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『海外ワーケーションで親子プチ移住体験』に挑戦!~新しい働き方LAB研究員生タカさん&ミウさん~

フリーランスや在宅ワークなど、自分に合った働き方が自由に選べるようになりました。そんななか、自分らしいライフワークバランスを求め、海外へワーケーション(*)目的で渡航する人も増えています。

新しい働き方LAB研究員制度(以下:あたらぼ)3期の指定企画でも今年初めて海外ワーケーションをテーマとして実験が開始!6月~12月の約半年の間でタイやベトナムといった東南アジアを中心に研究員生が海外ワーケーションに挑戦しています。

沖縄県在住、フリーランス営業として活躍中のタカさんも、奥さんのミウさんと2人のお子さんを連れて、今年8月に初の海外ワーケーションを実践されたお一人です。

1歳と3歳というまだ小さなお子さんを連れて海外ワーケーションをしてみようと思った理由や、海外ワーケーションで自分や家族のライフワークバランスにどのような影響があったのかをインタビューしました。

*ワーケーション=余暇と仕事を同時に過ごせるライフスタイルの一つ

家族で2拠点生活をしてみたい

ーー 今回のあたらぼ海外ワーケーション企画に参加した理由を教えて下さい。

タカさん:あたらぼは2年前の1期生から毎年参加しています。今年3期も募集が始まる前からどんなテーマで参加しようと考えていたところ、指定企画で海外ワーケーション企画があることを知り、家族のプチ移住体験にちょうどいいと思い応募しました。というのも、僕には会社員を辞めてフリーランスという働き方を選んだ時から、一つの場所にとどまらずいろんな場所で生活してみたいという願望があったからです。
また、海外という日常とは違った暮らしが、これまでの自分たちの暮らしにどんな影響を与えるのかも知りたいと思いました。

今後、海外と日本の2拠点生活を考えていて、今回は試験的にバンコクに2週間滞在します。海外に住んでみたい理由は子供たちに日本以外を知ってもらいたい。僕たち夫婦も異国の文化に触れていきたい。アクロヨガをレベルアップさせるために海外で学びたい。日本語以外の言語に触れていきたい。です!

タカさんの実験計画書より

ーー 初めての海外ワーケーションを小さなお子さん連れで挑戦されることに対しては、特に不安や抵抗はなかったのですか。

タカさん:僕はアクロヨガで何度か東南アジアを訪れたことがあります。タイも、以前別の地域に行ったことがあったので、現地の雰囲気を何となく分かっていたこともあり、特に不安はありませんでした。

それにこの企画のプロジェクトマネージャーであるアヤさんが、タイのバンコクに住んでいらっしゃって、滞在先も近かったので、いざという時は何とかなるだろうという安心感がありました。

ミウさん:私は子どもがまだ小さかったため若干不安はありましたが、アヤさんが現地にいらっしゃることが心強かったですね。それに私も海外移住は体験してみたかったので、タカちゃんからこんな企画があるよと誘われた時も特に迷わなかったです。

ーー海外ワーケーションのように長期間海外で滞在するとなると、現地での過ごし方や安全面、食事や生活面など情報収集が大変だと思います。現地の情報などはどのようにして集められましたか。

ミウさん:私は臭いに敏感なため現地の衛生面が気になったのと、虫も苦手なため、日本からとにかく虫よけグッズをたくさん用意して持っていきました。

タカさん:渡航前は、YouTubeの動画やインターネットで探しました。滞在していたバンコクのプロンポンという地域は、タイのなかでも在留日本人が多い場所なので、日本語の情報がたくさんアップされていたので、情報収集に関して特に困りませんでしたね。実際、現地には日本語の通じるお店がいくつもありましたし日本語の看板もよく見かけました。アヤさんからも子ども達が遊べる場所や、子連れで過ごせるカフェを紹介してもらっていたので、夫婦でゆっくり過ごせて良かったです。

ーー現地でトラブルや苦労されたということは特になかったですか?

