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ジブリ美術館はやっぱり楽しい

先日、久しぶりにジブリ美術館に行って来ました。
今回で3度目ですが、前回はまだムスメが幼稚園の時。10年ぐらい前なので、いい感じに細かいところは忘れていて、新鮮な気持ちで楽しめました(笑)


 大きなトトロが出迎える
ニセ物の受付


日時指定の予約制で、指定時間から1時間以内に入館すればいいのですが、やっぱり皆さん、少しでも早く入りたいと思うのか、入場時間の開始頃は長蛇の列ができていました。
少しずらすと、スムーズに入れるんだろうなぁ。でも、待てない(笑)

右端が入り口です


今回、久〜しぶりに来たのは他でもない。これですよ、これ。

懐かし〜い
 ジブリ美術館HPより 


私が小学生の時、どのアニメよりもはまって観ていたのがコナンでした。
当時は録画もできないので、うっかり見逃したら即アウト。もう必死でした(笑)

個性的なキャラクター。毎回ハラハラドキドキの冒険に、ナンセンスな笑い。SF的な要素。
もう何もかもがドンピシャで、私の好みでした。
もちろん当時は、まだ宮崎監督の存在も知らず、ただもう面白くて夢中で観ていたのですが。

展示の中でも、レプリカの数々を見るのが楽しかったです。
特に気に入ったのは、のこされ島。
部屋の中まで覗けるようになっていて、干してある魚まで忠実に再現。
アニメで見ていた世界が立体化され、目の前にそのままあることに感心しながら、しばらく眺めてしまいました。


常設展示の方も、仕事場が再現されていたり、アニメーションができるまでの過程を知ることができたり。
ところ狭しと貴重なイラストや絵コンテが張り巡らされ、見るものがたくさんありすぎて、目があちこちキョロキョロ状態でした。

残念ながら館内は写真NGなので、絵はがきを思い出買い。

ちょっと乙女入ってる(笑)
「もの語る所」花の演出部
画・吉田昇


実際は、もっと雑然とした感じです。
あちこちにあるタバコの吸殻と、大量のチビた鉛筆が印象的でした。
素晴らしい作品の数々を生み出すまでの、地道な果てしない苦労と熱意が垣間見えます。


外に出たとたん、反動でやたら写真を撮りまくる私(笑)

この色使い!

ドアごとに違うデザインの
ステンドグラスを見るのも楽しい


お昼を食べに
カフェ「麦わら帽子」へ


タイル使いの手洗い場も
可愛し


ちゃんと踏み台があって、小さいヒトたちへの気づかいを感じました。
もう一つ、ジブリらしさを感じたのが、カフェの入口にあった、これ。

「OPEN」でも「営業中」でもなく
「どうぞ」。
なんか、いいなぁ…

この日選んだのは、“くいしんぼうのカツサンド”と“麦こがしのラテ”。
カツサンドは、ボリュームがあって満足感があります。ラテは、懐かしい感じがする優しい甘さ。どちらも、美味しかったなぁ。
飾られていたメニューのサンプルが、フェルトで作られていたのも、ジブリのおもてなし心を感じました。

記念に持ち帰った旗
ポニョの顔!(笑)
 

旗が刺さっているだけで、なんだか嬉しくなるのは、お子さまランチの名残でしょうか。

ちなみに、台紙にしたのはショップ「マンマユート」の袋です。
HPによると、マンマユートは
ご存知「紅の豚」に登場する空賊たちのことで、イタリア語で「ママ、助けて」という意味  だそう。
意味がわかると、ちょっとクスッと笑っちゃいますね。


