日本のおじさんは、世界一孤独。コミュニティを作る力の重要性
こんにちは。石引美穂です。
GWもあけ、だいぶ通常モードでお仕事されている方が多いのではないでしょうか。
最近、色々な友人と話をしていると、フルリモートの会社は少なくなってきている印象ですが、働き方の変化は、それをうまく活かせるひとと、そうじゃない人がいるなと感じます。
日本のおじさんは、世界一孤独という事実
そんな中で、「日本のおじさんは、世界一孤独」と言われているという記事を目にしました。
男性全体の生涯未婚率は29.5%(2030年予測)で「ほとんど、もしくは人に会わない人」の割合は17%と、OECD加盟国平均の2倍に上るのだそうです。
出典:PRESIDENT ONLINE
私が出会った、孤独なお年寄りの現実
私が、薬局の薬剤師をしていた頃に、ある70代の患者さんがいました。
持病もあるため、彼は週に2~3回、複数の診療科の処方箋をもって薬局に通っていました。
薬局に毎週のようにくる患者さんは、だいたいいつも同じ薬なので、別に薬の説明なんてほとんどしません。
世間話やちょっとした会話をして、その中でコンプライアンス(正しく薬を服用しているか)や、体調の変化を察するのです。
彼は、会社員で定年まで働いていましたが、定年後、会社とのつながりも途絶えてしまったそうです。
お子さんたちはもう独立して、それぞれ遠くで暮らしていて、奥さんと二人で生活していたようですが、その奥さんも数年前に他界されて、一人で暮らしていました。
会社員時代には仕事一筋で頑張ってきたため、特にそれ以外の趣味もなく、コミュニティがないまま老後を迎えていました。
ある日、家のテレビが壊れてしまったようで、話し相手がいなくなってしまったと、悲しそうに話してくれたことがとても印象的で、今でも覚えています。
彼の薬は、徐々に、睡眠薬や安定剤が増えていました。
若いうちに、コミュニテイを自ら作る力をつける
「孤独なおじさん」というのは、もしかすると、会社の仕事だけを一生懸命頑張ってきたことも、理由の大きな一つなのかなと感じます。
私も仕事が大好きですし、もともと会社員だった時から仕事は打ち込んで頑張ってきました。
でも同時に、人生は仕事だけではない、と気づいたのです。
仕事も、プライベートも、家族も、趣味も、友人関係も、健康も、全部が大切な人生の要素です。
仕事以外の関係性を作る力を、若いうちからつけていないと、定年後に身につけるというのは、なかなかタフなことかもしれませんし、プライドが邪魔をするのかもしれません。
実際、先にお話した患者さんに、新しい趣味を始めたり、そこでできる新しいコミュニティを作ることをおすすめしましたが、彼からは、「今更できないよ」という回答が帰ってきました。
さいごに
ついつい、目の前の仕事だけになってしまいがちですが、「仕事のための人生」になってないか、立ち止まって考える時間を作ってみてはいかがでしょうか。
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