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歴史から学ぼう!~『英語教育論争史』

どんなに学んでも話せるようにならない、恥ずかしい、これからはコミュニケーション重視の英語を!
いや、やはり文法も和訳読解も重要。
語学はやはり読む・聞く・書く・話すができないと!
ということで、英語4技能が注目される昨今。

でも、わが国での英語教育は最近始まったことではないのに、今頃こういう議論?今までこういうことについてみんな考えたことなかったの?
などと僭越な疑問を持っていましたが、やっぱり先達は皆真剣に日本人にとっての英語とその教育について議論をし続けてきていたのだ、ということがすごくよくわかるのがこの本。

日経新聞の書評にあるとおり「英語教育の議論を始める際には、まずは本書を読め」と言いたくなるのは過言ではないくらい。今行われている議論もそこから派生してくる意見も疑問も昔から繰り返されてきているものばかり。

結局は、英語を必要とする背景も目的も、それによる目指すレベルも全く異なるのだから、「英語をなぜ、どこまで学ぶのかは、自分で決めるしかないのである。」という著者の言葉に深くうなづいてしまう。

その上での学校教育における英語とは…?
それをベースに学びを深めていくための基礎に的を絞った方がよいのか?

やっぱり論争はずっと続きそうな気配がある。