VHに聴く曲5選
(V) ヴァイオリンの音色が (H) 欲しいときに聴く曲。あるいは、(V) ヴァイオリン/ストリングスが有名な (H) 非クラシックの曲。
ぼくがプログレを聴き始めた50年前、ロックとクラシックの融合をいちばん印象付けてくれたのがストリングスでした。シンセでその音質が再現可能になったときは、これぞ求めていた音だ、と跳びあがりました。以来、ヴァイオリン・フリークに。ヴァイオリン (チェロもビオラも) の音色を耳にするだけで、琴線の感度がビンビン上がります。同時に、その曲の印象も数段アップ。そのフリークが選んだ 5曲、お楽しみください。
☆Cadenza☆
Title Cadenza
Artist New Trolls
Album 「Concerto Grosso Per 1」1971
Comment ストリングスを浴びるならやはり「コン・グロ」。「Bacalov 三部作」で紹介済みですが、しつこく再プッシュです。それだけ、ぼくらの世代には思い入れの強いクラシック × ロックの名盤。第二楽章 Adagio と悩みましたが、ソロが全面に出た本曲を。
☆Kabal☆
Title Kabal
Artist Didier Lockwood
Album 「Kawana」1976
Comment Didier Lockwood は Magma や Zao で活躍したジャズ・フュージョン系のヴァイオリニスト。Francois Cahen との相性は抜群です。彼の師匠筋に当たるのが ↓ の Jean = Luc Ponty ですね。エレクトリック・ヴァイオリンを手にした背景も、Ponty の影響です。
☆L'Auberge Du Sanglier☆
Title L'Auberge Du Sanglier
Artist Caravan
Album 「For Girls Who Grow Plump In The Night 」1973
Comment キャラバンの私的ベストがコレ。イントロから G. Richardson のヴァイオリン&ヴィオラが躍動します。彼は Caravan 脱退後 Penguin Cafe Orchestra にも参加。この曲のストリングスも、オーケストレーションも、シンフォニック・ロックの雛形でしょう。
☆Rhythms Of Hope☆
Title Rhythms Of Hope
Artist Jean = Luc Ponty
Album 「Mystical Adventures」1982
Comment クロスオーバー ~ プログレ界隈における大御所ヴァイオリニストといえば、やはりこの人。Frank Zappa、Mahavishunu Orchestra、Serge Gainsbourg、Elton John、Al Di Meola、Return To Forever、Jon Anderson、etc、参加/共演したトップ・アーティストは数知れず。
☆Allegretto☆
Title Allegretto
Arrtist Eva Slongo
Albim 「Souffle」2022
Comment スイス生まれの Eva Slongo は、クラシックからジャズまでこなす新世代ヴァイオリニスト。ジャズ・ヴァイオリンの薫陶を受けたのが ↑ の D.Lockwood です。Ponty → Lockwood → Slongo、と繋がる師弟関係は超一流の系譜ですね。おまけにヴォーカルまでこなす彼女は、さしずめ正統派の Iva Bittova といったところ。そうだ、「Bittova vs Slongo 20」というプレイリストは面白そう。アイデア一丁あがり。
最初は Darryl Way をエントリーしようと考えたのですが、「CTに聴く曲 5選」で一度紹介したため、New Trolls に差し替えました。一応 Secret Garden の Fionnuala Sherry も候補には挙げました。しかし、御題に「非クラシックの曲」と謳っていることもあり、今回はご遠慮いただく形に。すでにお気づきの読者もいるでしょうが、この「XXに聴く曲 5選」は「1アーティスト=1曲」の大原則でエントリーしています。
それでは、また。
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