劇団四季：キャッツを観て
劇団四季：キャッツを観て
キャッツは超ロングランで４０年以上、通算１００００回以上公演されてきた有名なミュージカルです。
劇団四季といえば＝キャッツと想起するくらい自分の中ではビッグネームの演目で、開演当初から名前は知っていたのですが天邪鬼なしんちゃんは意識してはいても一度も観ることはありませんでした。
それが社内のチケット斡旋案内を観て、いい機会だと思って家族と行くことに決めました。
会場は静岡市文化会館。三十年ぶりぐらいに訪れました。
劇場に入ってまず驚いたのはホールの内部にキャッツの世界観を作り込んだ内装がステージ以外にも会場の側面、天井にも装飾がふんだんに施されていたのです。
町の風景がネコ目線の高さとスケール感で作られているので、一つ一つのパーツが大きいのです。その中に娘が地元で有名なステーキハウス：”さわやか”のチラシが描かれているのを発見しました。ネットで調べたら開演される会場の場所により変えているらしいのです。そこも心憎い演出です。
基本開演が始まると写真撮影禁止なのですが、開演前は自由に会場を撮影可能だったので多くの参加者が写真を撮っていました。
そんな演出により期待が高まる中、公演が始まりました。
個性豊かな２４匹のネコキャラクターが入れ代わり立ち代わり踊り続けます。正面のステージに加えて左右の側面からもネコが現れます。そして、通路にも頻繁にネコ達が走り回ります。
基本のダンスはバレーの基本動作がきっちり行われて、全体的に全員の動きがピッタリとそろっていて音楽と一体となって迫ってきます。
素人ながらこんなにも休みなく踊り続けて大丈夫なのかと心配になるくらいでした。
劇を観るとどうしてもストーリーを追おうとしてしまいます。各ネコのキャラクターを表現する場面がつぎつぎと描き出されましたが、どうもストーリーが見えてきませんでした。
途中の休憩中に娘がネットで検索してストーリーについて調べて教えてくれました。そうしたら元々が有名な詩人の詩がモチーフになってそれが膨らんでいってミュージカルが出来上がったので、そもそもがはっきりしたストーリーがないのだと知りました。
それを聞いてからの休憩後の後半の演技は、ただただダンスと歌に集中して楽しむことが出来ました。
踊りの素晴らしさ、歌声の迫力と声量の豊かさに感動しました。
出演者全員がネコなので、身のこなしは本物のネコそっくりです。本当にネコの生態をよく観察してダンスで表現してるなと感心しました。
今回は家族全員で鑑賞しました。そうすると一人で鑑賞するのと違った良いことがありました。
それは、同じ演技を観ていても感じ方や観ている所が違うのです。自分はどちらかというと全体の演技を観ていて感じ取っていたのですが、娘は個々のネコのキャラクターの個性の違いにまで注意をしていました。例えば一人のキャラクターに注目していると公演を通して一貫した個性を保って一人ひとり違う表現方法をとっていることが分かるのだそうです。控えめなキャラクターは動作や歌い方も控えめであり、全員でダンスをしていても一人ひとり違うのだそうです。
やはり一つのステージには多大な情報量が含まれているのでそれを全て一回で受け取ることは不可能なのでしょう。ですから、同じ演目でも繰り返し観ることによって新しい発見があるのでしょう。
そういえば最近「ルックバック」というアニメ映画を家族で別々に鑑賞して、それぞれの感動したポイントが少しづつ違っていたのを思い出しました。あまりにも良かったので、自分は初め一人で観てその後に妻と二回目を観たら又新たな気づきがあり感動を新たにしました。
ちなみに最終的には家族全員が二回見ることになったのです！
去年観た新国立劇場でのミュージカル「ファイティング・ネバーランド」もとても良かったですが、今回のキャッツはミュージカルの歌とダンスをこれでもかというくらい堪能させてくれたという意味で新たなミュージカルの楽しさを教えてくれました。
まだまだ自分の知らない素晴らしい世界が世の中にはいっぱいあるのだということに気づくことができたとても良い機会でした。
機会があればキャッツまた観たいし、他の劇団四季のミュージカルもぜひ観たいと思いました。
では、では。
定年前後の悩めるサラリーマンの悩みに
いっしょになって、じたばたする
変なオジサンの しんちゃん です。
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