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グルメ英単語#16ー P for Pepper 「P」は胡椒またはピーマン


キッチン英語辞典#1から#28 で、ざっとお料理に使う英単語や解説を見てきました。ここでは、それが使われるシチュエーションsituationに目を向けたいと思います。気軽にやってみたいと思うので、手軽に読んでいただけたら嬉しいです。


それでは、

グルメ英単語の「P」


A : How can you tell the difference if pepper means the vegetable or seasoning?
B : Good question! Pepper for seasoning doesn’t use plural form unless talking about the different varieties. Nobody counts peppercorns one by one.
A : I see.

A :  ペッパーという単語が野菜を指すのか、調味料を指すのか、どうやって区別できるのですか?
B :  いい質問ですね!調味料の胡椒は、種類の違いを表すのでなければ複数形を使いません。胡椒を一粒ずつ数える人はいませんからね。
A :  なるほど。

というわけで

P for Pepper


Pは胡椒またはピーマン
です。

身近に使われる Pepper という単語ですが、
英語の意味では、胡椒を指す場合と、ピーマンもしくはパプリカ類の野菜を指す場合があります。

Sprinkle a pinch of ground black pepper.
挽いた黒胡椒ひとつまみを掛け回す
といった形で、レシピによく出てきます。

この時に、胡椒をピーマン/パプリカ/ピメントと勘違いする人はいませんね。

また、上の文章で、文法的に grounded pepper と、ground の過去分詞ではないかと感じる人もいると思います。(もしかしたら、私だけ?すみません)
すでに挽いてあるコーヒー豆、すでに挽いてある胡椒粒などは、ground coffee, ground pepper と通常表現します。
groundがすでに形容詞となっています。
この ground は、grind の過去形、または過去分詞形です。

これとは別に、

ground という単語があって、

意味は、名詞だと「地面や用地、場所」などで、よく使う簡単な単語なのですが、動詞になると「地面に置く、座礁する、アースする(米語)」に加え、「陸地から離れられ無い、という意味で、離陸不可能とか、外出禁止」というのもあります。もし、grounded pepper と言ったら、その場所から移動できない胡椒、とか、
文脈によるでしょうが、そんな意味です。

C : Do you know, John was grounded for one week?
D : No, why was that?
C : Because he slapped his sister’s face.

C : ジョンが一週間外出禁止だったの、知ってた?
D : 知らない、なんで?
C : 妹の顔を引っ叩いたんですって。
みたいな感じ。

塩と胡椒はセットで、


料理の味付けの最小単位のようなところがあります。

レストランのテーブルの上には 自分で味が調節できるよう、Salt & Pepper mills set が置かれています。
以前はこのmill の訳がしっくりこなかったのです。
例えば「塩と胡椒の挽き容器セット」とか、ちょっと長いです。
もちろん、もう挽いてある塩や胡椒が入っているセット、Salt & Pepper pods の時は、「塩と胡椒入れ」と、簡単で収まりも良いのです。
しかし、その場で挽く行為が入ると、訳がしっくりこない。
「塩と胡椒のミル」なんて短くしちゃって、意味が通じてなかったらどうしよう、と心配になったものです。
それが、WBCのヌートバー選手の活躍以来、カタカナでペッパーミルとかペッパーグラインダーで通じるようになったと思います。よかったよかった。

英語でペッパーという単語を使うときに、誤解を招きたくない場合は、
pepper the vegetable 野菜のペッパー
pepper the spice スパイスのペッパー(すなわち胡椒)
と、明確化することもできます。

もともと、

胡椒は西洋でも長く使われてきた歴史があります。


インドなどのアジアから、ヨーロッパに輸入されていたようです。
手に入れるのが難しい貴重な品で、black gold 黒い黄金と呼ばれていました。
肉を長期保存させるのに、胡椒は必要なものでした。
今は簡単に手に入るので、それほどありがたみがわかりませんね。
でも、料理に胡椒が使えなかったら、引き締まった味が出せないでしょうね。

一方、ピーマンの方は、
大航海時代に、南米大陸でコロンブスが見つけ、似ている種なので、わざと高額で売れる胡椒と間違えるように同じ名前にした、という説があるようです。
本来、インドに到着して、胡椒を手に入れるはずだったコロンブス。
でも、着いたところはアメリカ大陸で、出資者の女王様に申し開きができないから、無理矢理ペッパーだと言い張ったのかもしれない、と言われています。

ペッパーについては
キッチン英語辞典#9ー野菜と果物も参照してみてくださいね。https://note.com/lindsay_journal/n/n228e4eb16c97

野菜のペッパー、
つまりピーマンやパプリカは唐辛子 capsicums で、
辛口のものはchili pepper / hot pepper とも言いますね。
ピーマンやパプリカの甘口のものは、 sweet pepper やアメリカ英語で bell pepper と呼ぶようです。

私が若い頃は、日本ではピーマンだけだったように思うのですが、
パプリカとかピメントというものが入ってきて、
さらに色も赤やオレンジ、黄色が手に入るようになり、
また、辛い唐辛子風味のものも手に入るようになりました。

でも、ピーマンといった場合、ハラペーニョやハバネロは除外している、と感じています。

が、私のこの日本語感覚が正しいのかどうか。
物の移動は激しく、人気も移ろいやすいので、
日本にいない間にちょっと気を抜いていると、
「もうそんなふうにいわない」と言われてしまうことがよくあります。
でも、どんな新しいものが入ってこようと、私が好きな唐辛子は、万願寺とうがらしかな。


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