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【読書感想文】般若心経90の智恵①

著:公方俊良

祖父の形見です

 つい先週、父親の部屋を訪れた際にボロボロの古本を見つけました。なんでも祖父の遺品らしく、第1刷発行が1985年。良い感じに年季が入っている。祖父が本を読んでいたイメージがなかったので、私も祖父がどんな本を読んでいたのか気になり、借りることにしました。
 読んでみたらこれがまた、目から鱗が止まりません。
 本作、長いので1回ではまとめきれない為、何分割かして更新する事にします。

人生は幸せの追求

 本作はお釈迦様の説かれた般若心経の真理を、理解できるよう噛み砕いて説明して下さっています。序盤に出てくるこの言葉は、「まさに!」と納得してしまいました。私たちは、幸せになりたくて働いて、努力して、毎日を過ごしているわけです。
 お釈迦様がおっしゃるには、
「あらゆるものは移り変わり、実体などなく、心の安らぎこそが幸せの道」
つまり、この世の全てのものは“空”であると説かれています。
 ピカピカの大豪邸や憧れの新車も、現在裕福な自分自身でさえ、いつかは必ず朽ち果てる、根無草のようなフワフワと安定しないものであり、今は一時的に快楽を感じているだけの状態というわけです。
 目先の欲を追い求めるだけでは一生本当の幸せはわからないということ。

 ははあ、恐れ入りました。ここら辺から、まだ残りがあるのに新製品の化粧品買おうと思ってた自分を恥じましたよ。

 どうしたら本当の幸せを手に入れることができるかというと、上っ面でなく、どっしりとしたものを拠り所とすると安定するそうです。

 つまりどういうことだってばよ。

他人は他人、自分は自分

 お釈迦様のおしえの一つに
「所有は比較を生み、競争心になり、勝者となることで満足感を得る。そのような中に幸せはあるのか」といったことがあります。
  現在私はちょっと古めのアパートにて、家族3人ぬくぬく暮らしているのですが、これはこれでとても幸せです。
 隣近所も子持ちでお互い様と良くしてくれるし、特に不便は無く、掃除も簡単です。
 ただ、こないだ知り合いから「まだアパート?子どもが出来たなら家買わなきゃ!」というお話を頂き、少々悩んだ事があります。旦那さんと話し合った結果、不便もしてないから(娘が大きくなれば考えなければならないなとは思いますが)もう少し良いんじゃないかという話に落ち着きました。しかし、なんとも腑に落ちない気持ちでいました。
 アパート暮らしは幸せではないように見えるのでしょうか?

 …と、思っていたところで、この本を読みましてお釈迦様に「これでいいのだ」と言っていただけたような気持ちでいます。

 所有する事での幸せは、同時に失う不安もつきまとう。
足るを知るという言葉がありますが、他人と比較して何かを得ようと焦ることは意味がない事なのだなと考えさせられました。

 他人は他人、自分は自分。幸せも人それぞれ。
マイペースに幸せを感じていけば良いのだなぁ、と思いました。


今日はここまで。
おやすみなさい。

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