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「資産形成」の授業導入前に聞いた!高校生は投資に興味ある?どのくらい知っている?

2022年4月から、高校の授業に「資産形成」の内容が導入されます。そこで今回は、高校生のお金への意識として、どのくらい貯金をしているのか、投資に興味があるか、また投資・資産運用に関する金融商品をどのくらい知っているかなどについて聞きました。

1.高校生の7割強は貯金をしている!

高校生に貯金をしているか、また貯金している場合はその金額について聞きました。その結果、「貯金はしているが、金額がわからない」と回答した人も含め、貯金をしている人の割合は全体の75%という結果に。

貯金額としてもっとも高い割合だったのは「1万円以上~3万円未満」で11%でした。次いで、「1万円未満」「10万円以上~20万円未満」でそれぞれ9%、僅差で「5万円以上~10万円未満」が8%と続きます。「50万円以上」という高校生も7%いました。一方で、「貯金はしているが、金額がわからない」と回答した高校生は16%となりました。
貯金額は比較的ばらつきがみられる結果となっています。

グラフにはありませんが、「貯金はしているが、金額がわからない」と回答した高校生は、2~3年生よりも1年生での割合が高い傾向で、特に高1JKでは26%と高い割合でした。低学年ほど家族に貯金を管理してもらっている人が多いのかもしれません。

2.高校生の5割は投資に「興味がある」

前のトピックで7割強の高校生が貯金をしていることがわかりましたが、お金の運用という意味で、投資に興味がある高校生はどのくらいいるのでしょうか?実際の取引に限らず、株式・投資信託・FX・仮想通貨などの投資全般について、興味があるかどうかを聞きました。

全体では、【興味がある人】(「興味がある」「どちらかといえば興味がある」の合計)は50%と半数。一方で、【興味がない人】(「どちらかといえば興味はない」「興味はない」の合計)は45%で、大きな差はありませんでした。

男女別にみると、【興味がある人】の合計の割合は 、JKが42%、DKが58%と、DKのほうが高いことがわかります。「興味がある」と回答した人の割合だけで比較しても、JKが13%、DKが24%で、DKのほうが高い割合です。一方で、【興味がない人】の合計の割合 はJKで53%と5割を超えたものの、DKは36%にとどまっています。男女で比較すると、DKのほうが投資に興味がある人が多いようです。

学年別では、【興味がある人】の合計の割合 は、1~2年生よりも3年生のほうがやや高い傾向にありました。

3.高校生が投資に興味がある理由は「将来、役に立ちそうだから」が最多

株式・投資信託・FX・仮想通貨など、投資に興味がある高校生にその理由を聞きました。

全体では、「将来、役に立ちそうだから」がもっとも多く、「収入源を増やしたいから」「資産を増やしたいから」といった理由が続きます。それぞれ割合は4割超で、ほぼ同率となりました。4位以降は、「もうけたいから」「金融の知識がつきそうだから」「株主優待などお得なことがありそうだから」「おもしろそうだから」が3割台で続きました。

男女別では、興味がある理由に違いがみられます。DKでは、「資産を増やしたいから」「もうけたいから」が4割強と同率TOP。また、「資産を増やしたいから」「もうけたいから」「おもしろそうだから」は、JKと比べて割合が高くなっています。DKは自分の資産形成のイメージで考えている人が多いようで、もうかるのでは、おもしろい、といったワクワクした感情をもっている点も特徴的です。近年、仮想通貨などインターネットで取引できる投資も話題となっていることも影響があるのかもしれません。

一方、JKのTOP2は「将来、役に立ちそうだから」「収入源を増やしたいから」となっています。DKと比べて割合が高いものとしては「将来、役に立ちそうだから」「収入源を増やしたいから」「金融の知識がつきそうだから」「株主優待などお得なことがありそうだから」などで、4割以上となっています。JKは将来性や収入源として投資に興味をもっている人が多いようです。また、株主優待などお得な金融の知識にアンテナを張っていることもうかがえます。
さらに、JKでは「家族やまわりの人が、投資をしている/すすめているから」もDKより高い割合。身近な人の影響を受けて、投資によいイメージをもっているとも考えられます。

JKは知識として、DKは資産形成の方法としてそれぞれ投資に興味をもっている人が多い傾向となり、男女で興味や認識の違いがみられる結果となりました。

ちなみに、学年で比較すると、1年生では全体1位の「将来、役に立ちそうだから」が高めの割合で、全体2位の「収入減を増やしたいから」は2~3年生で高い傾向がありました。

4.高校生が知っている金融商品TOP2は「株」と「暗号資産」

投資・資産運用に関する金融商品やサービスのうち、見聞きしたことがある程度のものを含め高校生が知っているものについて聞きました。

全体TOPは「株(国内株式 / 海外株式)」で7割。男女ともにもっとも高い割合ですが、JKのほうがやや割合が高くなっています。全体2位は「暗号資産(FT、仮想通貨)」。ビットコイン、イーサリアムなど仮想通貨が一時期ニュースで話題になったことも影響していそうですね。

男女別にみると、「投資信託」はDKのほうが高い割合です。「暗号資産(FT、仮想通貨)」や最近よくメディアでも見聞きすることが増えた「NFT(非代替性トークン)」も、1割未満ですがDKのほうが高い割合。全体的にJKよりもDKのほうが、各項目の割合が高い傾向がみられます。

学年別でみると、「NISA / つみたてNISA」「個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)」「外貨預金」が1~2年生よりも3年生で高い割合でした。2022年から成年年齢が18歳になることで、NISAではジュニアNISAから一般のNISAが利用できるようになり、口座の開設なども親権者の同意なしにできます。そういったことからも、3年生は金融に関する知識が増えていくのかもしれません。

5.高校の授業に導入予定の「資産形成」の授業。受けてみたい高校生は6割超!

前のトピックまで高校生の投資への興味や、金融商品の認知についてみてきました。2022年4月からは高校の授業に「資産形成」の授業が導入され、株式や債券、投資信託などの基本的な金融商品の特徴を学びます。2022年という時期は関係なくそういった授業を受けてみたいか、また知らなかった人には、知ってどう思ったかについて教えてもらいました。

全体では、「受けてみたい」と「どちらかといえば受けてみたい」を合わせた【受けてみたい人】は66%という結果に。その中でも、「受けてみたい」が36%ともっとも高く、次に「どちらかといえば受けてみたい」が30%で続きます。
「受けてみたい」はJKが33%、DKが38%で、JKよりもDKでやや高く、「どちらかといえば受けてみたい」はDKよりもJKでの割合がやや高い傾向となった。

一方で、「受けたくない」「どちらかといえば受けたくない」を合わせた【受けたくない人】は22%となりました。

高校生の5割は投資に興味があり、投資・資産運用などの金融商品やサービスについても見聞きや、知っているという人もいるということがわかりました。2022年以降は「資産形成」授業の導入や、成年年齢の引き下げもあり、今後も高校生の、投資への意識の変化に注目していきたいですね。

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【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の高校1年生~3年生の男女
実施時期:2021年12月8日~2021年12月9日
有効回収数:1045サンプル
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合があります

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