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#3|現代における「理想の結婚」と「矛盾」

こんにちは。リリです。

今日は、
前回ご紹介した参考動画について、
文章にまとめてみました。

できるだけ客観的な視点を
忘れないよう努力しましたが、

私の勝手な解釈も
多く入ってしまっていると思います。

ご了承いただける方のみ、
読み進めていただけると嬉しいです。

ーーーーーーー

現代の結婚のイメージ

現代の結婚のイメージとしては、
「”恋愛”によって”結婚”して家族をつくる」

があげられると思いますが、

実は、歴史的にみると、
結婚は、最初から恋愛結婚ではありませんでした。

世界的な背景

前近代まで(19世紀よりも前)の【結婚】では、
・集団を途絶えさせないこと、繁栄させること
・親族集団や同族集団を結びつけること

という「経済的要因」が最重要視され、
親や親族の承認が絶対に必要でした。

なぜ、経済的要因のみが重要視されたのかというと、
前近代では、身分は固定されており、
職業選択や宗教、思想の「自由」の概念がないため、
個人の心理的要因を考える必要がなかったのです。

自分が所属するべき集団や
自分の存在意義など、

現代では「悩み」としてあげられるトピックですが、
前近代では、

そもそも、「選択の自由」がないため、
「悩む」こともなかったのです。

よくも悪くも、、、ですよね。

それでは、
19世紀以降(近代)の【結婚】はというと、

19世紀にイギリスやフランスにおいて、
「社会的生活において個人の選択の自由」
増大したこともあり、

結婚についても、

【親が決める → 自分で決められる】

に変化していきました。

そのように、
結婚に対する自由が生まれたことにより、

自由に伴う自己責任として、
存在意義も自分で見つける必要がでてきました。

そうすることで、
・これでいいのかという不安や
・集団に属していない孤独を抱える人が多くなり、

自分を承認してくれる相手を
”自力で”見つけることが必要となります。

そのため、
近代社会の【結婚】では、
経済的効果だけでなく、
人生に対する不安の解消
(自分を承認してくれる相手を見つける)
という心理的要因も加わります。

近代結婚の要素のまとめ

ー経済的要因ー
・社会的身分
・生活水準の同一化
・子供を共同で育てる

ー心理的要因ー
・人生に対する不安の解消
・自分を承認してくれる相手を見つける

という感じです。

日本の場合

では、日本の場合はどうだったのかというと、
前近代での結婚では、
家の継続が第一の目的であり、
結婚は、家同士が取り決める。

という、スタイルでした。
世界的な前近代とあまり変わらないですね。

日本でも近代的結婚が普及し始めたのは、
戦後から高度経済成長期にかけてです。

近代的結婚の広がった背景としては、
大きく3つがあげられます。

①1955年からの高度経済成長に
 おける労働者のサラリーマン化

・家業ではなく、
 息子が経済的に自立することで
 親の影響力が低下

②若者が経済的自立(仕事)を求めて都市に移動

・生まれ育った地域社会の影響力の低下

③1995年、平成天皇と平成皇后の成婚

・日本で最も家柄の高い人が、
 親の反対を押し切り、
 自由に結婚相手を選択


このように、
自由な恋愛結婚が日本でも
戦後〜高度経済成長期にかけて広がりました。

前近代からつづく、
家同士の決定権が大きいと思われる
お見合い結婚でも、

戦後は、「断る自由」を許容し、

お見合い結婚であっても、

「自分が選んだ相手と結婚した」
という気持ちや、

「結婚には愛情形成が必要」
という意識が広がりました。

このように、

近代から、【結婚】に
・心理的要因と
 経済的要因が
 盛り込まれることとなったのです。

心理的要因とは、
・自分の存在を肯定してくれる人
・お互いに愛情を持ち、一生続く人であり、

経済的要因とは、
・結婚後の経済生活水準が期待する以上のものです。

という2つを、
同時に満たす相手が
【結婚】に求められるようになりました。

しかしながら、
実際には、

好きになった相手が、、、
・経済的に適した相手であるか
・一生涯に渡って愛情ある良好な関係が維持できるか

決して保証はないですよね。。。

しかしながら、
なんとなく、、、

理想とされる
結婚スタイルや配偶者の条件としては、

「理想の結婚スタイル」
・夫が仕事
・妻が家事育児をして
・豊かな生活を築くスタイル

「配偶者の選択基準」
・男性の場合:家事能力があり、自分より年下の女性
・女性:定職があり、自分より収入の高い男性

というものを感じている方も
多いのではないでしょうか。

これらは、
高度経済成長期につくられたスタイルで、

当時はそれが「理想」とされても
まだ比較的良かった時代といえます。

しかしながら、
現在でも、高度経済成長期の
理想の結婚スタイルと
配偶者の条件を当てはめようとすると、
とても難しくなります。

なぜならば、
経済的要因や心理的要因を支える環境が
大きく変化したからです。

経済的要因の変化

・1975年:高度経済成長期から低成長へ移行
・1990以降:非正規雇用が増加
→若者男性労働者が、アルバイトや派遣社員として働き続ける傾向が増える
・世界的なニューエコノミーにおける、雇用の不安定化
→収入の低い男性にとって、性別役割分業型家族を成立させられなくなる
→女性の労働市場への進出は増大したが、賃金格差がある

心理的要因の変化

・1969年代:離婚の自由化が進む
→結婚したからといって、
 自分を承認してくれる相手が
 一生確保できたということではなくなる

*結婚すれば、
「豊かな生活(経済的要因)」と
「親密な相手(心理的要因)」の
両方が手に入るとされてきましたが、、、、

同時に追求することが困難になりつつある。。。

ということなのです。

すでに、世界的な情勢として
結婚の経済的要因と
心理的要因が分離されたパターン

でてきていますよね。

(例)
・事実婚
→経済的にお互い自立し、
 パートナーに親密性のみ求めるという関係

いかがでしたでしょうか。

私の勝手な解釈と、
かいつまんでまとめたため、
抜け落ちているとこもあり恐縮です。

ぜひ、
興味のある方は、
動画の本編
じっくり見ていただければと思います。

【結婚】を考えることは、
私にとってとても難しく、
もやもやや悩みはつきませんが

これからも
そんな決めきれない自分の気持を含めて
考え続けていきたいと思います。

読んでいただきありがとうございます。

♡・コメントお願いします。

では、またね。


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