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スタイリストの仕事:貸し出し(リース)

ドラマや映画、バラエティなどでタレントさん達が着ている洋服のコーディネートをしているのがファッションスタイリストです。
そしてその服はどこから来ているのか。買っているの?借りてるの?場所は?お店は?ブランドは?などなど疑問はあるかと思います。
結論から伝えると借りるときも買うときありケースバイケースです。
ですが基本的には借りることが多いです。ファッションスタイリスト業界では『貸し出し』、『リース』に行くという風に言います。

スタイリストの中でも重要な仕事の一つ

そしてリースはファッションスタイリストの仕事の中でも最も重要な仕事の一つです。スタイリストはデザイナーのように服を作るわけではなく、既製品を合わせて着せます。つまりは洋服の総合プロデュースです。
それは着用者(女優さん)番組、ディレクターのイメージに合うものを、無限にある洋服の中からコーディネートして創り出すからです。

バラエティ番組での例

リースに関して、バラエティ番組を例えに流れを説明していくと。(ドラマなどはまた少し変わってきます)
上記の着用者、番組、ディレクターのイメージ合うものに加えて、他の共演者さんとの被りを避ける:並びの人(隣の人)が白のワンピースだったら白は避ける。同じ色が並ぶと同じに見えてしまうので。さらに出演者が色々な色の服を着ていたほうが華やかに見える。
もちろんテーマによって合わせることもある。例えば男性の出演者が全員タキシード、ということであれば女性出演者の洋服はそれに合わせます。(ここだとロングドレス)なのでファッションスタイリストとしてドレスコードを知るということは重要です。知らないと着用する女優さんも恥ずかしい思いをしてしまうので。

どこで借りているのか

借りる場所は基本的にはプレスルームです。プレスルームとは簡単に言うと、そのブランドのサンプルが置いてあるところ、ショールームです。そこには3-4ヶ月後に店頭に並ぶであろうアイテムがあります。つまり春夏のアイテムだと数ヶ月前にあったりします。そしてオンエアの頃にはお店に出ているイメージです。(すごくざっくりとした説明ですし、サンプルの時期などは多少のズレはありますが基本的なイメージです)
そこにスタイリストは連絡を入れて洋服を借ります。
そしておそらくどのスタイリストさんも懇意にしているプレスがあるかと思います。そのブランドが好きで詳しい、イメージ合う服が多く、何度も借りに行くことがある、など理由は様々かと思います。

貸し出しへ行く面白さ

イメージ以上の服に出会うと心がときめく。自分の服でもないのにテンションが上がります。良い服との出会いはいつになっても心躍るものです。着用者(女優さん)とその服のエネルギーが相乗効果で何倍も何十倍も(着用者と服の両方が)美しくなるのを目の当たりにしたときに、言葉にできない感動があります。

ファッションスタイリストは、物(洋服や小物)を作り出すことはないけど、イメージを創り出すクリエイターです。

バイビー

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