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あの日の "うりちゃん"

休日の午後、車で15分ほどのところにあるイノシシの保護区に行ってみた。

通常、出産は春で、初夏にかけてかわいい「うりぼう」の姿が見られる。
ところが、一昨年は1月に雪の中で駆け回っている姿があった。(ヘッダー写真はその時のものです)

2021年1月のうりちゃん
柵の外から撮影

今年ももしかして…と期待したが、まだ生まれていないようだった。やはりあの年は特異だったらしい。


さて、この日はうりぼうだけでなく大人(?)たちも少なかった。

しばらく柵のまわりをうろうろしていると、急ぎ足でふがふが言いながら歩いているのを見つけた。

イノシシからすれば、「急ぎの用事で柵沿いを歩いていると、外でうろうろしている人間がいた」となるのだろう。


そのイノシシに、真似してふがふが(ブタさんの真似をするように)声をかけてみたら、歩調を緩めて応えてくれた。

「ふがふが、ぐぉぐぉ」
「ぐぉぐぉ、ふがふがふが」

めったにないことだし、と、こちらからやめるのも気が引けて、真面目にやっていたら、鼻の奥が痛くなってしまい、しばらくジワッと涙も止まらなかった。次は気をつけたい。(というか、そもそも邪魔してしまったのはよくない)

陽だまりでお昼寝が気持ちよさそう


もしかしたら、あれはあの雪の日のうりちゃんだったかもしれないな。

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