【選書】Webアプリの利用規約とプライバシーポリシーの書き方
最近、コードスニペット検索Webアプリ「Code-lets」を個人開発しました。
公開するために利用規約とプライバシーポリシーを考えたのですが、以下の本が参考になったので、重要だと思ったところを共有します。
良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方 【改訂第3版】 単行本(ソフトカバー) – 2024/2/24
利用規約について
利用規約を作る理由:クレーム対応の際の話し合いの土俵
何か障害・トラブルが発生しクレームになった時にサポート対応担当者の唯一の防具となるのが利用規約である。
利用規約に含めるべき項目
利用規約には以下のような項目を含めた方が良いそうです。
本に具体的な書き方も書いてあるので、気になる方はぜひ読んでみてください。
営業資料などの文言よりも利用規約が優先されること
営業資料と利用規約の内容に、万が一ずれがあった場合に備える。
禁止事項
活躍頻度が高いため、重要な項目。
ユーザー対応の工数削減のために禁止事項は有用である。好ましくないユーザーの行動をあまり労力をかけずに排除したり是正することが可能になる。
保守作業などでサービスを停止できること
ユーザーの登録を抹消できること
事業者がいつでもサービスを終了できること
保証範囲や金額の上限
利用規約に理不尽な条項があっても、消費者契約法によって多くが無効となり、ユーザーが守られる。そのため、「当社はユーザーが本サービスを利用して生じた損害に関し一切の責任を負いません」などではなく、どこまでを保証するのか明示する必要がある。
ユーザーが事業者の秘密情報を開示しないこと
利用規約の変更手順
問い合わせ方法
電話などではなくメールのような効率的な方法を指定する。
ユーザのアカウントは譲渡できないこと
事業譲渡するとき、ユーザ登録情報なども譲渡できること
事業譲渡のしやすさが売却価格に影響する。
準拠法は日本法とする
海外ユーザーの法律ではこの利用規約が有効性が下がるため、どの国の法律を適用するのか明示する。
東京地方裁判所を指定する
万が一裁判になったとき、移動コストがかからないようにするため。
所感
利用規約はあまり作ったことがなかったので、色々気づきがありました。
利用規約に含める項目は、運営開始前に見落とすと取り返しのつかないものが結構あるかなと思いました。
また、システムで要件を満たそうとすると労力がかかってしまうような部分は、「保守作業などでサービスを停止できる」など利用規約で運営方法を定めてしまうことで回避できそうです。
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