ミウさん:大きなトラブルはありませんでしたが、子どもに食べさせるご飯が初めはなかなか見つけられなかったのでちょっと大変でした。タイ料理は基本味付けが辛いため、子どもが食べられるものといえばフルーツやアイスクリームといった甘いものとカオマンガイ(タイの鶏蒸しご飯)ぐらいで…。途中、海外ワーケーション仲間のおりんぴあさんにタイ米の炊き方を教しえてもらって、滞在先のコンドミニアムにあった炊飯器でご飯を炊いて食べさせていました。

下の子もちょうど離乳食が始まっていて、日本からもレトルトの離乳食をいくつか持っていきました量が限られていますし、現地で調達しようと思って日本食が売られているスーパーに行ってみましたが、離乳食は海外製のものしか手に入らなかったです。海外製は、日本製に比べてやや薄味なので、かつお節と醬油で味付けして食べやすく工夫するしかありませんでした。

日本の調味料やオムツなどは現地でも手に入れられますが、滞在先からは少し離れた場所にあってわざわざタクシーに乗って買い物に行くのはちょっと面倒でしたね。しかも価格が日本の倍以上していたので、次回海外ワーケーションへ行くのなら、かつお節と醤油だけは忘れずに日本から持って行こうと思います。

ーー確かに、まだあまりちゃんとご飯を食べられない小さなお子さんの食事のことや、普段の買い物に子どもを連れてタクシーで移動するのは大変そうですね。

タカさん:タイでは移動や宅配サービスが利用できる、Grab(グラブ)というアプリケーションがあって、タクシーも事前に決済できて配車も呼べるので、流しのタクシーよりも安心で安全なんです。けれど、ちょっと買い物に出かけるぐらいであればわざわざ呼ぶ必要もないし、待ち時間がもったいないので流しのタクシーを使っていました。そしたら、助手席に乗せたベビーカー代を支払えと要求されたり、メーターをつけてくれなかったり、値段がおかしいからと交渉しても英語が通じないふりをされたり(と思います)、正直、今回の海外ワーケーションで一番大変だったのはタクシーに乗ることだったんじゃないかって…今思い出しました。
なので、途中から外へ出るのも嫌になって、後半はほとんど外出せずにGrabで食事を配達してもらいコンドミニアムに閉じこもっていました(笑)。

ーーそれは大変でしたね。ちなみに、お子さんは初めての海外へ行ってどんな様子でしたか。

タカさん:上の子は、普段飛行機に乗っていろんな場所へ行っているからか、タイに行ったという認識がなかったと思います。それどころか、人見知りしないタイプなので、キッズパークへ行った時なんかは、言葉が通じていなくても、知らない外国の子どもに向かって日本語でがんがん話しかけていました。
なにより、コンドミニアムにはプールもあったので毎日僕とプールに入れるし、彼にとって日本の夏休みを過ごすよりも楽しめたんじゃないかなって思ってます。

子連れだからこそ味わえる海外ワーケーションのメリット

ーーそれは良かったですね。ところで、ワーケーションは仕事と余暇を同時に体験できるメリットがある一方で、思うように仕事ができなかったというデメリットもあるようです。普段お忙しいイメージのあるタカさんは、仕事とプライベートの時間をどのように区分されていたんですか。

タカさん:そうですね。僕はどっちかっていうと、普段からあんまり仕事をしていないから、日本で仕事することもタイで仕事するのも同じだという感覚です。逆に時差の影響で日本よりも2時間早く仕事が始まる分、終わる時間も早かったのは良かったですね。だいたい遅くとも夕方4時までには仕事が終われていたので、子どもとプールで遊んだり家族と買い物に出かけたりと、プライベートの時間をわざわざ作る必要がなかったし、ある意味、日本にいる時よりも家族と過ごす時間が増えたような気がします。

