見出し画像

ジャンボフェリー「あおい」に乗ろう!(3) 6つの魅力後編

「あおい」の魅力 4.おいしい!

うどん

ジャンボフェリー「あおい」には軽食・カフェコーナー「ふねピッピ」があります。香川県ゆかりの船ですから、食事メニューはもちろんうどん中心。「ピッピ」とは讃岐ことばでうどんのことだそうです。

一番のお勧めは「さぬきレモンうどん」。レモンスライス5枚を花弁状に並べて、真ん中にオリーブの実をひとつ置いたかけうどん。

ジャンボフェリー名物

え?と驚かれるかもしれませんが、レモンの甘酸っぱさとだし(おつゆ)を支えるイリコのうまみが面白いハーモニーをもたらします。醤油メインの関東の濃いおつゆではこうはいかないでしょう。香川県に上陸してからでは味わえない、まさに「ここだけの味」。

麺はさすがにその場で手打ちではありませんがコシはしっかりあります。すするもよしかむもよし。

説明によればジャンボフェリー社長(山神正義氏)が栽培しているレモンを使っているとか。私が乗船した時は寒い季節で温かいうどんのみでしたが、暑くなってきて冷やしも始めたと聞きました。

公式さんが動画で紹介しています。

小豆島マルキン醤油を使った煎餅を乗せた「島うどん」も人気があるようです。私はいただいていないので伝聞形です。上はパリパリ、下はしっとりだとか。あくまで私の想像ですが、船内は火気が使えず天ぷら系を出せないのでその代わりと解釈しています。香川県内でうどん店に行ってから乗ると船内のうどんにまでは食指が文字通り動きづらくなりますが、次回はキーマカレーのうどんをいただいてみたいです。

食券販売機は現金のほかクレジットカード、各種電子マネーに対応しています。

価格は2023年2月時点のものです

ジェラート

デザートは少し奮発になりますが、小豆島産のジェラートがあります。2味セット。うどんと同時に食券を出すとジェラートから先に用意されてしまい、溶けないかと気にしながらうどんをすするはめになるので、うどんを食べた後で改めてジェラートの食券を買うほうが賢いです。

コーヒー

券売機の隣にはコーヒーサーバーがあります。1杯100円。コーヒーはプレミアゾーンのカフェラウンジ「こまめ」でも飲めます。(個人的には日本茶をリクエストしたいです)

「うどん優先」「禁麺」


イートインスペースは「うどん優先」。空いていれば乗船前に自主調達した食料をいただいても構いませんが、混雑している際は常識的な判断をお願いします。3階には冷凍食品の販売機があり、それを温める電子レンジも置かれていますが、さすがによそで買った食料を温めるのは気が引けます。

対してロビーのソファーや客室内は「うどん持ち込み禁止」。”禁麺”のピクトグラムは話題になりました。もちろん、こぼしてあたりを汚さないため。静かとはいっても船内です。予期せぬ揺れもあり得ます。「新船」の冠が取れてもきれいでいられるよう、どうか守ってあげてください。

No udon allowed…udonはもはや国際語?

ジェラートや飲み物を外のデッキに持っていっていただくことはOKです。

「あおい」には他にも面白いデザインのピクトグラムが随所に掲示されていて、それを見るのも楽しみのひとつです。

足湯!

「あおい」の魅力 5.手ごろ!

ジャンボフェリーの神戸~高松航路は約120kmと推定されます。(Googleマップ検索による概算。正確な数値は調べられませんでした。)この距離を神戸~高松直行便は4時間15分、小豆島寄港便は4時間40分~45分で航行します。

この数字を見て、年輩の方ならばかつて国鉄青森駅~函館駅間を航行していた青函航路(連絡船)を思い出されるかもしれません。(約113km、3時間50分)すなわちジャンボフェリーは中距離航路で、昼間の旅にも夜の宿代わりの旅にも使えます。座席も昔ながらの広間タイプから、椅子、個室とバラエティ豊か。「船の旅をしてみたい」と思い立ってすぐに乗れる、それがジャンボフェリー「あおい」です。

さらに、Web予約では変更やキャンセルに手数料が一切かかりません。これは本当にありがたいです。お天気は予約できませんから、直前になって天気が荒れそうな予報が出てスケジュールを変更せざるを得なくなり、なおかつ当日運休・欠航せず、手数料がまるまる損になるケースにこれまで幾度も遭遇しました。ジャンボフェリーは現場で働くスタッフもとても感じがよく、親切な会社です。ここは声を大にして強調します。

「あおい」の魅力 6.安い!

ジャンボフェリーは関西と四国を結ぶ公共交通機関として運賃が最も安価ということでも知られています。それを選択理由にする乗客も少なくありません。2023年5月現在Web予約で、神戸~高松間徒歩旅客片道1,890円。(平日昼間便価格。平日深夜便と土休日昼間便は2,390円、土休日深夜便は2,890円)関東からの場合でも神戸三宮までの交通機関を工夫すればかなり安くあげられます。

「あおい」は自由席スペースが少なくプレミア席中心の構成ですが、広間タイプの「のびのび席」500円からプレミアゾーンの施設が使えます。鉄道のグリーン車や個室寝台のようにより多くのお金を出して良い部屋を取ることもできます。繁忙期でなければ人気列車の指定席争奪戦のように神経をすり減らすこともなく、楽に予約できます。鉄道業界が諸般の事情でやむなく放棄しつつある「移動を楽しむ旅」が可能です。

次回からは具体的な乗船方法、さらに通常ダイヤで「あおい」が就航している便ごとの情報を紹介します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?