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プログレ中心にロックを聴き続けて50年。Spotify の自作プレイリストにまつわるあ…

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プログレ中心にロックを聴き続けて50年。Spotify の自作プレイリストにまつわるあれこれを縦糸に、ぼちぼち、ゆる~く、書いています。おそらく横糸は、終活に資するあれこれ、になりそうです。口癖は「眠いよ、もう疲れたよ、パトラッシュ」。よろしくお願いします。

マガジン

  • 私薦「XXに聴く曲5選」

    「シチュエーションXX」別におすすめの5曲を挙げています。XXはいわゆる「DAI語」です。

  • 音楽エッセイ「終活雑記」

    人生のおもいでを当時の音楽に絡めてまとめています。音楽に導かれた「終活雑記」です。

  • Spotify「PLAYLIST 20」

    Spotify で公開している「自作プレイリスト」の解説です。愛聴対象を採りあげています。

最近の記事

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Spotify「Under Byen 20」

ポストロックで好きなバンドを挙げろ、と言われれば、必ずベスト3に入るのが Under Byen です。1999年にデビューしたデンマークの大所帯で、原語では【オナ・ビューエン】と発音します。他の 2バンド (ポストロックの愛聴対象)、Maybeshewill、Sigur Ros、については、すでに note で紹介済みですよね。いや、ぼくのなかではずっと収まりの悪い隙間風が吹いていて、その理由がまさに Under Byen の欠如/未紹介だったのです。 というのも、彼らの3

    • 【新着】LKに聴く曲5選

      (L) Love letters/ラブレターを (K) 書くときに聴く曲。あるいは、(L) ラブレターを投函する (K) 気持ちに通じる曲。 布施琳太郎「ラブレターの書き方」によると、ラブレターは「二人であることの孤独」を、すべてが繋がれた情報化社会において言説化しうる新しいコミュニケーションの形態、だそうです。難しいことは分かりませんが、他人様に見られたら、耳の付け根まで真っ赤になるほど恥ずかしい「二人だけの言葉」なら、ぼくにも得心できます。その実体験の有る無しは、きっ

      • 外伝「15歳の転校生」

        いきなりですが、↓ 二編の動画をご覧ください。音源を聴いて頂くためではありません。そうではなく、拙稿「15歳の転校生」に登場する、K内さん、T家さん、をそれぞれイメージしやすいように。要は、二人によく似た当時の芸能人 (そっくりさん) ですね。 K内さんは、藤谷美和子、に似ていました。「不思議ちゃんキャラ」ではありませんが、顔の造作がそのままでした。一方のT家さんは、コマネチの雰囲気を持つ、西洋風の面立ちでした。コマネチ以外にも、アニセー・アルビナ、ナスターシャ・キンスキー

        • HKに聴く曲5選

          (H) 変拍子が (K) 恋しいときに聴く曲。あるいは、(H) 変拍子が (K) 癖になりそうな名曲/迷曲。 プログレ・ファンならずとも、変拍子って癖になりますよね。ひとたび変拍子の虜になると、どんどん過激さを求めてしまいます。物足りなくなるのです。昨日までの驚愕なリズムが、今日は当たり前になり、明日はさらに複雑怪奇に更新。70年代には斬新だった変拍子が、現在ではごくフツーの「サウンド意匠」に思えたりもします。ということで、病みつきになる、ぼくの記憶に染みこんだ 5曲をどう

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        Spotify「Under Byen 20」

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        • 私薦「XXに聴く曲5選」
          39本
        • 音楽エッセイ「終活雑記」
          33本
        • Spotify「PLAYLIST 20」
          37本

        記事

          Spotify「Linkin Park 20」

          世代交代の当事者になるのは、立場によって嬉しかったり悲しかったりするものです。ただ、絶対的に嬉しいのは、自分の子供によって乗り越えられる場合。ぼくにとって Linkin Park は、ロックの世代交代を知らしめてくれた存在であり、子供の成長を教えてくれたバンドです。かけがえのない。 あれは、2004年だったでしょうか。家族そろって夕食を取っていたテーブルの中央に、次女が突然CDプレイヤーをドンッと置いたのは。「な、これ聴いて!」。スピーカーから飛びだしてきたのは、ヘヴィなギ

          Spotify「Linkin Park 20」

          15歳の転校生

          ぼくが通った公立中学校の裏手に、警察学校がありました。文字どおりブロック塀を一枚隔てるだけで、授業中でさえ、隣接する運動場から警笛や号令が聞こえてきました。1976年 (中3) の春先、ぼくはその警察学校に住む女子生徒と親しくなります。ただ、当時のぼくは警察学校イコール「転校生が住むところ」といった認識しかなく、なぜか自分から距離を置いていたような気がします。 警察学校の住人 警察学校イコール転校生、の認識は、小5時の同級生K村くんから学んだことです。いつも明朗快活で、ク

          15歳の転校生

          USに聴く曲5選

          (U) Unbelievable に歌がうまい (S)シンガーを思うときに聴く曲。あるいは、(U) 歌うことが (S) 衝撃的に際立っている曲。 今回は率直に、歌がうまいなあ、と思うシンガー/歌手の曲です。以前「ボツ原稿」のなかで、「ぼくの歴代歌姫」という記事をボツにする代わりにネタ帳として使う、みたいなことを述べましたが、そのネタ帳からの、いわば小出しですね (男性シンガーも加えましたが)。第一弾はストレートに、歌がうまい、です。この先も「クセが強い」とか「哀しい気分」