ーータカさんのような働き方はワーケーションに向いているのかもしれませんね。

タカさん:僕はフリーランスですが土日祝休みなんです。仕事もオンラインで商談や打ち合わせをするだけなんで、基本その日のスケジュールが終わってしまえばあとの時間は自由。それに、仕事をする日とそうでない日をきっちり分けるようにしています。営業の仕事も、一人ではなくチームで動いているから、クリエイティブのように後で作業したり余分な業務が発生する心配もないので…。今回のワーケーション期間もプライベートの時間を十分確保できましたし、お盆期間も挟んでいたためしっかりリフレッシュできました。ただし、いつも使っている椅子とは違う椅子で仕事をしていたからか、腰が痛くなってしまったので、今後現地で仕事をする時はちょっと考えないといけませんね。

ーー今回の渡航目的は、家族で移住体験とのことでしたが、実践されてみていかがでしたか。良ければ海外ワーケーションを親子で実践するメリットやデメリットなど、何か感じられたことがあればお伺いしたいです。

タカさん:僕ら夫婦は、普段から子どもがいることを理由に何かができないというデメリットは考えないようにしているので、特に海外ワーケーションでも子連れだからという意味で負担に思ったことはなかったです。むしろ、海外ワーケーションに関しては子連れの方がメリットがあったと言えますね。
例えば、動物園やキッズパークなんかは子連れでなければ2人だけで絶対に立ち寄らない場所です。まちの中でも、マッサージ店で店員さんが子どもの面倒を見てくれたので夫婦でマッサージが受けられましたし、キッズパークで知らない外国人パパと話すことができました。コンドミニアムの警備員さんもタイではGrabを使った方がいいよとアドバイスをくれて、子ども達の相手をしてくれました。空港の荷物検査もファーストクラスの方へまわしてくれて、長蛇の列に並ばずに済みました。子連れだからこそ、夫婦だけでは知る機会がなかった場所に行くことができたり、現地の人の優しさに触れられたりと、たくさんのメリットを受けられたと思います!

ミウさん:私は、タカちゃんが子どもと私がまだ寝ている時間帯に一人起きて仕事をしていたので朝ご飯を作る手間も省けましたし、午後も早く仕事が終わると子どもと遊んでくれたり買い物にも同行してくれたりしてくれたので、子連れだから大変だったということはなかったですね。それどころか、日本にいるときよりも夕方はほぼ毎日子どもの面倒を見てくれていたおかげで、私は出張マッサージを堪能できて良かったです(笑)。

ワーケーションは自分達のライフスタイルの延長線

ーー今後は海外ワーケーションをどのように活用されたいと思いますか。

タカさん:今回、実はベトナムやマレーシアも回る予定をしていたんですが、子どもの健診があったので予定よりも期間を短くしていたこともあり、できればまた長期休みを利用して、別の国へ海外ワーケーションを試してみたいです。というのも、沖縄の夏休みは観光客でまちなかが混雑するため外に出にくくなるんですよね。その一方で、タイや東南アジアは雨季にはいるから閑散期で航空券も安く買えますし、観光客も少なくて外でゆっくり過ごせました。
今後も、リフレッシュのために少し遠出をするような感覚で、海外ワーケーションを自分たちのライフスタイルの一部として活用していたらと思います。

ミウさん:私はとりあえず虫と衛生面さえクリアできれるなら、海外ワーケーションは是非また行ってみたいと思います。ただ今回、日本で毎週行っているオンラインヨガのクラスを現地で試してみたところ、時差の関係で2時間早い朝6時からとなるため、正直ワーケーション中のオンラインヨガクラスを実施するのは難しいかなと思いました。それに、今回は育休中だったので子どもの健診以外自由に決められたので良かったのですが、3人目からは育休制度が使えなくなってしまうため、もし今後海外ワーケーションに継続的に行くとなると、会社員からフリーランスへと別の働き方にも変えていく必要があるかなと思っています。

