告白雨雲【毎週ショートショートnote】
横浜市内某公立高校 放課後 体育館裏
僕は今から同じクラスの学級委員の雨雲に告ろうとしている。雨雲の本名は雨宮 雲雀というのだが、みんなからはあだ名で雨雲と呼ばれていた。
雨雲は成績トップ、スポーツ万能、男子からの人気No1で、何人かが告白したが、みんな撃沈されてきた。
男子の中では、この挑戦を告白雨雲と呼んで、一体誰が雨雲を射止めるのか注目されていた。
…
雨雲がやってきた。
僕は人生最大の勇気を振り絞って言った。
「僕と付き合ってください!」
…
学校近くの喫茶店「キャッツアイ」
カランコロン
「いらっしゃい、あら今日は一人?」
大学生バイトの瞳さんが僕に声をかけた。
僕は「強めの酒を」と言いながらカウンター席に腰をおろした。
「何カッコつけてんのよ高校生のガキが」
と言いながら、いつものジンジャーエールを置いた。
「あら、濡れてるじゃない、雨にでも降られたの?」
「フラれた、容赦なしの厳しい雨雲だった」
『本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です』
410文字
たらはかにさんの企画に参加させていただきます。
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