食後は、屋上庭園へ。
子どもしか遊べないネコバスを、羨ましい…と横目で見ながら通り過ぎ、外のらせん階段を上がっていきます。

ラピュタ好きにはたまらない
ロボット兵


逆光で見づらいですが、後ろ側もしっかり作り込まれています。
ジブリは手を抜きません。

よく見ると
体にも草が生えていてリアル


そして、ジブリ美術館の楽しみの一つが、オリジナルの短編映画を観られること。

小さな映画館「土星座」
ジブリ美術館HPより


実は、ムスメの映画館デビューが、こちらの「土星座」でした。
その時の上映作品は『くじらとり』。
原作は、トトロの主題歌『さんぽ』の作詞もされてる、中川李枝子さんの児童書『いやいやえん』におさめられてます。

『いやいやえん』は、私にとって特別な本。
それまで絵本ばかり読んでいた私が、初めて買ってもらった「字の本」でした。
何度読んでも、大人になってから読んでも面白い、大好きな一冊です。
その中の『くじらとり』が、ムスメが初めての映画館で観るお話となったのは、嬉しい偶然でした。

でも、まだ3才ぐらいだったので、お家にいる時と同じ感覚で観ていたムスメ。
いちいち大きな声で、「くじらさん、来たねー!」「ザッパーンって、来たねー!」と感想を述べ続け、回りの方々にクスクス笑われたのを覚えています。


そして、今回。上映作品は『たからさがし』でした。
なんと、またも中川李枝子さん原作のお話で、高校生となったムスメと観ることになったのは、なんだか不思議な縁。

『たからさがし』も、可愛らしい作品でした。
男の子とウサギが、かけっこで競い合うシーンがあるのですが、これが『未来少年コナン』の中で、コナンとジムシーが並んで走って競い合うシーンに似ていて、ニヤッとしてしまいました。
意識的に似せたのか、ジブリ伝統の見せ方なのか…??

どっちもゆずらない!
ジブリ美術館HPより


ショップや図書館でお買い物した後、最後は中庭に向かいました。

この陽の当たる階段
好きだな


手こぎポンプの井戸があります


物語に出てきそうな佇まい


窓辺も可愛い


薪が積まれた場所には
鳥かごと、なぜかカタツムリの置物


うわ〜
めっちゃ見られてた…


これは魔法の扉?


残念!
鍵がかかって
向こうの世界には行かれず


今回は、10年ぶりの訪問でしたが、やっぱりジブリっていいなぁ…と、しみじみ思える、楽しい1日となりました。

建物だけをとっても、魅力的ならせん階段や、思わずくぐり抜けたくなる小さな出入口、中空を横切る通路など、ワクワクする場所がいっぱいあって、子ども心をよくわかってるなぁと思います。
大人の私でも、わぁ!楽しそう…って、全部試さずにはいられない(笑)
トイレの中まで可愛く、凝った造り。
スミからスミまで手抜きなしのジブリ。
スゴイです。
だから、「本物」を感じられるのでしょうね。

また、海外から来てる方が増えたなぁ…という印象です。
今や、世界のジブリ。
遠くから、わざわざ来る価値のある場所となっているのが、嬉しく誇らしく思いました。
いえ、私は何の貢献もしてませんけど(笑)


こうなると、ジブリパークにも行ってみたいものです。
でも、遠いなぁ。
泊まりがけだなぁ。
予約取るのも、大変そう。
でも、行きたいんだよーう!と、私の中の子どもがジタバタしている。
あぁ、ハウルに出てくる魔法の扉が、うちの玄関にもついていたらなぁ…
なんてことを考え、遠い目をしてしまう今日この頃です。 



こんな美術館にしたい

おもしろくて、心がやわらかくなる美術館
いろんなものを発見できる美術館
キチンとした考えがつらぬかれている美術館
楽しみたい人は楽しめ、考えたい人は考えられ、感じたい人は感じられる美術館
そして、入った時より、出る時ちょっぴり心がゆたかになってしまう美術館!

(中略)

こういう美術館にはしたくない!
すましている美術館
えらそうな美術館
人間より作品を大事にしている美術館
おもしろくないものを意味ありげに並べている美術館

三鷹の森ジブリ美術館
館主 宮崎 駿の言葉より





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