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ブーメラン発言道【毎週ショートショートnote】

東海中央銀行の半沢は、銀座支店融資部長から、愛知県の三河支店の副支店長に左遷された。


「半沢さん、どうしてあなたみたいなエリートが、こんな片田舎の支店に、あっ、失礼いたしました」

吉良きら支店長、実は浅野銀座支店長の紹介で融資した大石スチールの5億が焦げついて、融資部長の私が責任を取らされたのです」

「浅野支店長は何やらよくない噂を耳にします。たぶん大石もグルで半沢さんがはめられたんだと思います。ここは私に任せてください」

半年後

吉良支店長は、浅野と大石の悪だくみを暴き、浅野と大石は横領罪で逮捕された。半沢は銀座支店長として栄転することになった。

「吉良支店長、あなたは一体何者なんですか?」

「実は、私の祖先は320年前、浅野や大石たちの先祖によって殺されました。その敵討ちの機会をずっと待っていたのです。
やられたらやり返す。これが吉良家の家訓であり流儀で、ブーメラン発言道です」

半沢は何やら、複雑な心境であった。

410文字

※ この作品はフィクションです。登場する人物団体は架空のもので、実在するものと一切関係ありません。


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