外と小さなお子さん連れも多い。

5分ほど待って席に通された。
改装されて間もない部屋なのだろうか、明るく清潔でクーラーが効いている。揚げものを出す店特有の染みついたようなにおいもまったくない。
(ディープなファンにはつまらなく感じるかもしれない)

若くはないウェイターさんたちはみなキビキビと感じがいい。
パリのビストロ・シャルティエのウェイター陣と同様にプロフェッショナルだが、あちらに比べると少しきっちり度が増し、シニカルさが引かれたような雰囲気だ。


さて、まずは飲みものを。
ビール、といきたいところだが、ここは白ワインを合わせる人が多いらしい。
私は軽めにシュプリッツァー(炭酸で割ったもの)にした。

水は2種類ある。
ミネラルウォーター(炭酸入りor 炭酸なし)
カテドラルウォーター(ウィーンの山の水、とある)

750mlが7.5€と3.0€と、だいぶ値段が違う

カテドラルウォーターというのは、蛇口をひねると出てくるいわゆる水道水。その純益はシュテファン大聖堂に寄付される、ということで「カテドラルウォーター」と名がついている。笑
ホテルの水道の水もとてもおいしくいただいていたので、ここはぜひカテドラルに寄付としよう。

そのカテドラルウォーターがこちら。ミントの葉とともに瓶で出てくる。
(手前の小さなジョッキは白ワインシュプリッツァー)

ピシッと糊づけされたテーブルクロスがうれしい


シュニッツェルはちょっと食べ切れそうもないので、私はベビーほうれんそうのサラダを注文。

洋梨、胡桃、フレッシュチーズ
ドレッシングはほんのりはちみつ風味


ヴィーナーシュニッツェルといえば仔牛肉が有名だが、この店の定番は豚肉。
どーんとこの大きさ。(お皿がないように見えますがシュニッツェルの下にちゃんとあります)

息子撮影
あまりやる気が感じられない一枚
チロルの山を思い出させるフォルム

ひとくち味見させてもらったが、肉は薄く叩いてあり、脂分は少ないもののしっとり柔らかい。パン粉も工夫されているのか独特の香ばしさがあり、おいしくいただいた。


もうひとつ、特徴的だったのがこちら。料理と一緒に注文したパンの袋にはこういったことが書いてある。
「私どもは食べものが無駄にならないようにと考えております。残りましたらこの袋でお持ち帰りください」

残った二切れを大事に持ち帰った


バターのおいしさに感動
常温でふわふわにホイップしてある


さて、先ほどふれたスーツケース持参のグループ。
「それ持ち込めるのかな」と少し心配したが、快く受け入れられた。
奥に小部屋が用意されていて、「よければお預かりしますよ」と。

ベビーカーももちろん預けられるし、「慣れたベビーカーがよろしければそのままお持ちください」との気遣いも見ていて気持ちがよかった。店側から先にこういう言葉をもらえると、子連れにとっては安心できるのではないだろうか。

店にも料理にも好みや相性があり、万人受けするタイプの店ではないだろうが、人気店になる理由はこういうところにもあるような気がする。

最後に、店のサイトにあるシュニッツェルのレシピを載せておきます。
4-6人分という材料がすごいことになっております。ぜひ覗いてみてください。





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