タイではアヤさんと、アヤさんのお友達と一緒にアクロヨガも楽しまれました。

インタビュー後の裏話

お二人から伺ったのは、海外ワーケーションは子連れだからこそ楽しめるものでありメリットがあった。そして、自分たちのライフスタイルへの変化も特に感じなかったという話でした。

実は、インタビュー前に予定していた記事の内容は、親子海外ワーケーションは大変ではないかと一歩踏み出せない方向けに、何かアドバイスになるような情報が書ければと思っていた私は、話を進めていくうちに次の質問をどうしようかと少し戸惑ってしまいました。
けれど、タカさんとミウさんの明るくお話をされる様子を伺っていて、お二人のお人柄に興味が沸いてきたため、追加でこんな質問もしてみました。

ーー私の場合、どうしても周りの変化に敏感な部分があるため、初めての海外ワーケーションを子ども連れでも全く負担を感じなかったというのが正直羨ましいです。お二人のように、ちょっと余裕のある子育てやどんな環境にも柔軟に対応できるコツがあるのならば教えてもらいたいです。

タカさん:普段から移動が好きで、環境が変わることに慣れているからかもしれませんね。実は、これまでだいたい3年おきぐらいの間隔で引っ越しを繰り返してきていて、僕らの引っ越し先の候補地はいつも日本全国なんですよ。だから、どこに住もうが国内であればどこも同じですし、環境が少し変わるだけでこれまでの自分たちの暮らしが大きく変わることもない。むしろ、仕事も暮らしもずっと同じ場所に居続けるよりも、多少の変化があった方が僕は刺激もあって楽しめるんじゃないかって。飽きないしモチベーションもずっと高くいられますしね。
もうすぐ家族がもう一人増える予定なので、今の家も引っ越してきてまだ2年ぐらいですけど、そろそろ引っ越そうと思っているんです。

ミウさん:私も大阪を出て沖縄に住むと決めてから、今では家族一緒であればどこに住んでも同じだという感覚です。もちろん近所の知り合いは一時減ってしまいますが、新しい土地でまたあらたな出会いもありますし、どこでも友達が遊びに来てくれるのでさみしいと思ったことはありません。それに、私にとって引っ越しは、新しい家のインテリアをどうするか考えるのが楽しいイベントでもあるんです。

沖縄でのご家族写真。みなさんの笑顔が素敵です。

インタビューを終えて

ワーケーションを利用する人のなかには、自分の理想の暮らし方や働き方を求め、あえて環境を変えようとする人もいると思います。私もこれまでワーケーションはそういう場所だと捉えていたところがあり、なにかしら自分を変えるための刺激を得る機会だと思っていました。

けれど今回タカさんとミウさんの話を聞いてみて、お二人のように自分たちのライフスタイルがすでに確立されているのなら、あえてワーケーションで自分のライフスタイルを変化させる必要がなく、今の暮らしの延長線としてワーケーションを生活の一部に加えてみるぐらいの方がワークライフバランスがいいと言えるのかもしれません。

タカさんのご紹介

タカさんとミウさんのアクロヨガ教室も一度受けてみたいものです

▼note
https://note.com/taka_lancer/

▼X(旧Twitter)
https://twitter.com/taka_lancer

▼Instagarmではアクロヨガの情報も発信されています!
https://www.instagram.com/taka_acro


あたらぼ海外ワーケーション応援インタビューについて

このインタビューは、新しい働き方LAB研究員制度第3期生の野田ミヤコさんをはじめ、海外ワーケーションに参加する研究員生の応援のため、ライター部で立ち上がった企画です。各ジャンルで活躍するライターが、海外ワーケーションを実践した研究員生へ、独自のテーマでインタビューし記事にしています。是非他の記事もご覧の上、海外ワーケーションのヒントや励みになると嬉しいです。