私の育ったところはお茶どころであり、家では緑茶を毎日飲むのが当たり前になっている。食後は必ず緑茶を飲む。急須や湯呑みはいつだって身近にあった。食後と言わず、10時、15時と少し時間ができると飲んでいる感じだ。特に私の家では父がコーヒーを飲めないこともあり、洋菓子にも緑茶であった。今思えば紅茶でも良かったはずだが。 時は流れて、私にも夫ができて、たまに実家に帰っている。夫は、私の実家に泊まった日の朝は大抵、膀胱が破裂しそうで目が覚めるといっている（例えです、もちろん）。 ま
暑いですね。なんとか生活しています、というのはちょっと適当なこと言ってしまっている感じで、暑さを避けられる生活に感謝しながら暮らしています。暑いですね。でも案外朝や日が沈んで数時間経ったあとは涼しく感じます。比較の問題でしょうか。でも涼しいと感じるのだからそれでいい気もします。私はワインを飲みながら食事、的な店で、アイスラテを紙のストローで飲んでいます。正く生きすぎじゃないかと少し思ったりもしていますがストローはそれが出てきたので受け身でして。電車に乗りいまはスマートフォンで
三連休の初日は雨の降る日だった。寒くて出かけるきにもなれず、前から気になっていた冷蔵庫や棚の上を拭いた。それからずっと使っていなかったバーミックスを箱からだして常に目に留まるところに置く。床を拭く。洗面台を拭く。たったこれだけでかなり気分が良くなった。 2日目、風は冷たいけど良い天気。蔵前に行ってみる。面白そうなお店がたくさんある、らしい。前に行ったことがある寝かせ玄米のお店で調味料などを買った。寒空の下、大勢の人がランチを求めて並んでいた。私はすぐ近くのラーメン屋さんで背脂
1. たった一回訪ねただけの中華料理屋に数年ぶりに入り席に座って注文をしたときに「お客さん、初めてじゃないでしょ」と店主に言われて高揚し、「覚えていてくれたんですか」と絵文字にしたら🥹こんな顔をして、生き別れた遠い親戚に会ったくらいの感じが自然と醸し出されてしまった時の様。2. やり手の店主でさえ引いてしまい「常連が頼むメニューを頼んだからね（あなたのことはシラナイヨ）」という感じで返されてはじめて気づいた結果。
私はいまモーニングセットを目掛けてカフェに来ている。朝から大盛況。お休みの日の方、仕事に行くだろう方、それぞれの違いがなんとなくバラバラの空気感を作り出している。それを店内に流れるボサノバが包み込む。それにしても、モーニング モーニング 君の朝だよ、という歌詞が印象に残る歌があった。急に思い出す。シンプルな言葉を重ねる潔さを感じる。類似の観点で前から気になっている曲はイエスタデイだ。音を連ねていくあの前奏を作曲している時に、いったいどこまで行けばいいのか迷いはなかったのか。天
私という人は こういうふうに生まれ育ち それ以上でもそれ以下でもないから そのままで 私はそのままでいて それでいい という人が 少なくていいので いてくれたら それが 幸せということではないか 偽って生きて それを気に入って集まってくれた人がいたとしたら その人に申し訳ない 通夜に参列したあとの食事会で ダウンを着て 楽しそうに 会計の内訳をきく母の姿が 私にそう思わせた
酸っぱいと苦いはそれぞれでは好きだ。酸っぱい×苦いが苦手である。 どんなに美味しくても酸味の強い珈琲は避けて通りたい。同じような理由でレモンティーである。なんで紅茶にレモンをいれるのか。こうやって書いているだけでも苦い酸っぱいのが口の中に広がるようだ。 酸っぱい×甘い、いいなー。 酸っぱい×しょっぱいも想像がつく。酸っぱいと辛いも想定内。 苦い×甘い。なんかいいよとても。最高。苦い×しょっぱいはどうかなとも思うが想定内。苦い×辛いも大人だからありだ。想像できる。 甘い×辛
部活から帰ったらいつもはらぺこで、そんな我々におばあちゃんは、おかかのおにぎりを作ってくれた。夕飯前だったから、小さく握ってあって、いくつでも食べられそうで、おばあちゃんの手の大きさだったのかもしれない。
