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おやさまたより

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私の信仰する天理教の二度にわたる修養科の体験をエッセイにしました。
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#親神

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私の天理教修養科ものがたり   パート3

 天理教本部は奈良の北部、山の辺の道に沿う所にあり古くから豊かな営みを重ねてきた土地柄にあります。立教当時は庄屋敷と言われ「おやさま」中山みきさんは富農の家の一主婦でした。

 「足達金持ち 善兵衛さん地持ち」とも言われ雇人もいるような家に14歳で嫁がれましたが、幼いころから信心深く結婚するより浄土に憧れ念仏三昧の女性だったようです。それでも一家の大黒柱

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私の天理教修養科ものがたり  パート7

 修養科棟の教室は昔懐かしい雰囲気のする部屋でした。机も椅子も二人用の長いもので、特に椅子は畳表が敷いてあり休憩の時などは横になる人もいました。
 別席の時も同じ椅子で背凭れがないので、居眠りしてひっくり返りそうになることもありました。

 その教室に集まっている人も話に聞いていた通り、若い人もいれば年老いた人もいて雑多な夜間中学のような雰囲気でした。男女

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私の天理教修養科ものがたり  パート8

 修養科で最初に苦痛を感じたのはやはり朝の早いことでした。聞いてはいたしそれなりの覚悟はあったのですが、慣れない習慣にはしばらく戸惑いました。
 修養科の一日は洗顔などの支度と整えると朝の挨拶を済ませて、修養科生全員で列になって歩いて詰所から本部神殿に朝勤めに参拝することから始まりました。先頭の人が拍子木を叩くのに合わせてみ神楽歌を唱和して行きました。
 

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