若手社員の離職を考えてみる
こんにちは、しがサラです。
人事の仕事をしていると、社員の離職率という話題は割とセンシティブです。
よくあるのは、経営層の人たちがそこに危機感をもって離職防止対策を講じろ!と人事に指示を出します。
私も、それを食らった経験があります。
本日は特に若手社員の離職について考えてみます。
何故辞めるのか?
では、最も肝心なポイントである「何故辞めるのか?」という理由を考えてみることにします。
人事が辞める直前に聞き取りをしますが、辞める社員は本当に思っていることなんか、普通は話しません。
1番信用している同期や先輩にだけ打ち明けるのではないでしょうか。
私も辞めるときはそうでした、、
この理由をしっかりと捉えること、これが若手社員の離職防止対策に繋がります。
そして、意外と多い理由は、なんとなくであったり、ちょっと上司と話がこじれたり、嫌な先輩がいるなど、些細なことが多かったりするのも事実です。
そのきっかけは、軽い事故みたいなものです。
では会社として、それを防ぐことは正しいことでしょうか?
私は個人的に相談や報告してくれた後輩がいましたが、引き止めるということをやったことはありません。
そもそも、他人の人生にそんなに責任を持てないからです。
会社として、若手社員の離職について向き合うべき姿を解説していきます。
離職ではなく理由を深掘りする
どうしても、離職対策の企画を考えるときは
離職=悪である
という認識からスタートしてしまいます。
なので、離職率を下げることに特化した施策を考えてしまいがちです。
しかし、ポイントは別にあります。
それは、離職理由を分解すること。
私が経験した離職理由は、
・やりたい仕事と現在の仕事のギャップ
という理由が半数以上でした。
これは要するに「理想のキャリアを叶えることが出来ていない状態」です。
ここがスタート地点になります。
①理想のキャリアを叶えれない原因は?
②人事制度や異動制度はどうなってる?
③どうしたら自主的なキャリアを実現できる?
④クリアするための障壁や抵抗勢力は?
⑤自主的なキャリアを望まない人へのアプローチは?
このような手順で企画を考えていきます。
これらのすべての問いがクリアになれば、「若手社員の離職対策」の立派な人事企画の完成です。
手段に正解はない
少し、若手社員の離職からは脱線しますが、合わせて気を付けておきたいポイントも紹介します。
よくありがちなのは、問題や課題に対する裏表を手段として設定してしまうこと。
例えば、
【問題点:管理職のマネジメント不足】
という事実があったとします。
それに対して、
【打ち手:マネジメント研修の開催】
このような手段を取りがちです。
問題点と解決策は裏表ではありません。
問題の深掘りと分析をする必要があります。
そして、それらは通常1つの問題ではなく、複数の現状が折り重なり「マネジメント不足」となってしまいます。
若手社員の離職に対しても、組織の現状把握をする分析のために時間を割き、最も力点を置くべきです。
少子高齢化が進む中で、若手社員の労働力は非常に重要で、今後も新卒採用は取り合いになっていくでしょう。
そのような中で、いかに若手社員にとって魅力的な会社となるのか。
それは離職理由を分析することに他なりません。
ぜひ、人事担当者の方は参考にしてみてください。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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