忙しかった母なのに。夕飯はいつだって手作りだった。中でも餃子はすごかった。餡を作って包んで焼いて。 だから、いつだって焦げていて、差し水が多すぎて、焼き餃子水餃子みたいだった。大好きだった。 今、忙しくなくなった母のつくる餃子は、上手に出来すぎていて、なんだかよそよそしい。
奥さん、聞いてくださいますか。今朝しみじみ夫に言われたんです。「やっと慣れてきたよ」と。 わたくし驚きました。急にそんなことを夫が言い出して、今旅行中ですが何か私ったらしでかしたのかしら？なんて家から宿までの事柄を思い返したり。すみません、長くなりましたが、何に慣れたかって、私が会話しながら指を指す方向が不可思議で実際の方向と全く違うらしいんです。私は、昨晩行ったレストラン、宿の隣にあるのですが、私の頭の中ではレストランは頭の中の左側にあるんですね。私がどんな方向を向いてよ
すっかり在宅勤務になっているが、まだ会社に通っていたころは昼休みに同僚と食事に出掛けるのが楽しみの一つだった。昼休みというのは世知辛く、始まったとたんに終わりに近づいていく。まあ、なんでもそういうことなのだが。 会社の近くに気に入っているラーメン屋があって、時々そこに行った。カウンターと2人掛けの席が一つという小さな店だった。同僚とは仲が良く、大体4人くらいで出かけていた。店の暖簾をくぐると2人ほど先客がいたので、私たちが店に入るとカウンターはあっという間に満席になった。こ
街を歩いているとき気が休まらないことがある。 先日、前を歩いている人のバックパックのファスナーが15㎝くらい開いているのに気づいた。中に入っているモノの重さでさらに開いてしまうのではないかと気になって、思い切って信号待ちした時に伝えた。にっこりとおじきをしてくださったので、ああよかったと思った。進行方向が一緒で歩き出すも、やはり開いたままだ。それでふと、もしかして閉まらないのではないかという思いが浮かんできた。しばらく歩くといたたまれなくなってしまったのかバックパックを前に
曇り空だったからというよくわからない理由をつけて電鍋で蒸しケーキをつくった。家にあった材料の米粉、きび砂糖、卵、水、豆乳ヨーグルト、ごま油、ベーキングパウダーを使って。 我が家の電鍋。蒸篭はなし。 今度中華街で買おう。 蒸すこと10数分。膨らんだ蒸しケーキを電鍋からだして一息ついてもらう。 素朴な味で満足。しかしお菓子には砂糖をたくさん入れるのだなあとあらためて実感。計量のとき分量どおりが怖くなってしまい、きび砂糖の量をレシピの三分の一くらいにしてアガべシロップを少し足
ロンドンを旅した時だ。タイトルみたいなことを直接言われたわけではないけれど、二度そんなふうに言われたのだと感じた事があった。 一度目。バンク駅で地下鉄を降り、金融街を歩いていた。教会の前を通ると、ちょうどこれからパイプオルガンの演奏が始まるところだったので聴いてみたくなって教会に入った。入り口で、この教会この空間を守っているのだと言わんばかりの年配の男性に、「パイプオルガンの演奏を聴きたい」と告げた。その男性は「この演奏は１時間ほどだが、それでも聴くのか」と尋ねてきた。「は
旅先で同じ日に二軒の珈琲屋に入った。 どちらも10人座れない。そしてどちらも珈琲と一緒にお願いしたものも非常に美味しい。どちらも席につけない客が外で待っている。察しの良い客が自分の器が空くとすっと席を立って会計し出て行く。私もそれに従った。どちらもゆったりとした空気が漂っているのに。 つまり、落ち着かなかったのだ。 どちらも。 名店での矛盾。 客が勝手に作ったルールのせいで。
遠くに出かけなかったからか何かと料理をする週末だ。土曜日。朝食は最近お餅と具沢山の味噌汁と卵という形に落ち着いている。お昼ごはんは、生姜とニンニクで香りをつけた油で手羽元を焼き、きび砂糖、醤油、黒酢、水で煮込み、しばらくしたらさらにゆで卵を入れて煮込む料理に。煮込んでいる間に電鍋でブロッコリーを蒸して出来上がりの脇に添える。夕ごはんは、鶏が続くが、胸肉と蕪をニンニクで焼いて強めの塩とブラックペッパーで味付けを。それからインカのめざめというジャガイモが手に入ったので電鍋で蒸す。