          USに聴く曲5選

          Spotify「Kayak 20」

          ぼくらの世代でオランダのプログレといえば、まず思い浮かべるのは Focus でした。ギタリスト Jan Akkerman がことのほか人気で、「ミュージック・ライフ」誌の部門別人気投票でもけっこう上位に入っていました。Ritchie Blackmore、Jimmy Page、Eric Clapton、等々と並んで (ギターがロックの中心であることを疑わない、古き良き時代)。この Focus の後続として期待されたのが、しかし国際的にイマイチだったのが、Kayak です。 K

          Spotify「Kayak 20」

          IAに聴く曲5選

          (I) 印象的なバーで (A) アルコールを嗜むときに聴く曲。あるいは、バーにピッタリの (I) impressive & (A) alcoholic な曲。 バーで飲むときにBGMは欠かせません。その店の雰囲気も流れるBGMによって左右されるので、経営サイドもけっこう気を遣うそうです。もちろん、お客様同士の会話のマスキング効果としても必要ですね。バーテンダーがお酒のトリビアだけではなく、音楽のそれを囁いてくれるようなお店なら、絶対にリピート確定でしょう。もう何年もバ―なん

          IAに聴く曲5選

          有線リクエスト

          キャサベルの扉を開けると、呼び鈴とともに必ずブルーマウンテンが香り立ちます。こんなふうに書くと、いかにも豆の違いを嗅ぎ分けられるツウみたいですが、全然そうではなく、店にはブルーマウンテンしか置いていなかったのです。実際の注文は、ブレンド or アメリカン、で賄われました。「もしキリマンジャロを注文されたら?」と訊くと、「ごめんね~、いま切らしてるの~、へへ」そう言ってママは舌を出しました。甘えた口調はキュートこのうえなく、たぶん8割がたはそれで納得したでしょう。残り2割「じゃ

          有線リクエスト

          KCに聴く曲5選

          (K) King Crimson 的サウンドを (C) キャッチするときに聴く曲。あるいは、(K) King (C) Crimson の影響が感じられる曲。 今回の御題は、そのものズバリですね。クリムゾン・フリークのための企画です。後世に絶大な影響を与えた King Crimson ですが、多くの音楽リスナーが「初期クリムゾンっぽい」とか「ヌーボーメタル期のクリムゾンのギターだ」とか、当たり前のように比喩を用いるとき、リスナー同士のあいだには暗黙の了解があります。でも、これ

          KCに聴く曲5選

          Spotify「Shai Maestro 20」

          ECMは、ジャズ・ファンにお馴染みの名門レーベルです。ジャケットの美しさもさることながら、そのスローガンが必要十分的にサウンドの特徴を表しています。曰く「沈黙の次に美しいサウンド」。ぼくみたいなジャズの邪道は、ECMとの邂逅も80年代の Steve Reich や Arvo Part の現代音楽のほうが早かったりするのですが、ジャズのなかでもエレクトリック・ジャズやフュージョンに親しんできた経緯もあり、ECMがちょうどイイ感じにフィットします。誤解を恐れずに言うと (逆説的で

          Spotify「Shai Maestro 20」

          Spotify「Avishai Cohen 20」

          これまでご紹介してきたプレイリストは、ほぼすべてが過去の歴史的なアーティスト音源です。ぼくの終活を兼ねる以上、いきおいそうなってしまうのですが、今回は例外的に/未来志向で、文字通りカレントの日常でぼくが嵌っているプレイリストをアップしましょう。そのひとつが Avishai Cohen。いわゆるイスラエル・ジャズを代表するキーマンであり、稀代のベーシスト (コントラバス奏者) です。 Avishai Cohen との出会いは遅く、まだ15年ほどしか経っていません。というより、

          Spotify「Avishai Cohen 20」

          QAに聴く曲5選

          (Q) QOLを (A) 上げたいときに聴く曲。あるいは、(Q) QOLを (A) 圧倒的に意識した曲。 昨今の言葉で、QOL (Quality Of Life) ほど重要度の増したものはないかもしれません。それほど、現代社会で生きるデフォルト状態が辛い/苦しい、という議論にも、大いに理があるように思います。ちょっと調べると、QOLに必要なのは、食生活の充実、良質な睡眠、健康、趣味と生きがい、自然とのふれあい、人間関係、etc。もちろん「音楽」も含まれていますよね。ぼくが選

          QAに聴く曲5選

          Spotifyまとめ2023

          雑感記事の投稿は、これで三本目になるでしょうか。ちょうどいま12000文字の「大作」を脱稿したところで、デキの如何は問わず、ひとまず「やりきった感」に酔いしれています。ここから数週間は寝かせ、読み直し、投稿に値するかどうか検討しますが、それでGOサインが出たとしても、最速で 5月下旬のアップ。中途半端な下書も含めれば、一応、半年先まで投稿予定は埋まっています (2023.12.12.現在)。 こういうポッカリ空いた時間に、気儘になにか書きたいなあ、と考えるときの自分自身が好

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          2023下半期レビュー

          新年を迎えましたが、2023年にリリースされたアルバムから是非ご紹介したいものを挙げていきます。ジャンルを問わず、「大御所」がキーワードになった下半期。もろもろ隔世の感ですね。例によって、本稿をアップするまでに約一ヶ月のタイムラグがあります (2023.12.10.現在)。 Medasin フォロワーの紹介記事で知った Medasin、ぼくが新譜を聴いたのは初夏 7月で、これが初 Medasin でした。2018年のデビュー作「Irene」も遡って聴きました。凄い才能です

          2023下半期レビュー